2021.02.24 ECモール
Qoo10、会員数1750万人を突破…グ新社長「後払い比率が約2割に」
eBay Japan合同会社が運営する「衝撃コスパ」のインターネット総合ショッピングモール「Qoo10」はこのほど、2020年7~12月期の会員動向とトピックスを公開。会員数は12月に1750万人を超えたと発表した。また2月17日に開催されたメディアラウンドテーブルにおいて、近年拡充を進めていた後払い決済も利用が進み、Qoo10内の決済比率にして20%に到達していることも明らかにした。
会員数は年間で前年比25%増に
Qoo10では2020年1~6月期の上期に引き続き、ビューティ・コスメカテゴリー商品の人気が高く、下期では同カテゴリーの販売件数が全体の約43%を占めていた。会員数1750万人はサイトオープン以来、10年で突破。順調な伸びは上期に引き続き、下期も新型コロナの感染拡大防止で外出を控えた影響により、国内ECの需要が高まったことが起因している。12月末時点で上期より約9%増加し、年間では前年比25%増となった。女性支持率は変わらず高い75%を維持し、世代は10~30代が65%以上となっていた。
また出店数も増加し、上期を19%超上回る1万5000店のショップが出店販売。下期の出品数は「ホーム・生活」が1位で、31%のシェアを占めた。次いで「レディースファッション」、3位は「デジタル・家電」の順。販売件数では「ビューティコスメ」が43%でトップ、2位に「レディースファッション」、3位は「ホーム・生活」だった。
グ新社長「流通額2割程度伸びている」
2月17日には、1月に就任した新社長ジャヒョン・グ(Jahyun Koo)氏のお披露目を兼ねた報道関係者向けメディアラウンドテーブルも開催された。記者らからの一問一答の概要は以下の通り。
――流通額の成長はどうか。
詳細な数値は公開していないが、間違いなく伸びている。年間で2割程度は伸びたということまでは言える。中長期的な目標として掲げている流通額目標にもたどり着くよう、戦略を打ち立て投下していく予定だ。
――今後の戦略テーマは。
利益率の高い商品の取り扱い強化に注力していく。具体的にはアパレル分野で現在の売れ筋よりも単価が高い、高級志向な商品ラインアップを強化していく計画がある。
――コロナ禍での特徴的な売れ筋商品動向があれば知りたい。
やはり「おうち時間の充実」に資する商品の売れ行きが良かった。例えば、脱毛器といった美容器具の人気が高かった。脱毛器は家で使用するにはそれなりに時間がかかるもの。ただ、今は在宅時間が増えたことで時間を取りやすく需要が伸びたのではないか。そのほかグルメジャンルなど食品系も売れ行きが良かった。
――後払い決済の拡充を進めているが、利用率などはどうか。
現在、2つの後払い銘柄を導入している。ひとつめは19年10月に導入した(株)ネットプロテクションズの「atone(アトネ)」、ふたつめは昨年9月に導入した(株)Paidyだ。Qoo10内の決済比率で言えば20%程度を後払い決済が占めるようになった。短期間で導入によるインパクトが出ており、メイン顧客層の特性からも導入が少し遅かったのかもしれないと感じている。
――後払い決済利用者の傾向などあるか。
実はメイン顧客層の購買傾向と大きな差はない。やはり若年層の女性の利用が多く、後払い単価も3000円程度といったものだ。商品軸でみても、コスメや美容関連が多い。決済手段による購買傾向の違いは感じていない。むしろ、クレジットカードをお持ちでなかった方が後払い決済によって買い物がしやすくなった、ということではないかとみている。
▽関連記事
2020年下期を5トピで振り返り
そのほかQoo10が発表した2020年下期のトピックスは次の通り。
◆メガ割定着!開催ごと最高注文額更新
19年秋からスタートした「20%メガ割セール」は昨年11月に5回目を開催。ブラックフライデーの11月27日が最終日となったこともあり、過去最高の盛り上がりを見せた。流通額は9月に記録した過去最高額をさらに約20%超える結果となった。
◆公式店が続々、YouTuberコラボも
公式ブランドショップの出店が加速。季節ごとの企画展に加え、リレー形式で人気のショップを紹介する企画展「ブランドリレー」が人気だった。Twitterなどのソーシャルメディアを通して、公式ブランドショップとのコラボやキャンペーン情報の情報発信を強化した成果といえる。
◆UX改善!「楽しいお買い物経験」提供
公式モバイルアプリのUXを改善し、検索スピートや精度が向上したことで、欲しい商品が手軽に検索できるようになった。また、割引クーポンの表示方法を変更したことで、決済時に保有しているクーポンがひと目でわかり、選択しやすくなった。人気を集めている韓国ビューティ・ファッションのカテゴリーを新設するなど、ユーザー目線に合わせた改善に取り組んだ。
◆後払い拡充…メアド・SMSのPaidy導入
商品購入時に利用できる決済サービスとして「Paidy」を9月から追加。事前登録なしで、メールアドレスと携帯電話番号、認証コードで決済(与信)が完了し、利用金額は翌月にまとめて「あと払い」できる。同決済サービスは、男女問わず幅広い層に利用されており、利用金額などに応じたポイントサービスなどが提供される。
◆頑張れニッポン!販売手数料0%延長
新規出店事業者を対象にした「頑張れニッポン!販売手数料0%キャンペーン」を、上期に引き続き実施。スタートの5月から約7か月間で、前年同期比300%を超える新規出店の申込みがあった。なお、新型コロナウイルス感染拡大の影響が続いていることから、同キャンペーンの実施期間を21年6月末まで延長を決め、現在も継続支援を行っている。
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