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2022.08.07 コラム

エンゲージメント率の定義とは?SNSごとの計算方法やエンゲージメント率を高める方法

 SNSマーケティングを行う際に欠かせない指標としてエンゲージメント率があります。TwitterやInstagramなどの媒体で成果を把握するためには正しい計算方法を知っておく必要があります。本記事ではエンゲージメント率の定義や計算方法を解説します。(2022年3月初出/2022年8月改稿)

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エンゲージメント率とは

 「エンゲージメント」とは、「興味を持って行動する」といった意味を持ちます。SNSにおける「エンゲージメント」はユーザーが投稿に対して興味を持ち、何らかのアクションを起こすことを表します。

 エンゲージメントは、アカウントとユーザーとのつながりの強さを示す指標でもあります。そのためより多くのエンゲージメントを獲得できるアカウントは、SNSマーケティング戦略が上手くいきやすい傾向にあります。

 SNSにおける「エンゲージメント率」とは、1つの投稿に対して得られたエンゲージメントの割合です。投稿に何らかの反応があったユーザー数を、投稿を見たユーザー数で割り、パーセントで表すことができます。SNSの媒体によってエンゲージメントの定義が異なりますので、定義については後述にて解説します。

 エンゲージメント率を意識してSNSを運用することで、投稿の成果を把握しやすくなります。SNSの運用者は高いエンゲージメント率の獲得を目標に設定し、より多くエンゲージメントを獲得するためにどのようなコンテンツが有効なのかを分析することができ、改善に向けた施策を行いやすくなります。

 エンゲージメント率の考え方で注意が必要なのが、あくまで割合を表しているため母数(投稿を見たユーザー数)が少ないとデータの信憑性が下がるという点です。そのため各投稿を比較する際は一定のデータ量が必要となりますが、エンゲージメント率を高める方法を考えながら改善を繰り返すことでフォロワーが増え、投稿に対するエンゲージメント数も増えていきますので、試行錯誤しながらアカウントを運用していくことが大切です。

エンゲージメント率は高い方がよいのか

 エンゲージメント率は必ずしも高い方がよいとは限りません。投稿へのいいね!やポジティブはコメントなどは拡散されることで良い印象を与えますので、エンゲージメント率が高い方がよいのですが、中には炎上や誹謗中傷などのネガティブなエンゲージメントが発生することもあります。
 
 エンゲージメント率を目標にすることは大切ですが、エンゲージメントの質や内容を常に確認しておくことで、本当に効果のあるエンゲージメントを増やしていくことができます。

主要SNSエンゲージメント率定義と計算法

 主要SNSのエンゲージメント率の定義と計算方法について解説します。それぞれ定義が異なるため、正しいエンゲージメント率で計測できるよう以下の内容を把握しておきましょう。

▽Twitterエンゲージメント計測方法

 Twitterのエンゲージメントを表す指標には、以下の項目があります。
  • いいね数
  • 返信数
  • リツイート数
  • 投稿からのフォロー
  • 画像、動画、リンクのクリック数
  • ツイートのインプレッション数
 Twitterにおけるエンゲージメント率は以下の計算方法で算出できます。
エンゲージメント率 =(いいね数+返信数+リツイート数+フォロー数+クリック数) / インプレッション数
 Twitterはいいねやリツイートなどのエンゲージメントで、フォローされていないユーザーにも投稿が表示される二次拡散力があります。そのためフォロワーが少ない段階でも、投稿が拡散されることで多くのユーザーに投稿が届く可能性がありますので、さまざまな投稿を試してみるとよいでしょう。

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▽Instagramエンゲージメント計測方法

 Instagramのエンゲージメントを表す指標には、以下の項目があります。
  • いいね数
  • コメント数
  • 保存数
  • リーチ/発見(リーチしたアカウント数)
  • インプレッション数
  • フォロワー数
 Instagramにおけるエンゲージメント率は以下の計算方法で算出できます。
エンゲージメント率 =(いいね数+コメント数+保存数)/(インプレッション数 or リーチ数 or フォロワー数)
 Instagramではエンゲージメント率を出す際に、自分で分母を選択して計算する必要があります。多くの場合はリーチ数(投稿を見たユーザー数)やインプレッション数で算出をしています。既存のフォロワーの興味を考える場合にフォロワー数を基に計算するケースもありますが、Instagramにログインしていないユーザーも含まれてしまうため、リーチ数やインプレッション数で計算することを推奨します。

 いずれの計算方法を用いる場合も、分析の際は毎回同じ指標を用いるようにしましょう。

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▽Facebookエンゲージメント計測方法

 Facebookのエンゲージメントを表す指標には、以下の項目があります。
  • 投稿のリーチ数
  • いいね数
  • コメント数
  • シェア数
  • 写真、アイコンなどのクリック数
 Facebookにおけるエンゲージメント率は以下の計算方法で算出できます。
エンゲージメント率 =(いいね+コメント+シェアまたはクリック)した人数 / 投稿をリーチした人数
 Facebookにおけるエンゲージメント率の計算では、リーチ数を基に算出します。リーチ数とは「投稿を見たユーザー数」を表し、1人のユーザーが複数回投稿を見たとしてもリーチ数は1回となります。

 TwitterやInstagramではインプレッション数を用いた計算でエンゲージメント率を算出しますが、Facebookの場合はリーチ数を用いて算出するため注意が必要です。
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各SNSのエンゲージメント率の違いまとめ

