(株)しまむらが28日発表した2022年2月期第1四半期(21年2月21日~5月20日)連結決算は、売上高が前年同期比33.2%増の1425億3900万円、営業利益が130億1900万円(前年同期は12億8100万円の営業損失)、純利益は88億7500万円(前年同期は12億2100万円の純損失)となった。
売上高・営業利益・純利益ともに1Qで過去最高の数値に
コロナ禍にあって、商品力と販売力の強化を推し進めた結果、売上高と粗利益率は、一昨年対比でも上回った。また販管費率を25.3%と低く抑えられたことで、利益面でも好調に推移。売上高、営業利益高、純利益とも、第1四半期としては過去最高となった。
EC事業の取組では、品揃えとサービスの拡充を図った、品揃えでは、インフルエンサー企画やキャラクター商品、ラージサイズの商品といった、オンライン限定商品を拡充し、それぞれ売れ筋商品となった。サービス面では3つのサービスで会員数の増加を図っている。
「オンライン試着」「AIタグ接客」「予約販売サービス」などを実施して利便性向上
AIが自動で体型を測定する「オンライン試着」、購買動機を測定してオンラインストア画面タグで表示する「AIタグ接客」、「予約販売サービス」では、人気コンテンツの「鬼滅の刃」や「ミッフィー」などのTシャツや寝具、インテリアなどが売れ筋となった。これらのサービスで利便性が高まり、会員数は40万人を超えた。
9月からはバースデイ事業に拡大を予定し、それに伴う出荷量の増加に対しては東松山ECセンターの出荷ラインを拡大。1日の出荷点数を1.4倍に増強した。さらに、EC事業の主目的である実店舗との相互送客については、今期も店舗受け取り比率が9割となり、さらに受け取り時の併せ買いが5割と、EC事業が実店舗の売上向上につながっている。
しまむら事業の売上高は34%増、デジタル広告の拡大などが奏功
構成比74.0%を占めるしまむら事業の売上高は前年同期比34.0%増の1054億8400万円。2店舗を開設、5店舗を閉店し、店舗数は1427店舗となった。ブランド力の強化としてPBやJBの展開を拡大し、売場・販促との連動が効果を発揮して売上を伸ばした。
また、ティーンズ・ヤングのトレンド商品やインフルエンサー企画、キャラクター商品などの企画を週替わりに提案したことで来店客数が増加。在庫管理では、売れ筋商品を短期間で追加生産して再投入するなど、サプライヤーと連携した短期生産サイクルが売上増と在庫コントロールに繋がった。デジタル広告の拡大や、地域別のチラシ差替対応も奏功した。
バースデイ事業の売上高は27%増、夏物商品が好調
バースデイ事業の売上高は前年同期比27.8%増の191億6200万円。2店舗を開設し、300店舗となった。季節商品の前倒し展開により夏物が好調に推移したほか、ディズニーなどのキャラクター商品が売れ筋となった。アベイル事業は2店舗を開設、2店舗を閉店し、店舗数は315店舗。売上高は前年同期比38.5%増の132億2100万円となった。レディースの服飾雑貨が好調。今期から新設したインテリアでは、キャラクター商品が売上を伸ばした。
台湾で事業展開する思夢樂事業は、45店舗で営業。売上高は前年同期比3.6%増の11億9200万円となった。総合衣料の専門店として事業の再構築を進めているが、5月中旬以降はコロナ禍が急拡大し、台湾全域で外出が制限されたことで売上が大幅に減少した。
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