物流関連のニュースはTOP30内に6記事(5位/8位/10位/25位/28位/29位)となった。物流関連の中では、11月末に大阪・舞洲で起きた大規模倉庫火災を報せる記事がダントツでアクセスがあった。注目したいトピックは、食品・日用品などを30分程度で届ける「Q（クイック）コマース(以下QC)」に関する記事が注目を集めていることだ。記事ランキング25位の「OniGo」のほかにはフードデリバリーのfoodpandaが手掛ける「pandamart」、ヤフー系が実証実験を行っていた「PayPayダッシュ」などがQCに該当し、「Uber EATS」のようなフードデリバリーも広義のQCに含む。フードデリバリー系の調査記事も7位にランクインしているが、foodpandaは本国が日本撤退を表明するなどQCもフードデリバリーも激動の市場環境と言えそうだ。2022年の動向も要注目だ。

　世相の反映という見方では、転売対策に関する記事も20位以内に入った。2021年はCtoCフリマアプリのプラットフォーマーが転売価格が高騰しそうな商品のメーカーと協力して、発売前に高額転売に対して警告を行うといった動きが活発化した。2022年も転売市場をけん制する動きは強まりそうだ。そのほか近いところではeBayによる越境ECの中古ホビー商品取引におけるビジネスチャンスを伝える記事も16位にランクインしている。

　そのほか市場動向の調査記事(1位/7位/11位)、広告規制関連(12位/26位/30位)、新型コロナウイルスに直接かかわるものとして職域接種などワクチン接種関連はそれぞれ3記事(14位/18位/27位)ランクイン。サービス終了関連は2記事(6位/9位)、コロナによる業績悪化に関する記事については1位を含みTOP10内に2記事(1位/3位)ランクインしている。一方で個別企業のポジティブな内容を報せるものも多数あった。好調な業績を知らせる決算記事が3記事(24位/28位/29位)、成功事例の記事が2記事(21位/22位)ランクインした。

　毎年話題となるセキュリティ関連の記事でTOP30に入ったのは1本にとどまった(23位)。ただ、2021年もEC界隈のセキュリティ事故は頻発している。セキュリティ事故が止まらない背景として、業界内のセキュリティ対策の関心の低さが課題として浮き彫りになったランキング結果とみることもできそうだ。

▽ランキングTOP30