Hamee(株)が15日発表した2021年4月期第3四半期(20年5月~21年1月)連結決算は、売上高が前年同期比4.6%増の90億5500万円、営業利益が同21.6%増の16億5400万円、純利益は同21.8%増の11億4500万円となった。
コマース事業の利益は12%増
コマース事業は、販売チャネルの小売(EC)、卸のバランスが取れていることから、引き続き消費者の購入経路の変化を上手くとらえ、前年を上回る結果となった。プラットフォーム事業は、引き続き消費者の行動変容の影響によるEC市場の伸びに伴い、ネクストエンジンの収益は大きく拡大。四半期受注処理金額は前年同期比37%増となり、契約社数も前四半期比で162社増加。売上・営業利益とも過去最高を大幅に更新した。
コマース事業の売上高は70億9500万円(前年同期比0.3%増)、比較的利益率の高い小売販売が伸びたこと、またHamee Global Inc.によるサプライチェーン改善が進んだことにより、セグメント利益は18億7500万円(同12.6%増)となった。
国内では新型iPhoneの発売時期が10、11月となり、関連商品が好調だったことに加え、iFaceシリーズの主力商品「First Class」「Reflection」が堅調に推移。卸販売は、コロナ禍の感染防止策とのバランスを取りながら経済活動が再開され、少しずつ回復へと向かっていたが、1月の緊急事態宣言再発令の後は受注が減速したことにより、再び減収基調となった。
iFaceシリーズが楽天SOYでジャンル大賞・ダブルイヤー賞を受賞
小売では、iFaceシリーズが「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2020」スマートフォン・タブレット・周辺機器ジャンル大賞 ダブルイヤー賞を受賞。また、ユーザーとの継続的な接点確保、顧客満足度向上などをめざし、iFaceアプリをリリースした。アプリ限定コンテンツの配信や新サービス展開など、コマース事業のDX推進をめざしている。
海外市場は、米国が国内同様に引き続き小売が好調に推移し、前年同期を上回る結果となった。また、Hamee Global Inc.を中心にサプライチェーンの改善に取り組んだ。さらにグローバル戦略に基づき、Hamee Global Inc.が中国に子会社(同社の孫会社)を設立した。これに伴い同社の100%子会社Hamee Shanghi Trade Co., Ltdの機能を移行し、清算する。
プラットフォーム事業の利益は71%増
プラットフォーム事業は、売上高が16億9000万円(前年同期比 24.0%増)、セグメント利益は7億1100万円(同71.7%増)となった。クリスマスや年末年始などの季節的なトレンドの伸びに加え、コマース事業の国内小売と同様、拡大するEC市場の影響を受け、ネクストエンジンの受注処理金額の通期見通しは約1兆円が見込まれるなど大きく増加。それに伴い、受注処理件数の通期見通しも1億件を超過し、ネクストエンジンの売上も好調に推移した。
また、カスタマーサクセス活動の強化により新規契約獲得が進み、解約率も低位で安定。ネクストエンジンのデータを活用したマーケティングソリューション「manekine」をリリースするなどのアップセル施策で、総契約数は4513社(前四半期比162社増)となりました。また、高い限界利益率による利益の押し上げ効果もあり、前年同期比59.5%の大幅増益となった。
ふるさと納税支援サービス、小学生向け見守りモバイル端末「Hamic POCKET(はみっくポケット)」、エシカルネットショップ「RUKAMO」などの「その他事業」は、売上高が2億7100万円(前年同期比17.1%増)、セグメント損益は、Hamic POCKETなどへの先行投資により1億7400万円の損失(前年同四半期は9000万円の損失)となった。Hamic POCKET は2月にリリースしたばかりで、収益化に向けて取り組んでいる。
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