新年度が始動した1日、全国の通販企業でも新入社員を迎える入社式が開かれた。形式はさまざまで、人数と場所を分けた分散開催や、対面とオンラインのメリットを組み合わせた新しいプログラムも。コロナ禍という異常事態の中、多くの経営者は「デジタルネイティブな若い社員に活躍のチャンス」と励まし、歓迎した。
(上)アイリスオーヤマ入社式、(下)ファンケル入社式
ファンケル・島田社長「逆境はチャンス。立ち止まってはいけない」」
(株)ファンケルは50人の新入社員を迎えた。同社は創業以来の人を大事にする経営が評価され、先ごろ「第11回 日本でいちばん大切にしたい会社大賞」を受賞したばかり。島田和幸社長は、「星の数ほどの企業がある中、皆さんは世の中から愛されている会社で社会人のスタートを切ることになりました。周りに堂々と自慢してください」。
島田社長はその上で、コロナ禍の現状に言及。「私たちは、未来に進まなければなりません。逆境はチャンス。立ち止まってはいけません」。グローバル化の推進と、新しいことへの挑戦への加速を強調し、「未来への成長のためには若い力が必要。これからが本当の学びのステージ。社をあげて歓迎し、期待しています」。最後に「ファンケルの創業の理念や経営理念、製品、お客様のことをしっかり学んでください」と、社員としての自覚を呼びかけた。
アイリスオーヤマ・大山会長「ニューノーマルの時代に成長し社会貢献を」
過去最多となる651人を迎えたアイリスオーヤマ(株)の入社式は、人数や場所を分けてテレビ会議システムで同時中継する分散開催形式で開催。宮城県内に本社と工場を置く同社は10年前の東日本大震災を経験し、事業内容を大きく見直した。この10年で2倍以上の成長を遂げ、グループ全体においても大きく飛躍している。そして、いまはコロナ禍。
アイリスグループの大山健太郎会長は、マスクの国内生産に触れ、「ピンチがチャンスになる社風」を強調。「ニューノーマルな社会の中でアイリスオーヤマがいかに成長し、社会貢献するかが現在の課題だ」と、新入社員に高い志と前向きさを持った行動を呼びかけた。
コーセー・小林社長「コロナ後も社会から必要とされる存在に」
(株)コーセーは、オフラインとオンラインを組み合わせた形式で式典を開催。総合職採用は36人で、一部は自宅からライブ配信で出席した。小林一俊社長は、「コロナ禍は、真に必要とされる存在であるか否かが炙り出され、真価が問われ、本物だけが残る」「コロナ後も社会から受け入れられ、求められる価値を提供する企業として、社会から必要とされる存在にならなければならない」と訓示。
その上で、「どんなに世の中が変化しようとも、化粧品には人々の生活に彩りと潤いを提供し、心を豊かにする力があることを再認識した」と話し、コロナ禍というピンチをチャンスに変えるために、一人ひとりの行動や意識の変革・改革を期待すると激励した。
ランクアップ、「入社の儀」で時短メイクやメンズスキンケアを伝授
オリジナルブランド化粧品の開発・販売を手がける(株)ランクアップには4人が入社。先輩社員が企画した「入社の儀」では、忙しい朝でも簡単に時短メイクができるようにと、眉とチーク、リップのメイクのコツをレクチャー。男性の新入社員にもスキンケアの方法が伝授された。
また、オンラインでの研修が多い中でも社員の名前が覚えられるようにと、社員全員の顔写真と趣味や特徴などをまとめた冊子「ランクアップ人物図鑑」のプレゼントがあった。
新日本製薬・後藤社長「先輩社員が経験していない環境での入社を強みに」
新日本製薬(株)では、5人の新入社員を迎え、入社式を行った。対面での実施に加え、社員へのライブ配信や各拠点、配属部署からの祝辞など、オンラインを活用し新しい形での実施となった。同社は、選考から内定式までのすべてをオンライン行ってきており、中には、一度も会社を訪れることなく入社式を迎えた新入社員もいた。
100人以上の社員がオンラインで参加した式では、後藤孝洋社長が、「先輩社員が経験していない環境下で大学生活や就職活動を行ったことを強みに変え、これからの社会人生活に大いに生かしてほしい。人の役に立ち、人を幸せにする仕事ができる一流の社会人をめざし、経営理念の実現者になってほしい」と激励の言葉を贈った。
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