インターネット行動ログ分析によるマーケティング調査・コンサルティングサービスを提供する(株)ヴァリューズが25日発表した『Webサイト&アプリ市場のユーザー数ランキング2021』によると、Webサイトは昨年と同じく1位がGoogle、2位がAmazon、3位が楽天市場。コロナ禍もあってECが好調で、アプリのAmazon、楽天市場、メルカリが利用者を伸ばした。
トップ3は前年と同様、ユーザー数は微増
全国のヴァリューズモニター(20歳以上の男女)の協力を得て、1月~10月のWebサイトのアクセス数、スマートフォンのアプリの起動数を調査し、ランキングを作成した。前年との比較や年代別での利用傾向、EC利用に関しても分析を行った。
今年最も多くのユーザーがアクセスしたWebサイトはどこだったのか。1位は検索エンジンの「Google」、2位に「Amazon.co.jp」、3位は「楽天市場」で、トップ3の顔ぶれと順位は前年の調査と変わらず。いずれも前年比でユーザー数は微増しており、堅調に推移している。
4位は「Yahoo!ニュース」だった。ポータルサイトの「Yahoo! JAPAN」のユーザー数を上回っており、即時性の高いニュース速報メディアの需要の高まりがうかがえる。また、20位の「Google Docs」は前年比122.3%と大幅成長。オンラインでドキュメントを作成、共同で編集できるサービスで、在宅勤務やリモートワークの普及で利用者が増えたと考えられる。
スマホアプリの利用は「LINE」「Twitter」「Amazonショッピング」がトップ3に
スマホのアプリ利用では、1位が「LINE」、2位「Twitter」、3位「Amazonショッピング」となり、いずれも利用者数は前年よりも増加した。上位アプリの中では、「Amazonショッピング」が前年比108.6%、「楽天市場」が同111.1%、「メルカリ」が同111.5%とECが好調。コロナ禍の影響で、外出や店舗での買い物を控える代わりにEC利用が促進されたといえそうだ。
また、昨年も高い伸び率を示していたキャッシュレス決済アプリの「PayPay」は、21年も5位となり、前年比114.5%と利用者数をさらに伸ばした。キャッシュレス決済サービスは、14位に「d払い」(前年比118.3%)、22位に「楽天ペイ」(同120.5%)、25位に「au PAY」(同113.7%)と、通信キャリア系アプリが名を連ね、利用者の裾野が広がっている。
60代以上のシニア層ではWEBの1位が「楽天市場」
Webサイトのトップ3の顔ぶれは各年代で共通しているが、60代以上のシニア層では、1位「楽天市場」、2位「Amazon.co.jp」、3位「Google」となり、楽天市場の利用者数がAmazonを上回っていた。また20代では、トップ5に「YouTube」や「Twitter」もランクイン。ほかの年代の上位には見られないSNSとして「Instagram」も14位に入っていた。
一方、アプリの年代別ランキングでは、60代以上ではどの上位アプリも利用者数の前年比が高くなっており、シニア層のアプリ利用が加速している。特に13位に入ったコンビニアプリの「セブン-イレブン」は前年比138.9%と大幅増。40代でも13位にランクイン(同118.5%)し、ミドル~シニア層から支持を得ている。20代では、前年まではトップ20内に入らなかったフードデリバリーサービスの「Uber Eats」が16位と躍進した。
「ショッピング」関連では、3位「Yahoo! ショッピング」・4位「ヨドバシカメラ」
ヴァリューズが独自に定義した「ショッピング」関連のWebサイト、Google Playのカテゴリ「ショッピング」に絞ったアプリのユーザー数ランキングでは、Webサイト、アプリともに1位がAmazon、2位は楽天市場で、「2強」となっていた。
Webサイトでは3位に「Yahoo! ショッピング」、4位に「ヨドバシカメラ」、5位に「PayPayモール」と続いたが、アプリでは3位「dポイントクラブ」、4位「メルカリ」、5位「UNIQLO」となり、家電系では7位に「ヤマダデンキ」が入った。10位までを比べるとWebサイトとアプリでは顔ぶれが異なり、同じショッピング関連でも、それぞれに強みを発揮している様子がうかがえた。
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