2021.07.17 コラム
マーケティング用語「コンバージョン(CV)」とは?最大化を図るには
コンバージョン(conversion)はもともと「転換」といった意味の英単語で、ITマーケティング用語としては、ユーザーによるHP(Webサイト)上の最終的な成果を意味します。CVと略されることも多いです。意味や考え方から測定の仕方、最大化の方法まで解説します。
マーケティング用語「コンバージョン」
「コンバージョン」というワードは、一般的にWEB上で成果目標としているポイントに到達することを指します。「コンバージョン」の略称として「CV」と表記することも多々あります。
このコンバージョンですが、WEBサイトによって具体的なアクションが異なるということを覚えておきましょう。例として、アパレルなどの物販を目的としたサイトでは主に購買発生をコンバージョンとして計測します。また、会員制のサイトの場合では、会員登録をコンバージョンとして計測するケースもあるでしょう。
保険や建設業界のWEBサイトでは資料請求などのお問合せの発生をコンバージョンとして計測するのが一般的です。そのため、「○○したらコンバージョン」という明確な定義はありません。
コンバージョンはWEB上の施策の成果判断に使用されることが多くなります。例えば複数の媒体に広告を配信していた場合、コンバージョンが最も獲得できている媒体を可視化することができます。
多くの企業が設定したコンバージョン地点への誘導を目的としたプロモーションを組み立てていますが、WEB施策を考える際にコンバージョンの数だけを追うのではなく、コンバージョンを増やすために何が必要なのかを試行錯誤していくことも重要と言えます。
明確なコンバージョンを設定していないという方は、まず売上や事業拡大のために最も重要となるポイントはどこかを考えてみるようにしましょう。そうすることで行うべき施策や改善が分かりやすくなります。
◇関連語解説:CVRってなに?
コンバージョンの関連語でCVRという指標があります。CVRは「Conversion Rate」の略称で、コンバージョン率という意味になります。名前の通り、コンバージョンする確率を示す指標となります。
コンバージョン率は「コンバージョン数÷セッション数(サイト訪問者数)×100」で求められます。例えばセッション数が1000回、コンバージョン数が10回だった場合、
10÷1,000×100=1.0%
となり、CVRは1%となります。
リスティング広告やSNS広告においても、コンバージョン数だけでなくCVRを改善指標とするケースも多いです。コンバージョンと一緒にCVRも覚えておくとよいでしょう。
◇小ネタ:ラグビー?建築?リノベ?
コンバージョンというワードはラグビーや建設業界で使用されることがありますが、以下のように全く異なる意味を持ちますので注意しましょう。
ラグビー用語のコンバージョン:トライを決めた後のゴールキックのこと
コンバージョン建築:既存の建物に全面改装を施して全く新しい建物へ再生させること
コンバージョンの種類
コンバージョンの意味や、コンバージョンの考え方について説明しましたが、コンバージョンの形もいくつか種類があります。例えばコンバージョンした場合でも、1回目のサイト訪問でそのまま問合せをするユーザーもいれば、一度サイトを離脱して、再度サイトを訪れたときに問合せをするユーザーもいます。
このようにケースが異なるコンバージョンを区分けするためのマーケティング用語があります。以下でそれぞれの用語について解説します。
▽ユニーク・コンバージョン
ユーザーの初回コンバージョンがユニーク・コンバージョンとしてカウントされます。そのためサービスによっては2回目以降のコンバージョンが発生することもありますが、ユニーク・コンバージョンとして数えるのは初回のみとなります。
▽直接コンバージョン
SNSや広告などを経由してサイトを訪れたユーザーが、そのセッションにおいて離脱することなく、そのままコンバージョンしたケースを直接コンバージョンといいます。
▽間接コンバージョン
サイトを一度離脱したユーザーが、再度サイトを訪問したタイミングでコンバージョンすることを間接コンバージョンと呼びます。
特に検討期間が長い商材などは、初回の訪問ではコンバージョンせずに、他社商品と比較した上で再訪することも多いと考えられます。間接コンバージョンが多いサイトであれば、潜在ユーザー向けの施策を図ることも、成果を伸ばすにあたって重要となります。
▽クリックスルー・コンバージョン
