2021.10.04 コラム
SEOコンサルタントに依頼する場合の費用相場や注意点について
Webサイトの流入数に課題がある場合、SEO対策に取り組む方は多いでしょう。SEOコンサルタントは専門的な立場から課題について分析し、最適な施策を提案してくれるSEOのプロです。今回はSEOコンサルタントの選び方や費用相場について解説します。(2021年10月初出/2022年8月改稿)
SEOコンサルティングの費用相場
SEOコンサルティングの費用は企業規模やWebサイトの規模、サポート内容によって変わります。 そのため月額費用が10万円前後から100万円以上とかなり幅広く設定されています。
費用が安いコンサルティング会社はツールなどを活用した一般的な提案を行い、施策の実施は依頼した会社で行うという流れが多くなります。費用の高いコンサルティング会社は、キーワードの選定やコンテンツの設計、市場の分析などの企画立案までを一貫してサポートしてくれるなど、サービスの質も高くなる傾向があります。
支払いのタイミングについては、主に月額固定費用で設定している会社や一括支払い型で設定している会社があります。予算や得たい成果に応じて依頼するSEOコンサルタントやサービス内容を選択するとよいでしょう.。
SEOコンサルタントとは?
SEOコンサルタントとは、SEO(検索エンジン最適化)のノウハウを活かし、クライアントのWebサイトへの流入増加や問合せなどの目標達成に向けた施策や提案を行うSEOのプロのことです。業務内容は、Googleをはじめとする検索エンジンでコンテンツを上位表示させるために何をするべきか、現在のWebサイトの課題は何か、といった課題についての分析や提案がメインとなります。
SEO対策ではGoogleを中心とした検索エンジンのアルゴリズムを細かく解析する必要がありますが、このアルゴリズムの仕組みは一般に公開されておらず、いつどのタイミングで変更があるか分かりません。そのため常に検索エンジンの動向や自社コンテンツの順位変動に目を光らせておく必要があり、素人では対応が難しいことから、SEOの専門家にサポートを依頼する企業が年々増えてきています。
会社やコンサルタントにもよりますが、基本的には課題分析や施策提案までがSEOコンサルタントのサポート領域となっており、提案された施策を実施するのは依頼者側となることが多いです。また、コンテンツ作成やホームページ改修などの施策の実行までを請け負う会社もありますが、この場合は制作費等の追加費用がかかるプランとなるケースが多くなります。
「SEOコンサルタント」といった正式な資格はなく、SEOに関する知識を持っているのであれば、誰でも名乗ることができるといえます。そのため良いSEOコンサルタントに出会うためには、依頼する会社の実績や対応内容をよく調べ、慎重に見極める必要があるでしょう。
SEOコンサルタントに求められる能力やスキル
SEOコンサルタントはクライアントをサポートするために、専門的な能力やスキルが求められます。中でも「SEOに関する知識」「キーワードやユーザーの分析」「社内外とのコミュニケーション能力」といったスキルは必要不可欠と言えるでしょう。
(1)SEOに関する知識
SEOコンサルタントが当たり前のように求められるのは「SEOに関する知識」です。これはインターネット等で調べて分かることだけではなく、経験や実績を元にしたノウハウや最新情報など、専門家であるからこそ持っている知識のことです。
SEO業界の傾向やトレンドは常に変動しつづけています。過去に成功した施策が今回も同じように上手くいくとは限らず、経験や知識に加えて、最新のノウハウを常に追いかける姿勢も欠かせない要素となります。
(2)キーワードやユーザーの分析
近年のSEOにおいて、キーワードを軸としたコンテンツ作成が非常に重要であると考えられており、実際に成果を上げているサイトはコンテンツSEOに注力しています。
