(株)セブン&アイ・ホールディングスが7日発表した2022年2月期第2四半期(21年3~8月)連結決算は、売上高にあたる営業収益が前年同期比30.8%増の3兆6464億4900万円、営業利益が同3.6%増の1861億7000万円、純利益が同46.9%増の1065億円となった。
国内外のコンビニ事業が好調、セブンネットショッピングの売上が23%増
売上高は過去最高を更新。コロナ禍からの回復で国内外のコンビニ事業が好調で、前年の反動で百貨店なども伸びた。セブン‐イレブン・ジャパン、セブン‐イレブン・沖縄及び7-Eleven, Inc.の加盟店売上を含めたグループ売上は、前年同期比17.6%増の6兆3764億6400万円。為替レートの変動で、営業収益は27億円、営業利益は1億円減少した。
ECモール「omni7」を経由したEC売上は昨年同期比0.2%増の521億4000万円を計上。セブンネットショッピングは同23.4%増の129億8800万円、(株)セブンミールは同4.1%減の114億6800万円、(株)イトーヨーカドーは同20.2%減の31億2700万円、イトーヨーカドー(ネットスーパー)は同0.2%減の182億9100万円、(株)アカチャンホンポは同13.7%減の33億3400万円、(株)西部・そごうは同2.5%増の23億2600万円、(株)ロフトが同25.9%減の6億300万円だった。
ニッセンHDは営業利益が44%減、コンビニ事業は外出自粛の反動で増収増益
また、グループ会社の(株)ニッセンホールディングスは、売上高が前年同期比1.0%減の194億2100万円、営業総利益は同1.1%増の97億5500万円、営業利益は同44.1%減の1億8500万円となった。
国内コンビニエンスストア事業の既存店売上は、夏場の天候不順による消費の下押し影響があったものの、主に前年の新型コロナウイルス感染症拡大抑止に伴う外出自粛の反動により前年を上回り、営業利益は前年同期比4.1%増の1231億3200万円。自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は同2.6%増の2兆5101億100万円となった。
海外コンビニエンスストア事業の米国内既存店商品売上は前年を上回り、営業利益は前年同期比48.5%増の782億4300万円。また、自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は同51.2%増の2兆4866億5100万円となった。
5月14日付で米国Marathon Petroleum Corporationから、主にSpeedwayブランドで運営するコンビニエンスストア事業に関する株式その他の持分を取得したことにより、それ以降のSpeedway事業の業績を取り込んでおり、営業利益の押し上げ要因になっている。
通期業績予想を上方修正
スーパーストア事業の営業収益は前年同期比1.4%増の9011億9000万円、営業利益は同38.0%減の110億2400万円となった。イトーヨーカ堂は、テナント含む既存店売上で前年を上回ったが、営業利益は同64.0%減の10億7100万円。また、ヨークベニマルでは、前年の外出自粛に伴う巣ごもり需要の反動などで既存店売上は前年を下回り、営業利益は同30.0%減の76億7800万円となった。
百貨店・専門店事業の営業収益は前年同期比7.2%増の3324億3200万円となり、営業損失は同27億4300万円減の77億7100万円となった。なお、そごう・西武は9月1日付で西武池袋本店の不動産管理会社だった(株)セブン&アイ・アセットマネジメントを吸収合併した。不動産管理と事業運営を一体化することにより、外部とのアライアンスを含む百貨店ビジネスのさらなる価値向上をめざす。
国内外のコンビニエンス事業の好調は今後も続くとして、22年2月期の通期業績予想は、売上高を7月時点の予想より2710億円増の8兆3090億円(前期比44.1%増)に上方修正した。営業利益や純利益の見通しは据え置いた。
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