コマースメディア・プラットフォームを提供するCriteo(本社・フランス)の日本法人・CRITEO(株)はこのほど、消費者のショッピング動向や広告の好みについてまとめた『ショッパーストーリー2022』を発表した。コロナ禍をきっかけにオンライン上での購入機会が増えている一方で、ショッピングジャーニー内の実店舗の重要な役割も明らかになった。
消費者のショッピングジャーニーが「ハイブリッド化」に
調査は21年12月。月に1回以上インターネットを利用する日本の消費者、男女1045人に聞いた。年齢グループの定義を、Z世代18~24歳、ミレニアル世代=25~38歳、X世代=39~54歳、ベビーブーム世代=55~73歳、サイレント世代=74歳以上とした。
それによると、68%(19年比16pt増)が「オンラインで商品を閲覧してから、店舖でその商品を購入」しているのに対し、72%(同5pt増)が「店舗で商品の実物を見てからオンラインで購入」すると回答。消費者のショッピングジャーニーは、ますます「ハイブリッド化」していることをうかがわせるとともに、実店舗の重要な役割が見える結果ともなった。
そのほか、「ハイブリット化」を示すようなアクションを、同じく19年と比べた消費動向では、「ショッピングアプリを使って購入」(76%、21pt増)、「商品をオンラインで購入し、店舗で受け取る」(41%、10pt増)、「店舗で携帯電話を使い、他の小売業者が運営するショッピングサイト(アマゾン、eBayなど)で購入する」(51%、11pt増)など。
商品検索は直接ブランドのWEBサイトにアクセスする傾向に
オンラインで商品を検索して購入する場合、通常どこから検索するか――。ブランド/小売業者のWEBサイトは、オンラインでの購入を検討する消費者が最初に閲覧する場所であり、欲しい特定の商品やサービスが正確に分かっている場合には直接、小売業者/ブランドのWEBサイトでそれらを検索するケースが増加していた。
多くの消費者が、新しい商品との出会いや欲しい商品を検索する際に、小売業者/ブランドのWEBサイトに直接アクセスする傾向にあり、21%(19年は11%)が小売業者やブランドのサイトは、自身の購入の意思決定に影響を与えるようになったと回答していた。
優れた顧客体験をすると37%が他人に推薦
また37%が、特定企業の顧客体験が優れていたため、他の人に推薦した回答。さらに32%が、顧客体験が劣っていたため、ネガティブな体験を他の人と共有していた。消費者は自らのオンラインおよび実店舗でのショッピング体験を前向きに捉える傾向があり、43%の消費者が好意的なレビューをした一方、批判的なレビューをしたのは23%にとどまっていた。
同時に、Z世代とミレニアル世代の70%が、ネットを利用中に広告をクリックすることがあると回答していた。この割合はX世代、ベビーブーム&サイレント世代でもほぼ変わらず、広告が幅広い世代にクリックされていることが判明。特に、Z世代&ミレニアル世代では59%がオンライン広告で見た商品を購入すると回答していた。
CRITEOは、消費者の共感を得るために重視すべきポイントとして、マーケターやメディアオーナーがユーザーから直接取得する情報「ファーストパーティ・データ」を、どのようにを取得し、活用するか、戦略的なプランの立案と実行の重要性を提言。コマースデータとインテリジェンスを融合したデジタル広告の新たなアプローチ「コマースメディア戦略」の策定や、オープンインターネットの将来に備えた広告ソリューションへの投資が求められるとしている。
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