日用品流通の情報基盤を運営する(株)プラネットが25日発表した『ネット通販に関する意識調査』の結果によると、買い物で多いのは男性が「デジモノ」、女性は「ファッション関連」。その際に重視しているのは、ともに「価格」。女性に「レビュー、口コミ」が多かったのが特徴だ。
ネット通販を「利用したことがあり、今後も利用するつもり」は89%に
調査は9月16~22日。4000人から得た回答を、消費財や暮らしにまつわるニュースレター「Fromプラネット」の第167号として紹介した。それによると、ネット通販について「利用したことがあり、今後も利用するつもり」は89.8%。利用状況には年代による大きな差はなく、老若男女を問わず広く浸透していることが分かった。
では、何を買っているのか。「食品・飲料」(68.9%)が最多で、「衣料品、衣料雑貨」(61.5%)、「家電製品」(59,4%)、「本」(57.0%)、「日用品」(51.9%)と続いた。実物を見て・触れて買い物ができないネットショップで、「衣料品、衣料雑貨」が2位に入っていた。
男性は「デジモノ」、女性は「ファッションアイテム」をネット購入する傾向
男性は「家電製品」「食品・飲料」「パソコン、周辺機器」「本」、女性は「食品、飲料」「衣料品、衣料雑貨」「本」「化粧品」が上位だった。男性は特に「デジモノ」、女性は「ファッションアイテム」をネットで購入する傾向がみられた。
男性で上位の「家電製品」「パソコン、周辺機器」は40代以上で6~7割に上り、「デジタル機器、カメラ、周辺機器」も平均より高かった。型落ち品も入手しやすいネッ通販で、ということか。女性は「衣料品、衣料雑貨」「化粧品」「靴」「バッグ」のファッション関連品が30代以上で平均を上回っていた。「食品・飲料」「キッチン用品、家庭用品」は高齢女性、「スポーツ・アウトドア用品・用具」「音楽、映像、ゲームなどソフトウエア」は壮年男性で高い値を示していた。
購入時に重視するのは「価格」が79%、「ポイント」が38%
「商品を手に取って」ができないのが、ネット通販のネックでもあるが、買い物の判断を下す際に何を重視しているのか。最多は「価格」で79.9%。「実店舗との価格差」が38.9%、「利用可能なポイントサービス」が38.2%、「送料などの安さ」が36.8%と続き、商品本体やそれ以外の料金、ポイントサービスなどを勘案しながら、お得に買い物しようとしている姿がみえる。
ネット通販は、価格や類似商品を比較しながら検討できるメリットもある。これを反映してか、「レビュー、口コミ」(36.3%)、「商品説明」(29.5%)、「商品の写真」(21.5%)と、ECサイト上の情報を参考に買い物をしている人は少なくない。一方で、同じネット上の情報でも「ECサイト外(メーカーサイトなど)の商品説明」や「写真」は10%前後、「新聞・雑誌などの紙媒体の情報」は3%にとどまり、手近なところで情報収集していることがうかがわれる。
男女とも最重視しているのは「価格」だったが、女性では「ECサイト上のレビュー、口コミ」が2位となり、男性より14.6ポイント上回っていた。「価格」以外の項目で女性が上回ることからも、「女性は情報収集をした上で、慎重にネットでの買い物をしている」と言えそうだ。
利用頻度は最多が「1か月に1回程度」で32%
利用頻度は「1か月に1回程度」が32.2%と最多。20.9%の「2~3か月に1回程度」と合わせて過半数を占めた。コロナ禍で利用の変化はさほどなかったようだが、20代女性では「かなり増えた」「増えた」の合計が50%に。また、年代が上がるほど「かなり増えた」「増えた」の比率は低下する中で、男女とも60代で再び向上しているのが目を引いた。
決済手段は「クレジットカード」が87.2%で、年代が上がるほどに上昇。2番目に多かったのが23.6%の「コンビニ決済」だった。「銀行振込」は壮年層、「代引き」も高年層でそれぞれ多い傾向。スマホによる「QRコード決済」と「携帯キャリア決済」はともに若年層で高く、特に前者は20代で3位に。高齢層ではそれぞれ4.4%・2.8%と振るわず、普及はいま一つのようだ。
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