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2022.01.21 コラム

その使い方は合っていますか? ウェブマーケティング・分析における「インサイト」の意味やSNSツールでの探り方を知る

 インサイトとはウェブマーケティングの分野で用いられるマーケティング用語のひとつ。「顧客自身も気がつかないが行動に影響を与える隠れた心理」のことで、商品やサービスを体験したり、広告に触れることで発見があったり、固定観念化していたものが融解することで新しいニーズが生まれたりと、インサイトが明らかになる場面はさまざまです。SNSの管理画面にはインサイト分析機能があり、こうしたツールを活用することが最初のステップです。具体的にどのような手法でインサイトを見出すのか、本記事で確認しましょう。




インサイト=隠れたツボ

Q1.インサイトの意味とは?

 インサイトを直訳すると、「洞察(力)、眼識、見識、識見」(ジーニアス英和辞典第4版)を意味します。マーケティングにおいては、潜在ニーズということばが使われますが、インサイトは潜在ニーズを引き起こすこと、つまり、顧客が気づいていないような無意識な心理を指し、顧客がそれに気づくことで消費の行動につながります。

 近年はより便利で高品質なものが常に開発・販売され、消費者が欲しいものは何でも手に入るようになりました。企業にとって需要は「見つけるもの」ではなくなり、「掘り起こすもの」に変わってきています。今後重要視されるのは価値や体験といった、消費者が気づかず必要としているもの、つまり「インサイト」です。

 インサイトの本質を端的に表現したのが、かのスティーブ・ジョブズでしょう。彼はこんな言葉を残しています。

 「ほとんどの場合、顧客は自分達が何を欲しいと思っているのか、実際に商品を見るまでわからないものだ」

Q2.インサイトを見出す意味は?

 前述したようにインサイトは直感・発見といった意味も持ち、顧客の行動などを洞察し、顧客本人が意識していない領域です。だからこそ、インサイトを発見し、商品開発・販売促進することで、顧客の心を動かし、購買につなげることができます。

 インサイトは消費者自身が表現できるニーズ(いわゆる「健在ニーズ」)と比較して、探りだすことは困難です。消費者自身が気づいていないか、表現できないものであり、それを見抜かなければなりません。マーケティング部門においてインサイトの調査・分析が業務となっている企業も存在します。

 インサイトを見つけることは、競合との差異化につながり、マーケティングにおいて優位に立てます。強力なキャンペーンを実施するために欠かせない手法といえるでしょう。インサイトを発掘するためには、いくつかのコツがあります。

Q3.インサイトはどうやって見つけるのか

 インサイトを見つけるにはいくつかのステップがあります。代表的な進め方として、仮説を立て、アンケートなどでヒアリングを実施する方法があります。収集したデータをもとに分析し、インサイトを発見するといった進め方です。具体的なプロセスについて、見ていきましょう。

 まずは仮説の立案ですが、アンケートやインタビューを実施するにあたって、何かの目的がなければせっかく収集したデータも意味をなしません。

ポイントは新しい視点で物事を見ることです。世の中には、ヒットした商品をもとに、それが常識と捉えられ、定着してきたものが多々あります。固定概念に捉われない考え方が必要です。

 収集したアンケートなどの回答データは、顧客データと紐づけて分析します。顧客の性別・年齢や嗜好などとともに、回答結果との関連性を探ります。代表的な分析方法として、「重回帰分析」があります。これは結果に対して、どの因子が大きく影響しているか、係数で表し、大小を比較できる手法です。

【解説】重回帰分析とは

 「重回帰分析」の「重」は「複数」を指します。複数の説明変数(分析対象となる成果に影響を与えていると考えられる要素)を検証することで、自社の売り上げに貢献している要素が何かを推定できるようになります。


Q4.簡単にインサイトを見出すツールは

 分析ツールももちろん存在しますが、SNSプラットフォームでは、インサイトを可視化する機能を提供している場合が多いです。たとえば「Googleマイビジネス」では、検索情報をもとにしたインサイトを閲覧できます。「GooglePageSpeedInsight」ではサイト表示速度に関するインサイトを見出す機能を提供しています。

各SNSのインサイト分析機能

◇Instagramのインサイト

 Instagramはインサイトを分析ツールとして備えています。個人アカウントでは使えませんが、プロアカウントに切り替えることで、誰でも無料で利用できます。

 インサイトを使って、投稿に対するフォロワーユーザーの年齢層・性別・地域などから、フォロワーが利用している時間帯まで確認できます。こうした現状を分析することで、今後のフォロワー増加のための改善点を模索していきます。

 人気投稿データを抽出して、インサイトで分析をおこなえば、おのずと人気が出る秘訣が見えてきます。投稿の内容や、時間帯を変えてみることもひとつの対策です。こうした対策を検証する際は、ひとつの投稿につき対策案はひとつに限定しましょう。複数の対策を含んでしまうと、結局どの施策が効果的だったのか不明確になるためです。

