2021.11.27 コラム
UIとUXの違いと関係性とは?UXデザインのポイントについて意味とともに解説
UIとUXはWebサイトやアプリなどをデザインする上で、非常に重要な意味を持ちますが、正しい考え方を理解せずにデザインされているWebサイトも多く見られます。今回の記事ではUIとUXの考え方の違いや関係性、抑えておくべきポイントについて解説します。
UI(ユーザーインターフェース)とは
UIとは「ユーザーインターフェース」の略称です。インターフェースは「接点」や「境界線」といった意味を持ち、ユーザーとサービスの接点を表す専門用語です。サイトデザインや構成、フォント、またPCなどのデバイス本体の外観なども含まれます。
UIの定義は非常に広く、Webサイトやアプリ開発において用いられることが多いですが、日常で使用するさまざまな製品においてもUIの考え方が活用されています、例えば「食器のデザイン」や「飲料ボトルの形」なども、ユーザーの目に触れるという意味においてはUIに含まれると考えられています。
優れたUIを実装しているサービスとして、世界最大級のECサイトである「Amazon」もその一つとしてあげることができます。ユーザーが操作しやすいようシンプルに作られたサイトデザインや、欲しい商品を簡単に見つけることのできる検索結果の表示画面などは、ユーザビリティを第一に考えたUIデザインといえるでしょう。
そのため、ただデザイン性だけを重視したサイトや製品がユーザーに支持されているわけではなく、「使いやすさ」「美しさ」「親しみやすさ」などを兼ね揃えたサイトや製品を作ることが重要です。
UX(ユーザーエクスペリエンス)とは
UXとは「ユーザーエクスペリエンス」の略称です。エクスペリエンスとは「体験」「経験」といった意味を持ち、UXはユーザーがサービスや製品を利用することで得られる体験や経験のことをいいます。
WebサイトにおけるUXは、主にサービスの質を高めることで実現することができます。サイトから得られる情報の質が優れていたり、フォントが読みやすくユーザーのストレスが軽減されたりするなど、ユーザーが感じた部分がUXの評価に直結します。
サイトだけではなく、製品においても優れたUXを実現している企業やサービスが多くあります。例としてはApple社が販売している「iPhone」が分かりやすいです。製品が新しいバージョンに切り替わる中で、ユーザーの使いやすさを高められるよう軽量化やコンパクト化、画面サイズの拡大などが行われています。
UXを重要視したサービスや製品であるほど、他社との競争において優位に立つことができるため、顧客からのフィードバックを得られる体制を作っておくことが鍵になります。
UI/UXの違いと関係性
UIとUXは表記が似ていることもあり、一見同じような意味に捉えられがちです。しかし2つの意味には明確な違いがあるため、混合しないよう注意が必要です。
UIは「サービスの使いやすさ」、UXは「サービスを利用することで得られる体験」のことを指します。そのためUIはUXを高めるための要素の一つということになります。クオリティの高いUXを追求していく中で、ユーザーの行動や心理を考えて作られたUIは必要不可欠といえるでしょう。
例えばUXの目的が「簡単な操作で商品を購入してもらうこと」である場合、入力フォームの項目やデザイン、フォントなどの要素を改善していくことになります。この改善こそがUIであり、UIを追求することでより良いUXを作り出すことができるのです。
注意点として、UIを考えることが必ずしもUXの改善に直結するわけではないということです。大切なのはより良いUXを作り出すためにどのような施策を行うか、という部分がポイントとなります。
UI/UXデザインを改善するポイント
次にUI/UXデザインを改善するためのポイントについて解説していきます。改善のポイントは大きく3つに分けることができます。
◇目的を明確にする
まずはデザインの目的を明確にすることです。提供するサイトや製品が何を目的に作られているのか、どのようなユーザーにとって必要なものなのかを把握しておく必要があります。これらを明確にすることで、どのようなUI/UXデザインが最適なのかを明確にすることができるでしょう。
デザインの目的の例として、「新しいサービスをより多くのユーザーに使用してもらいたい」「商品購入のリピート率を高めたい」「サイトの直帰率を改善したい」などといった内容が考えられます。このような目的が明確になっていない場合、出来上がるサイトや製品が曖昧なものになってしまう可能性があります。
どのようなサイトや製品にも、売り上げを上げるための課題があるはずなので、課題を洗い出し、どのようなデザインを設計することでユーザビリティが向上するのかを第一に考えましょう。
◇ユーザーのぺルソナを設定する
次にユーザーのペルソナをできるだけ具体的に設定します。ペルソナ設定とは、ターゲットとなるユーザーの年代や性別、職業、生活、趣味嗜好などを設定することです。
ペルソナを設定することで、サイトや製品の方向性が定まり、最適なデザインを考えやすくなります。商品が思うように売れないサイトは、ペルソナ設定が上手くできていない可能性がありますので、一度見直してみるとよいでしょう。
例えば、ペルソナとして以下のようなユーザー像をイメージします。
・30代前半女性(既婚)
・幼稚園に通う子どもが一人いる
・子供を幼稚園に送った後、身支度をしてパートに出かける
・14時に帰宅し簡単な昼食、子どものお迎え、小休憩後に家事や夕飯の支度を行う
・20時過ぎに子供が寝てからが自由時間、スマホで韓国ドラマを見ることが趣味
◇ユーザーの利用シーンをイメージする
最後にユーザーがサイトや製品を利用するシーンについて考えてみましょう。「どのような悩みやニーズを持っているのか」「どのようなタイミングで行動するのか」などのユーザーイメージを持つことが大切です。
ユーザーの利用シーンをイメージするにあたって、「カスタマージャーニーマップ」を作成することも有効な方法です、カスタマージャーニーとはユーザーが製品を利用するまでの行動や流れをまとめたもので、それらを地図のような形式にまとめることでできるロードマップを「カスタマージャーニーマップ」といいます。
ユーザビリティの考え方を無視してしまうと、ただお洒落なデザインを意識しただけのサイトや、ユーザーの悩みを解決することができない製品になってしまう可能性があります。ユーザーにとって最適なデザインを実現するためには、ユーザー目線に立ってデザインを設計することが必要不可欠です。
【まとめ】UIはUXを高めるために重要
UIとUXは表記が似ているため混同されてしまうことがありますが、それぞれ異なる考え方や意味を持ちます。
UIは優れたUXをデザインするために必要な要素であることを意識しましょう。また優れたUIデザインを設計するためには、明確なUXの目的を持つことが大切であることも覚えておく必要があります。
UI/UXデザインは何度も試行錯誤して改善していくものになります。一度の改善で成果が表れるわけではないため、中長期的に改善を重ねていく必要があり、より質の高いサービスを作っていくための重要な施策といえるでしょう。
UI/UXに関連する資料
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