何かしらの広告をクリックしたユーザーがコンバージョンしたことを指します。この場合、2回以上コンバージョンしたとしても、1回のコンバージョンを計測します。
▽ビュースルー・コンバージョン
クリックスルー・コンバージョンは広告をクリックしたユーザーが対象でしたが、ビュースルー・コンバージョンは広告を見ただけのユーザーが、その後サイトを訪問してコンバージョンしたことを指します。
このようにコンバージョンには複数の種類があり、それぞれ別の計測指標として分析に使用されます。どの種類のコンバージョンが多いか、または少ないかなどを考えることによって必要な施策が見えてくることが期待できます。
コンバージョンの測定をするには
コンバージョンを測定するには、サイトに計測タグを埋め込んで計測する方法が一般的です。この計測タグはGoogle広告などの各計測媒体やGoogleアナリティクスなどのツールで発行し、サンクスページ(問合せ完了ページなど)で計測がされるように設定を行います。
このコンバージョン測定の設定は、サイトを立ち上げて集客を始める前に行うことをおすすめします。サイトの成果を正しく把握したり分析を行ったりするためには、全期間のデータを正しく取得する必要があるためです。
特に時期的な要因で成果が前後する商材に関しては、前年比や前月比で成果を分析したいはずですので、できるだけ長い期間のデータを記録するためにコンバージョン測定に関する設定は早めに行うようにしましょう。
◇GoogleアナリティクスでCV測定可!
サンクスページ到達や電話、ボタンクリックなどのコンバージョンに関してはGA(Googleアナリティクス)を活用することでコンバージョンの測定が可能となります。
Googleアナリティクスではコンバージョンではなく、「目標」という指標でデータが表示されます。アナリティクス管理画面に「管理」という項目(左下の歯車マークです)があります。そこ選択すると、ビューのメニューに「目標」という設定項目がありますので、そこからコンバージョンとして計測したい情報を設定していきます。
主に計測したいURLを設定するか、コンバージョンとして計測したい条件などを指定することで目標設定は完了です。まだ目標を設定しないという方はぜひ試してみてください。
コンバージョン(CVR)最大化には?
CVRを最大化する方法にはどのようなものがあるでしょうか?まず考え方として、CVRを改善するためには、コンバージョンまでの各地点においての離脱を減らしていくことが重要となります。
興味を持ってサイトに訪れたはずのユーザーが、コンバージョンしないのには何かしらの理由があるはずです。例えば「思っていた商品と違った」「サイトが見づらい」「フォームの入力が面倒」などといったマイナス要素がどこにあるのか考えていかなければいけません。
自社が扱っている商品がユーザーの思っていた内容と違うことに関しては、こちら側で操作できることではないため、あまり課題としての優先度は高くないでしょう。
もし離脱の理由がサイトが見づらい、ということであれば、UI/UXに課題がある可能性があります。コンバージョンを増やしたい場合、広告運用の内容に焦点があたることも多いですが、実はそもそものサイトUI/UXに問題があることも少なくないので、CVR改善が課題の場合は、一度分析をし直すなどして、改善を図ることをおすすめします。
また「フォーム入力が面倒」といった離脱理由の場合も同じです。フォーム画面まで到達しているユーザーはコンバージョンに近い存在といえます。そのような課題がある場合はフォーム改善(EFO)について対策を考えてみるとよいでしょう。
コンバージョンについてまとめ
コンバージョンは多くの企業のWEB施策において重要な指標となります。コンバージョン数を増やすためには、複数の要素を改善していく必要があるということが分かったと思います。
それぞれの計測を行うことはもちろんですが、その後のデータ分析を十分に行い、本質的な課題はどこにあるのか考えてみることが必要不可欠です。ぜひコンバージョン最大化に向けた取り組みを試行錯誤してみてください。
コンバージョン最大化に役立つ資料
当サイト「通販通信ECMO」では、コンバージョンの最大化に役立つ資料を多数掲載しています。ぜひご確認ください。
コンバージョンに関する記事
コンバージョンについてまずは情報収集したいという方は、以下で関連記事をご確認いただけます。ぜひご活用ください。
・「コンバージョン」関連記事一覧
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