楽天インサイト(株)が15日発表した『成年に関する調査』の結果によると、「成年年齢引き下げ」を知っていたのは約8割。また、「成年(成人)になったと感じた瞬間は」という質問には、約4割が、20歳で可能になる「お酒を飲んだとき」だった。
法改正で親の同意が必要なくなる11項目の平均認知数は3項目
民法改正で4月1日から成年年齢が18歳に引き下げられる。改正内容に関する認知状況をはじめ、19歳以下の子どもがいる親たちを対象にした意識調査も実施。2月8、9日に楽天インサイトの登録モニターの中から、全国の20~69歳の男女1000人に聞いた。
それによると、法改正の認知度は80.3%。「引き下げ後、親の同意がなくてもできるようになること」として示した11項目の認知は、「クレジットカードの契約」が52.8%、「結婚」が47.9%だった。一方、「あてはまるものがない」と答えた人(法改正後に18歳になれば親の同意がなくてもできるようになることを知らない人)は24.9%。11項目のうち、平均認知数は3項目だった。
20歳にならないとできないことの認知率、1位が「飲酒」で79%
同様に、「引き下げ後も、引き続き20歳にならないとできないこと」は、「飲酒」が79.1%、「喫煙」が73.7%と、他の項目に比べ認知度合いが高かった。「成年(成人)になったと感じた瞬間」という問いには、「お酒を飲んだとき」が39.0%、「成人式に出席したとき」(32.6%)、「クレジットカードを持ったとき」(19.5%)が続いた。
成年年齢の引き下げ後、さまざまな項目について「いつから親の同意を不要にしてもいいと思うか」については、「クレジットカードの契約」「携帯電話の契約」「賃貸物件の契約」「ローン契約」「消費者金融の利用」「美容整形の施術を受ける」で、「自分で働くようになったら」が1位だった。一方で「結婚」や「10年用パスポートの作成」「性別の変更申請」「民事裁判を起こす」といった項目では、「18歳(成年)になったら」が1位という結果となった。
18歳での成年、親の54%が「早い」と回答
19歳以下の子どもがいる親に、成年年齢引き下げについて子どもと会話したことがあるか聞いたところ、37.3%が「ある」。18歳で成年を迎えることについては、54.9%が「早い」と回答した。特に、この4月に成年になる子どもを持つ親は71.4%が「早い」と回答し、子どもの学齢が上がるにつれて、「早い」と思う親が増える結果になっていた。
法改正後の「成人式」を開催するタイミングは、「20歳になる年度」が62.0%。子どもの学齢別でみると、今年4月に成年になる子どもを持つ親は「20歳になる年度」が76.2%で、他の学齢の子どもを持つ親と10ポイント以上の差がみられた。
自身の子どもが成年になるときに不安に思うことは、「知識がないことで消費者被害などにあってしまうのではないか」(51.1%)、「知識がないことで自分でとった行動に対して責任をとれないのではないか」(50.4%)と心配する回答が上位だった。
4月に成年になる子どもを持つ親は、「知識がないことで不利な労働契約での労働を強いられてしまうのではないか」が40.5%と、他の学齢の子どもを持つ親と比べて高い結果となった。一方で「成年になった自覚を持たないまま大人になってしまうのではないか」については26.2%と、他の学齢の子どもを持つ親より懸念のある人が少ないことが分かった。
この続きは、通販通信ECMO会員の方のみお読みいただけます。(登録無料)
※「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO会員」としてログイン出来ません。