そして良質なコンテンツを作成するために、どのキーワードで上位表示を目指すかを選定するフローがあるのですが、キーワード選定はただ検索ボリュームの多いキーワードを選べばよいというわけではありません。キーワードの競合性やユーザーニーズ、自社サイトの現状などを分析することはもちろん、クライアントのビジネスに貢献するかどうかを含め、サイトの成果を上げる最大限の施策を考える必要があります。
(3)社内外とのコミュニケーション能力
SEOの知識だけではなく、コミュニケーション能力もコンサルタントに必要な能力でしょう。クライアントと意思疎通するためには細かい情報共有、分かりやすく現状などを伝える能力も求められます。
また社内でもさまざまな情報を共有することがあるため、そのような情報交換などをスムーズに行うためにも、コミュニケーション能力は重要と言えます。
SEOコンサルタントを選ぶポイント
SEOコンサルタント選びのポイントとして「知識・スキル」「支援実績」「コミュニケーション」「リソース」などがあげられます。 数多くのSEOコンサルタントから自社に合ったサポートをしてもらえるよう、コンサルタント選びは慎重に考えましょう。
▽コンサルタントの知識やスキルは信頼できるか
SEOコンサルタントを選ぶポイントとして、まずは知識やスキルに関して信頼できるかどうかと見極めましょう。提案を受ける段階で判断するのは中々難しいかもしれませんが、事前にSEO対策のポイントを抑えておくことで、提案内容が的を得ているかどうか判断できるとよいです。
前提としてSEO対策はすぐに成果が表れるものではありませんが、中長期的に施策を行うことで、広告費をかけることなく集客できる仕組みを作ることができます。美味しい話だけではなく、リスクや不安に対する取り組みについても正直に話をしてくれるコンサルタントは信頼できるでしょう。
▽自社サイトに近しい支援実績があるか
依頼するコンサルタントが、自社と同じような業種や規模のサイトでSEO対策に取り組んだことがあるかどうかも重要なポイントです。
SEO対策では現状のサイトの強さによって、取り組む施策内容が変わります。まだSEO対策が浅いサイトに関しては、検索ボリュームの大きいキーワードだけでなく、ロングテールキーワードと呼ばれる3語以上を掛け合わせたキーワードから対策していくことも大切です。そのため、同じような規模感のサイトを成長させたことのあるコンサルタントは、経験や実績を元にした施策を提案してくれるでしょう。
また、※YMYL関連のコンテンツに関しては特にGoogleアルゴリズムの影響を受けやすいため、該当する業種の方は、専門的なコンテンツの支援実績をベースにコンサルタントを選ぶことをおすすめします。
※YMYL=Your Money or Your Life。Googleが公表した検索品質評価のガイドラインのことで、直訳すると「あなたのお金と人生」となり、将来の幸福・健康・金融など、人々のお金や人生に影響を与える領域を指します。
参考リンク:医療や健康に関連する検索結果の改善について
▽円滑なコミュニケーションが取れるか
SEO対策においては常に情報が更新されていくため、施策の進捗などについてのコミュニケーションの取りやすさは重要となります。コンサルタントと円滑なやり取りができると、安心してサイトの施策について任せることができます。
提案を受けている段階で「レスが遅い」「会話がしづらい」など、コミュニケーションの取り方に違和感があれば、別の会社やコンサルタントへの変更を検討した方がよいでしょう。
▽依頼先のリソースに問題はないか
コンサルタントを依頼している会社の社内体制やリソースについて、事前に調べることが可能であれば調べることをおすすめします。難しい場合はインターネット上の口コミや評価を基準にしても良いでしょう。
なぜリソースを調べるべきかというと、SEO対策のコンサルタント会社の中には、とりあえず案件数を増やし、その後の対応を少人数のスタッフで行っている会社もあるためです。そのような会社に関しては、契約後の対応が悪くなったり、提案が少なくなったりするケースもよくあるようです。
このようなSEOコンサルタントには注意!
