若い女性を呼び出して勧誘

　京都府警によると、両容疑者は日本アムウェイの会員。2人は共謀して今年3月27日、入会を勧誘するという目的を明らかにせずに、23歳（当時）の女性を公衆の出入りがない京都市下京区の建物内に呼び出し、入会を勧誘した疑いが持たれている。

　特商法（第34条4項）は、契約締結の勧誘であることを告げずに、営業所や代理店など以外の場所で呼び止めて同行させることや、公衆が出入りする場所以外で勧誘することを禁止している。両容疑者はこれらに違反した疑いがあるという。

京都府教育庁、職員がアムウェイ会員だったことに驚き

　公務員の副業は投資などの一部を除き、原則禁止されている。国家公務員については、国家公務員法で「信用失墜行為の禁止」「秘密を守る義務」「職務に専念する義務」を規定。このため、同法103条の「私企業からの隔離」により、副業を禁止している。

　地方公務員については、地方公務員法（第38条）で副業を制限。任命権者の許可を受けなければ、企業などに従事してはならないと規定している。

　森口容疑者が副業の申請・許可手続きを行ったかどうかについて、京都府教育庁は取材に対し、「調べた限りでは許可していない」（総務企画課）と説明。森口容疑者が「日本アムウェイの会員であったことも知らなかった。報道を見てびっくりした」（同）という。

日本アムウェイ、両容疑者の全ビジネス活動を停止

　一方、日本アムウェイは「容疑者の2人は会員登録していた」（広報）と話すが、会員になった時期については「回答を差し控える」と回答。同社では、11日付で両容疑者のすべてのビジネス活動を停止している。

　再発防止に向けて、「法律・ルールの浸透をさらに徹底していくため、現在社内で調整している。また、ABO（会員）へのトレーニングをはじめ、引き続き様々な啓蒙の機会を設け、今後さらに徹底していきたい」（同）としている。


　（木村　祐作）