MMD研究所が25日発表した『個人の情報セキュリティリテラシーに関する調査』によると、スマホ決済、SNS利用者の情報セキュリティ脅威はいずれも70%余りが認知しており、情報セキュリティ対策をしていない人はInstagram利用者が最多で約30%に上っていた。
認識していた脅威は「不正アクセスによるアカウントの乗っ取り」が1位に
調査は10月28日~11月2日。予備調査ではスマートフォンを所有する18歳~69歳の男女6647人、本調査ではスマホ決済利用者332人、Twitter利用者333人、Facebook利用者333人、Instagram利用者331人、LINE利用者の333人を対象に実施した。
本調査の各対象者に、情報セキュリティの脅威の認知を聞いたところ、認識していた最も多かった回答は、いずれも「不正アクセスによるアカウントの乗っ取り」(69.10%~76.0%)で、Facebookのみ同率で「写真から情報流出(位置情報など)」もトップとなった。
実施している対策は「メールやSNS内のリンクを不用意に開かない」が1位
利用しているスマホ決済やSNSに関する情報セキュリティ対策については、「対策している」はスマホ決済が最も多く85.8%、次にTwitterが80.2%、Facebookが73.0%。「対策していない」はInstagramが最も多く31.1%。LINEが28.8%だった。
では、どんな対策をとっているのか。それぞれで最も多かった回答は、スマホ決済が「メールやSNS内のリンクを不用意に開かない」で66.7%、Twitterは「ログイン情報を人と共有しない」が63.3%、Facebookも同様で58.0%、Instagramも同じで51.8%、LINEは「友だち以外からのメッセージ受信をブロックする」が50.6%だった。
被害に遭ったサービスはFacebookが最多の8.7%
被害に遭ったことがあるかをサービス別に聞いたところ、「遭ったことはない」は各サービスとも6割以上となり、中ではスマホ決済が最も多く81.6%。「遭ったことがある」は各サービス共通して1割に満たず、その中でFacebookが最も多く8.7%であることが分かった。
また予備調査段階で、自分のスマホを情報セキュリティの点から見て安心して使用できているか聞いたところ、「安心して使用できている」が24.3%、「やや安心して使用できている」が55.4%となり、安心して使用できている人は合わせて79.7%となった。次に、自分のスマホで情報セキュリティ対策を行っていることがあるか聞いたところ、「ある」は87.0%だった。
「ある」と回答した5784人に、内容を複数回答で聞いたところ、「怪しげなメールや添付ファイルは開かない」が最も多く62.0%、次に「不審なサイトを閲覧しない」が55.3%、「スマホの画面ロック設定」が51.9%となった。
「スマホ決済の不正利用」の脅威を全く知らないが21%に
また全員に、情報セキュリティにおける脅威を6項目挙げ、認知度を聞いたところ、6項目すべて約3~5割が「脅威の存在、内容も知っている」と回答。うち、認知が高かったのは「ネット上の誹謗・中傷・デマ」で48.6%、「フィッシングメールやSMSによる個人情報などの詐取」で43.8%、「偽のセキュリティ警告画面などを表示するネット詐欺」で40.4%だった。
「全く知らない」は6項目すべて2割前後で、最も多かった項目は「不正アプリインストールによるスマホ利用者への被害」で22.6%、次に「スマホ決済の不正利用」で21.5%、「偽のセキュリティ警告画面などを表示するネット詐欺」で20.8%となった。利用しているスマホがウイルスに感染した時に現れる兆候を知っているか聞いたところ、「知っている」は70.2%だった。
ウイルスに感染した時に現れる兆候を「知っている」と答えた4665人に、どんな兆候を知っているかを複数回答で聞いたところ、「身に覚えのない支払い請求が届く」が最も多く56.8%、次に「身に覚えのないSMSやメールが送信される」が48.1%、「インストールした覚えのないアプリがある」が46.3%となっていた。
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