◇Facebookのインサイト

 FacebookもInstagramと同様、インサイトの機能があります。内容も投稿の反応や、フォロワーの属性・推移といった内容を確認できます。こちらも無料で利用できますが、条件として、Facebookのページにいいねが30以上付く必要があります。

 フォロワー数・いいね数といった指標を自動でグラフ化してくれるため、一目で推移を確認できるのが特徴です。Facebookは投稿した内容が顧客にリーチした数を分析できます。リーチの種類も3種類から選べるため、目的に合った分析が可能です。

 また、エクスポート機能もあり、気になるデータを後で見返すのに便利です。エクセル形式で出力され、抽出する期間さえ設定すれば簡単にデータをダウンロードできます。

◇Twitterのインサイト

 Twitterアナリティクスという名称でインサイトを展開しています。スマートフォンのアプリでは利用できませんが、PCから誰でも利用できます。Twitterは商品サービスについて短文で気軽に投稿できる特性を持つため、ユーザーの反応を活用して、マーケティングに活用できます。

 フォロワーを伸ばしたいかいいね数などのエンゲージメントを高めたいかなどの目的によって、分析方法は異なります。たとえばフォロワー数を伸ばしたい場合は、インプレッション数、プロフィールクリック数、フォロー率などが因子となり、改善策を立てるヒントになります。

 改善策を立て、実行に移し、また分析結果から改善策を再度立案するサイクルを回すことで、数値にも反映されることでしょう。

◇Googleビジネスのインサイト

 Googleマイビジネスとは、Googleが提供しているマップや検索などの、さまざまなサービス上に自社の店舗の情報を登録し、その情報を一般のユーザーにも表示させることができる無料ツールです。

 こちらにもインサイトの機能を有しており、自社のGoogleマイビジネスに登録している情報に対し、どのように訪れたのかが分かります。例を挙げると、ユーザーが検索した方法・サービスやアクセス回数・ルート検索した回数など、それぞれを数値とグラフで確認できます。

 Googleマイビジネスに登録する情報を充実させ、Googleマップに表示される順位を上げると、ユーザーが検索する際に選ばれやすくなります。これの対策にビジネスを展開している企業もあるほどです。Googleからの流入数を上げたい場合は、専門に扱っているところに依頼することもひとつの手段です。

◇GooglePageSpeedInsight


 Google PageSpeed Insightsは、ウェブページ読み込み速度のパフォーマンスをテストし表示するツールです。Eコマースにおいて、ユーザーは2秒が待つことができる限界の時間とされています。

 ウェブページの表示速度を改善することで、ユーザーがサイトから離脱する可能性を下げることができます。また、任意のサイトを分析可能で、競合サイトの表示速度を分析するためにも使用できます。

 スコアは100点満点で表示され、一般的には40点を超えれば問題ないといえるでしょう。測定は海外から実施されるため、日本のサイトは点数が低くなる傾向があります。大手のサイトでも30点前後のスコアとなることはめずらしくありません。

 表示速度を上げるためには、画像のサイズを最適にすることや、サイトを構築するコード量を少なくするなど、ひとつひとつの改善が確実に成果に結びつきます。

 ページ読込速度改善に関するお役立ち資料を掲載しているので、ぜひ活用してみてください。


インサイトについてまとめ


 インサイトとは、顧客が気づいていないような無意識の心理を気づかせることで、消費の行動につなげることを意味します。近年では、便利で高品質なものが溢れているため、企業は需要を掘り起こす努力をしていかなければなりません。インサイトを発見し、顧客の心を動かすことで、自社商品の購買につなげることができます。

 インサイトを見つけることは、競合との差異化につながり、マーケットにおいて優位に立てます。今後の企業の成長のために欠かせない戦略となるでしょう。

 インサイトは、各社SNSなどから確認することができます。無料で利用できることが多いため、まずは試してみましょう。自動で数値やグラフを表示できるため、一目で結果を比較できます。

 インサイトを見つけるためには、仮説を立て、改善の目的を明確にしたうえで施策をおこなうべきです。インサイトの機能から抽出できる情報は数多くあるため、まずは特定の分野に絞って、改善の施策を打っていくことが重要なステップです。

インサイト活用に役立つ資料


 当サイト「通販通信ECMO」では、各種SNSのビジネス運用に役立つ資料を多数掲載しています。本記事でも解説したように、SNSは比較的インサイトを見出しやすい媒体です。インサイト分析に加え、さらなるSNS活用にも役立てられるので、ぜひ資料をご確認ください

 インサイト分析をするうえで、市場そのものの全貌やSNSなどのマーケティングツールが担う機能を理解しておくことが不可欠です。これらの情報をわかりやすくまとめたECMOの資料をぜひご活用ください。



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 本記事で紹介した以外にもヤフー・楽天など多くの大手企業がインサイト研究を展開しています。市場の動向を確認するために最新の情報を「通販通信ECMO」ではお届けしています。日々の情報更新のために一度ご覧ください。

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