世界最大規模のオンライン・マーケットプレイス「eBay」への出店を通じ、日本セラーの越境ECを支援するイーベイ・ジャパン(株)はこのほど、2021年度第3四半期(7~9月)に日本セラーから出品されたアイテムの販売動向を発表した。トレーディングカードの伸びの勢いは止まらず、ポケモン関連は5期連続で1位を堅持。「大谷選手人気」も際立っている。
※日本からの「越境EC」取引の売れ筋商品ランキング(期間:2021年7-9月)
トレーディングカードブームは4期連続で前年比3桁成長
トレーディングカードブームは世界中で衰えを知らず、4期連続の前年比3桁成長でトップの伸び率。売れ筋商品では、7月にBOXやグッズの購入者特典でプレゼントされた、クリエイター・長場雄氏の描き下ろし「ピカチュウ」プロモカードが1位。ピカチュウは世界でも大人気キャラで、ポケモンカード関連の商品は、20年第3四半期から5期連続で首位に輝いた。
売れ筋商品の2位は、8月に発売されたNintendo Switchの新作ゲーム「遊戯王ラッシュデュエル 最強バトルロイヤル!!」。遊戯王世界の人気コンテンツだが、今回はビデオゲームがランクイン。3位は韓国の男性グループ「BTS」が7月にリリースした新曲「BUTTER」の日本ファンクラブ限定の購入特典となるメンバーのセルフィーカードだった。
※カテゴリーランキング<取引額TOP10>
取引額TOP10は女性向けのブランド品が4期連続1位
取引額TOP10は、女性向けのブランド品(Clothing& Accessories)が4期連続の1位と安定しているが、2位以下はすべて順位が入れ替わった。時計(Jewelry, Gems, Watchesカテゴリー)は4位から2位に。上位2位は今夏からの新しい決済管理システム導入で100万円以上の商品の取引が可能になったことで、高級品の取引が活発になり平均単価が上昇した。
前年同期比で大きく成長したカテゴリーでは、やはりトレーディングカード。取引額ランキングでは3位から6位になったが、+237%を記録した。また、7位に順位を上げたオートパーツ(+77%)が成長率でも2位に躍進。海外での日本車人気と、コロナ禍で自動車のDIYマーケットが成長していることが要因だ。東京五輪関連でも、記念グッズが人気を集めた。
開封済みのお菓子「オレオ」が約110万円で落札
eBayでは、常識では考えられないようなユニークな取引が日々生まれているが、今期のNo.1は店頭価格4ドルほどのお菓子「オレオ」で、開封済みが1万ドル(約110万円)で落札された。9月に米国で新発売されたポケモンとのコラボ商品「Pokémon x OREO Limited Edition Cookies」にはポケモン16種がデザインされているが、中でもレアキャラの「ミュウ」が思わぬ高騰。現在は落ち着いているが、コレクターの世界の奥深さを感じる出来事だった。
そのほか、MLBの大谷翔平選手関連も大人気。中でも、スポーツトレーディングカードの売上が大きく、特に新人王を獲得した18年度のカードは1000万円を超えるカードも多数。現在も数々の受賞が続いており、さらに今シーズンのMVPを受賞した場合は21年度のカードも人気となることが確実視されている。
イーベイ・ジャパンによると、第3四半期までの売上は前年比43%増となり、日本からの販売はeBay全体でもトップの伸び率。世界的にも、日本の商品力とセラーの販売力・質が認められたと実感しているという。今後の予想として、米国では今後もDIYマーケットの成長が期待される。コロナ禍の影響と、昨今の日本車ブームで価格が高騰する中、多くの米国人の生活にDIYリペアが定着。オートパーツや部品の需要がさらに高まる見込みを示している。
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