優良なSEOコンサルタントを見極めるポイントとして、以下の点に当てはまると感じた場合、別のコンサルタントを検討した方がよいでしょう。
- ・コンテンツ数を増やす提案ばかりされる
- ・無関係な被リンクを提案してくる
- ・施策内容が明確に共有されない
- ・Googleアップデート等の最新情報を仕入れていない
- ・ユーザー視点のコミュニケーション設計の提案をしてくれない
また中には「ブラックハットSEO」と呼ばれる、質の低いコンテンツを不正な方法で上位表示させることを行っているコンサルタント会社もごく稀にあるため注意が必要です。「ブラックハットSEO」とは、簡単に言うと被リンクを増やすことで評価が上がるとされているGoogleアルゴリズムを逆手に取り、無関係な被リンクを増やすことで順位を上げようとする行為です。
現在は上記のような方法を使っているサイトが評価されづらくなり、「ホワイトハットSEO」と呼ばれる正当なSEO施策を行っているサイトが評価されやすくなっています。そのため、依頼するコンサルティング会社がどのような施策を行っているかを事前に確認するべきです。
現在依頼しているコンサルタントが上記のポイントに当てはまっている場合は、最適な施策を実施できていない可能性があります。別のSEOコンサルタントに相談するなど、自社サイトの成果を高めるために、早めに対策を行っておくとよいでしょう。
実店舗を持つ企業はMEO対策の検討も
SEO対策は自社集客にとって非常に重要な施策となるため、依頼するコンサルタント選びは慎重に行う必要があります。今回紹介したコンサルタント選びのポイントなどをふまえ、最適なSEO対策を行えるよう準備していきましょう。
また実店舗がある場合はSEO対策だけでなく、MEO対策も有効な施策となります。MEO対策とはGoogleマップの位置情報に関連したSEO対策のことです。Googleで検索した際にSEO対策がされているサイトよりも上位に表示されることもあるので、さらに集客を強化したいという方は、MEO対策もぜひ実施しましょう。
SEOに関連する資料
SEOに関連する記事
監修者:De-STANDARD株式会社 代表取締役CEO 吉田雄亮
滋賀県大津市出身。ファッション雑誌の広告営業主任を経て、Web制作会社で制作ディレクター・営業部長を経験。東証一部上場の大手デジタルマーケティング会社では、アカウントエグゼクティブ課長として、主に健康食品メーカーなどのWebプロモーション・制作・運用・システム案件に携わる。EC業界に特化すべく、売れるネット広告社に入社。コンサルティング部責任者・取締役COOとして、未整備な部分の多いベンチャー組織の体制整備や、並びにクライアントへの提供価値最大化を目指した仕組み作りなど多岐に渡る領域のマネジメントに従事。ECのスペシャリストから通販のジェネラリストを目指すべく、ジェイフロンティアに入社。商品開発やチャネルの開拓など、通販事業主側の戦略を加味した上流の企画立案からクライアントを支援。EC・通販・デジタルの支援実績や組織マネジメントのスキルをもって、De-STANDARD株式会社を設立し、同社代表取締役CEOを務める。
※「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO会員」としてログイン出来ません。
資料DLランキング
-
1
【EC事業者様向け】ECを最短で軌道に乗せる最新のソリューションとは?
-
2
2024年プライムデー速報
-
3
越境ECウェブインバウンド白書2024
-
4
EC売り上げを最大化するマルチチャネル商品戦略
-
5
ECでの商品購入に直結するデジタル広告の実態調査
ニュースランキング
-
1
レシピと食材をセットに…Oisix「手作りおせち」の予約受付開始
-
2
メタバース事業化、9割以上が失敗…人材不足などが要因に
-
3
モルカー×ゴディバのZOZO箱、ランダム梱包で配送開始…限定100万個
-
4
楽天グループと日本ロレアル、パートナーシップ契約締結へ合意
-
5
コスメ際「@cosme BEAUTY DAY」、限定アイテムなど最新情報を公開