BASE(株)が運営するネットショップ作成サービス「BASE(ベイス)」が実施した加盟店対象の「オーナーズ調査2020」によると、運営は9割以上が「4人以下」、好きなことを小さく始めて可能性を模索する姿が浮かび上がった。今年はコロナ禍で新規加盟店が急増。オンライン販路の可能性を意識した動向が随所に表れている。
BASEのネットショップ運営体制、「個人」が77%「法人」が23%
「BASE」は、ものづくりをする個人や法人、地域活性を支援する自治体をはじめとする120万ショップが利用するネットショップ作成サービスと、そこで開設されたショップの商品が購入できるショッピングアプリを提供するEコマースプラットフォームだ。個人やスモールチームの経済活動への理解と、その応援を目的とした調査は昨年に次いで2回目。11月4日~16日、加盟店の4132ショップに聞いた。
それによると、ネットショップの運営体制は「個人」が77.1%、「法人」が22.9%。運営人数は「1人」が72.1%、「2~4人」が25.8%だった。年代別では30代が33.4%、40代が28.0%、50代が15.8%、20代が14.6%などと続いている。
「ネットショップを運営しながら商品製作」が70%
商品製作やネットショップの運営状況については、販売商品の77.5%が「オリジナル」で、22.5%が「セレクト」。また、ネットショップを運営しながら自身で商品を製作しているオーナーが全体の70.2%に達していた。
あえてこうした運営体制を取る理由の1つとして、オーナーの自身が直接ファン(購入者)とのコミュニケーションを希望していることが多く、自分のショップを持つことでダイレクトに商品の魅力や価値を伝えやすいというメリットがあるという。
さらに、自身のショップを「ブランド」として展開している認識を持っているオーナーは73,2%。この中で、最も重視していることは19年と同様に「コンセプト・世界観」の46.6%だった。
「リアルイベントへの出店経験あり」は32%
こうした意向を受けて「BASE」は、テクノロジーによってノーコードで直感的に利用できる自由度の高い操作性にすることで、ブランドのコンセプト・世界観を重視する加盟店がスムーズにデザインのカスタマイズを行うことを可能にしているという。
実店舗を持たない加盟店が73.5%と大多数だが、「EC発ブランド」を超えてオフラインでの販売活動の潜在ニーズも顕著だ。リアルイベントへの出店経験がある加盟店は31.9%だったが、「今後やってみたい」も27.0%を占めていた。
コロナ禍の警戒レベルが低くなることで、より関心が高まっていくことが見込めるが、「BASE」では、ファンとコミュニケーションをとる機会や、リアルでのマーケティングの場として利用できる店舗出店スペースの提供などの環境も整えている。
副業としてBASEを利用する人の51%が「本業へのステップ」
同時に「BASE」では、オーナーらの働き方や生き方に注目。「本業・副業」に関する調査では、いまの時代の働き方・生き方を象徴する興味深い結果が出たとしている。「本業」は48.9%、「副業」は50.6%だが、副業で「BASE」を利用する加盟店の50.9%が、今後本業にするためにまずは副業で小さく始めていることが分かった。
「まずは挑戦してみてから決めていく」というスタンスが多く、そもそも本業や副業という区別をせず、自分の好きなことを小さく始めることから将来の選択肢や可能性を広げていくという価値観があることが判明したとしている。
PR・販促活動で90%がSNSを活用
PRや販促活動、ファンとのコミュニケーションの方法については、89.6%が「SNSの活用」を挙げた。内訳(複数回答)は、Instagramが88.0%と2年連続でトップ。Facebookが54.1%、Twitterが46.7%、LINEが14.3%と続いた。
「BASE」はこうした最新の利用状況をふまえ、必要とされるサービスや機能の利便性向上に加え、すべてのシーンで加盟店の将来や成長を見据え、さらに必要となる機能や本質的なニーズを満たすサービスの提供に取り組むとしている。
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