(株)しまむらが27日発表した2022年2月期第2四半期(21年2月21日~8月20日)連結決算は、売上高が前年同期比11.9%増の2845億9200万円、営業利益が同58.6%増の253億4200万円、純利益は同65.6%増の174億2700万円となった。
営業利益は上期で過去最高に
ブランド力の強化や各種企画の打ち出し、デジタル販促などを進めたことにより、国内売上高は大幅増。営業利益は上期として過去最高益を更新した。品揃えとサービス拡充、物流効率化を進めてきたEC事業では、インフルエンサー企画やキャラクター、ラージサーズが売れ筋商品に。オンライン試着室やAIタグ接客などで会員数は60万人を超えた。
オンラインストアで事前決済した商品はグループ内の約2140店舗で受け取り可能にし、店舗への送客効果とともに、合わせ買いの効果を生んだ。また、事前決済でPayPayの利用が可能に。9月からは新たにバースデイ事業の商品を取り扱い、さらなる事業の拡大をめざす。
しまむら事業は売上高11.8%増
EC事業の売上高を含めた、主力のしまむら事業の売上高は前年同期比11.8%増の2154億9700万円で、構成比は75.7%となった。自社開発ブランド(PB)やサプライヤーとの共同開発ブランド(JB)の展開を継続し、売場・販促と連動したことが奏功し、売上を伸ばした。
売場管理では、全店舗に導入したタブレット端末のアプリで売場作りのポイントを画像や動画で配信したことで商品の陳列・演出レベルが向上し、売場の標準化が進んだ。在庫管理では、売れ筋商品を短期間で追加生産して再投入する短期生産サイクルの活用が、売上増加と効率的な在庫コントロールに繋がり、値下げの削減も進んだ。
SNSや動画サイトに掲載するデジタル広告を拡大
広告宣伝では、PBやJB、インフルエンサー企画の動画広告を、天候や商品の売行きに応じて機動的にSNSや動画配信サイトへ掲載するデジタル広告を拡大。地域別のチラシ差替対応も効果を発揮した。累計で4店舗を開設、8店舗を閉店し、店舗数は1426店舗となった。
アベイル事業の売上高は前年同期比12.8%増の265億1500万円。第1四半期にレディースで立上げた新規JBの3ブランドを、メンズやシューズ・服飾雑貨にも拡大し、トータルコーディネート提案が出来る商品展開として売場、販促も連動させたことで売上を伸ばした。また、部門を新設したインテリアを中心に、キャラクター商品も売上を伸ばした。累計期間は2店舗を開設、3店舗を閉店し、店舗数は314店舗となった。
通期売上予想を上方修正
バースデイ事業は、売上高が前年同期比14.8%増の337億8300万円となった。主力JBで春先に先行投入した夏物の売れ筋商品を、第2四半期に短期生産で追加したことが効果を発揮して売上を伸ばした。累計期間は5店舗を開設し、店舗数は303店舗となった。
台湾で事業展開する思夢樂事業の売上高は前年同期比23.5%減の5億4100万円。コロナ禍の急拡大で、売上高は6月度が同70.5%減、7月度も同36.1%減と大きく落ち込んだ。累計期間は3店舗を閉店し、店舗数は42店舗となった。
商品力と販売力の強化で上期は上振れ。売上高と粗利益率が好調だった国内業績から、4月に公表していた22年2月期の通期業績予想を各段階とも上方修正した。売上高は5548億3700万円から5705億2000万円(前期比5.1%増)、営業利益は386億4600万円から456億8400万円(同20.1%増)、純利益は262億7700万円から312億3900万円(同19.4%増)を見込んだ。
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