BASE(株)が24日発表した『オーナーズ調査2021』によると、ショップオーナーがネットショップ運営で最も重視していることは、3年連続で「ブランドコンセプト・世界観の表現」が1位。利用割合の多い都道府県TOP3は東京、沖縄、大阪だった。
行政がEC利用を促進する「佐賀県」「群馬県」でネットショップが急増
調査は、自分の価値観を仕事や生き方で表現する「オーナーズ」の活動や挑戦を、サービスを通じてサポートするとともに、こうした調査情報の発信で、SMB(Small and Medium Business)市場の活発さとニーズを広め、伝えていくことが目的。11月20日にネットショップ作成サービスの提供開始9周年を迎えた「BASE」が、19年から続けている。
開設数は現在、160万ショップ超え。TOP5の1位は「東京都」で、「沖縄県」「大阪府」「京都府」「福岡県」と続いた。また、人口比で開設割合が高いのは、「沖縄県」「奈良県」「山梨県」「和歌山県」。さらに「佐賀県」「群馬県」も急上昇していた。この2県は、行政がEコマースの利用促進に向けたセミナーや補助金などの支援策を実施していることが共通していた。
運営体制は「個人」が73.8%
『オーナーズ調査』は1日~12日で、有効回答数は2787件。それによると、運営体制は「個人」が73.8%。前年比では「法人」が+3.3%と微増していた。規模拡大で、「個人」から法人化したことや、コロナ禍の影響での増加も考えられる。運営人数も例年同様、「1人」が最多で72.7%。4人以下が98.7%を占めており、引き続き多くの個人・スモールチームに利用されていることが分かる。年代は20代~40代で83.3%を占めていた。
ネットショップの運営で最も重視していることは、3年連続で「ブランドコンセプト・世界観の表現(30.2%)」で1位だった。「顧客やファン、見込み顧客との関係づくり(29.5%)」「品の品質(19.8%)」「売り上げ(18.2%)」と続いた。
「販路」は「ネットショップのみ」が70%
「販路」については、「ネットショップのみ」が70.2%。「ポップアップショップや期間限定の催事に出店した経験」があるのは33.2%だったが、条件に合うリアル店舗(実店舗やポップアップ)の出店支援があれば利用したいと考えているオーナーは64.1%に上っていた。
ネットショップのPRや販促のためにSNSやプラットフォームなどを活用するショップオーナーは88.9%と引き続き高く、積極的に活用しているSNSの1位は19年の調査開始時から変わらず、「Instagram」(89.0%)、2位「Facebook」(54.0%)、3位「Twitter」(43.3%)だった。
今後、強化したいSNSやプラットフォームでも、「Instagram(61.7%)」と「Twitter(26.3%)」が高く、3位には「YouTube」(24.5%)が挙がった。積極的に活用しているSNSと今後利用を強化したいSNSやプラットフォームの差が+5%以上開いていたのは、「YouTube」と「TikTok」で動画への関心が高く、今後は動画プラットフォームの利用拡大が見込まれている。
働き方に関しては、「本業」が56.2%で、前年の調査結果と比べると「本業」は+7.3%。「副業」を本業化したこととともに、コロナ禍の影響で、本業の販路拡大としてネットショップの新規利用が増えたことが考えられる。副業で利用しているショップオーナーのうち、「今後、本業にするために、まずは副業で小さく始めている」という回答が56.5%になり、まずは副業で自分のやりたいことに挑戦し、働き方の選択肢を広げている姿も明らかになった。
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