Amazonの元社員で現在はAmazon出店者向けのコンサルティングなどを手掛ける著者・及川謙一氏がまとめたAmazon出店のすべてがわかる指南本。Amazon出店の基本から売上拡大の必修テクニック、広告による露出の高め方、トラブル対応まで、Amazon出店で成功するためのノウハウが広範囲に渡ってわかりやすく解説されている。
コロナ禍でECの活用が中小企業の課題に
コロナ禍で対面販売が難しくなる中、非対面のECに活路を見出す中小企業も増えている。ただ、新たにECに参入する中小企業の経営者やECの担当者に任命された社員にとって、ECをスタートするハードルは意外と高い。無料で自社ECサイトを立ち上げたとしても、よほど認知度が高くない限り、集客のマーケティング施策が必要となる。
著者は、Amazonの出店は、プラットフォームの特性を理解し、適切な運用をすれば結果が出やすいという。ECに新たに参入するのであれば、国内最大級のユーザー数を抱え、商品を購入するECプラットフォームでありながら、商品情報を提供する巨大なメディアにもなっており、出品コストも低いAmazonに出品しない手はなく、ECの参入にはAmazonの活用を勧めている。
Amazonの基本から応用まで「誰でもすぐに実践できる方法」を紹介
Amazon出品でノウハウを得たら、楽天市場などの他のプラットフォームや、自社ECへの展開時にもそのノウハウは活用できるという。同書は、現在Amazon出店のコンサルティングサービスも提供している著者が、「Amazonに出品したいけど何から手を付けていいのかわからない」「はじめてはみたものの、思ったより売れなくて困っている」といった中小企業の経営者やEC担当者に向けて、Amazonの基本から応用まで「誰でもすぐに実践できる方法」をわかりやすく紹介している。
元Amazon社員ならではの解説も、随所に散りばめられている。サイト内のSEO対策、商品名のつけ方、価格のつけ方、商品登録、商品の発送、レビューの獲得施策、SNSとの連動など、出店者が当たり前のようにやっている作業でも、実はコツやポイントがあったり、作業を効率化するノウハウがある。また、以前は認められている手法が現在は禁止されていたり、現在は許可されている方法が将来的には禁止されるかもしれないといった情報や、Amazon側が好む手法など、Amazon内部にいないと知りえない情報も出てくる。
Amazonにまだ出店していない企業、売上拡大に悩んでいるAmazon出店企業のほか、すでにEC事業を軌道に乗せている通販会社にとっても、新たな価値を発見することができることから、多くのEC・通販企業にとって価値の高い書籍となっている。
• 出版日:2021年10月30日
• 定価:1680円(税別)
• ページ数:224ページ
• 出版元:(株)技術評論社
• 著者プロフィール
及川 謙一(オイカワ・ケンイチ)
ブルーグース合同会社代表。自社ECを運営する株式会社サウンドハウスで5年、アマゾンジャパンで5年、ブルーグース合同会社で4年、合計14年間EC業界に携わる経験を活かし、大小さまざまなメーカーのAmazonベンダー/出品者向けコンサルティングや、セミナー講師、執筆などを行う。アマゾンジャパン業務委託先認定企業。
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