 Twitter、Instagram、Facebookのエンゲージメント率について説明しましたが、それぞれの違いについてまとめると以下のようになります。
 
  • Twitterのエンゲージメント率の母数はインプレッションの合計数
  • Facebookのエンゲージメント率の母数はユニークユーザー数
  • Instagramのエンゲージメント率の母数は自分で設定する
 それぞれエンゲージメント率を計算するときの母数に違いがあるため、同じエンゲージメント数でもエンゲージメント率としては差が出ることがあります。Instagramは自分で基準となる母数を設定しますが、例えばTwitterと成果比較をする場合はインプレッション合計数を母数とするなど、分析方法によって調整するとよいでしょう。

エンゲージメント率を重視すべき理由

 SNS運用においてエンゲージメント率が特に重視されるのはなぜでしょうか。理由としては以下の内容が考えられます。
  • 投稿の成果指標となるため
  • ユーザーとの関係性や趣味嗜好を把握できるため
  • SNS運用の成果に影響を与えるため
 成果指標として活用されることが多いエンゲージメント率は、分析や改善を効率よく行うために重要となります。エンゲージメント率が重視されているそれぞれの理由について解説していきます。

(1)投稿の成果指標となるため

 SNS運用で成果を出すためには投稿の分析が必要です。過去の投稿で良かった点や悪かった点を振り返り、改善につなげることでより効果の高いSNS運用ができるためです。最初のうちは、フォロワー数やいいねの数に目が行きがちですが、中長期的な戦略を考える場合、コンテンツの内容も最適化していく必要があります。

 エンゲージメント率を成果指標とすることで、1つの投稿でどれくらいの反応があったかを正確に分析することが可能です。各SNSのエンゲージメント率を把握し、効果的なSNS運用を実践しましょう。

(2)ユーザーとの関係性や趣味嗜好を把握

 SNSアカウントを運用している企業の場合、まずはフォロワーを増やすことを目的に施策を考えるケースが多いです。フォロワー数も重要な成果指標となりますが、フォロワー獲得が目的になると、サービスや商品にそれほど興味のないような関係の浅いユーザーばかりが増えてしまうことがあります。

 投稿のエンゲージメント率を意識することで、現在のフォロワーが投稿にしっかり興味を持ってくれているのかが明確となり、ユーザーとの関係値を分析することが可能です。エンゲージメント率が低い場合は、フォロワーとの関係性を高められていないということになりますので、改善に向けた対策を取る必要があるでしょう。

(3)SNS運用の成果に影響を与えるため

 エンゲージメント率を高める重要性の本質として、SNS運用の成果を高められるというポイントがあります。企業によって成果となる目標は異なりますが、より多くのユーザーにリーチしてエンゲージメント率を高めることは中間目標として重要となります。

 SNSでエンゲージメント率の高い投稿は拡散されやすかったり、「おすすめ投稿」としてより多くのユーザーに届く可能性が高くなり、結果として問合せや購入などの成果に結びつきやすくなります。まずはさまざまな投稿を行い、結果を分析することで成果につながりやすい投稿の傾向を把握しましょう。

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エンゲージメント率を高めるポイント

 エンゲージメント率を高めるためには複数のポイントを抑え、日々投稿を工夫していく必要があります。エンゲージメント率を高めるにあたって意識してほしいポイントについて解説します。

◇ターゲットを明確にする

 SNSでアプローチしたいターゲット層を明確にしましょう。ターゲットに合わせたコンテンツや訴求を考えていくことが必要になりますので、事前にターゲット層を社内で明確にし、共有しておくことが大切です。

 年齢や性別、住んでいるエリアや職業、興味関心などの項目に分け、できるだけ細かくユーザー像をイメージすることがポイントです。

◇ユーザーが求めるコンテンツ発信

 コンテンツを届けたいターゲット層を設定した後は、ユーザーがどのような投稿を求めているのかを分析していくことが重要です。できるだけ具体的にターゲットを設定することで、投稿に情報を落とし込みやすくなります。

 ユーザー目線でコンテンツを作成していなかった場合、アカウントをフォローするメリットを感じてもらえなくなり、エンゲージメント率の低下やフォロー解除などに繋がってしまう恐れがあります。そのため「ユーザーが知りたい情報はどのようなものなのか」「どういった悩みを持っているのか」など、設定したターゲット像を詳細に分析しましょう。

◇ユーザーとの関わりを大切にする

 SNSはテレビや広告と違い、ユーザーとのコミュニケーションを取ることができる点が魅力の媒体です。一方的なアプローチではなく、ユーザーが意見を発信できることでコミュニケーションが生まれやすいという特徴があります。

 「投稿に対してコメントがあった際は返信を行う」「ユーザーが発信した自社に関わる投稿を拡散する」などSNS内でユーザーとの関わりを持っていくことは商品やサービス、また企業自体のイメージを良くすることにもつながります。エンゲージメント率を高めるためにはそういったコミュニケーションの部分も重要となります。

SNSのエンゲージメント率を正しく理解して成果につなげる

 SNSのエンゲージメント率を正しく理解し、企業アカウントの運用を効果的に行いましょう。SNS媒体によってエンゲージメント率の定義や計算方法が異なりますので、効果測定の際には注意が必要です。

 またエンゲージメント率を改善していく方針でSNS運用を行う場合は、ターゲットの設定や投稿を工夫するなど行動を工夫していくことも重要ですので、SNSを活用して成果をあげたい企業はぜひ実践してみましょう。

SNSに関連する資料

 当サイト「通販通信ECMO」では、SNSに関する資料を多数掲載しています。ぜひご確認ください。
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SNSに関連する記事

 まずは情報収集から始めたいという方向けにSNSに関する記事をまとめています。以下のリンクからご確認ください。

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