(株)東通メディアが27日発表した『通販の認知・購買に関する世代別比較調査』の結果によると、通販の商品を認知するきっかけは、Z世代の5割が「Instagram」、X・Y世代とシニア世代は7割以上が「インターネット」であることが明らかになった。
マーケ担当者の約8割が「新規顧客の獲得が難しくなった」と回答
コロナ禍が長引く中、追い風となっている通販・EC市場で消費者はどのように欲しい情報を得て、購買につなげているのか。月に1回以上利用しているシニア世代(60代以上)111人、X・Y世代(30~50代)111人、Z世代(10~20代)112人を対象に、8日と9日に聞いた。
調査の前提として、同社がまとめたマーケティング担当者の声によると、約8割が「新規顧客の獲得が難しくなった」と回答。7割以上が、既存顧客のLTV最大化のために「CRMに注力したい」。一方で、「効果的な施策が分からない」といった課題や、顧客管理システムとCRMツールの連携についても、時間や相性、コスト面から課題が挙げられていた。
シニア世代の36%が「2週間に一度通販で購入」
調査対象者に聞いた「通販で買い物をする頻度」は、シニア世代は「2週間に1回程度」が36.0%、「月に1回程度」が29.7%、X・Y世代は「2週間に1回程度」が38.7%、「月に1回程度」が22.5%、Z世代は「月に1回程度」が29.5%、「週に5~6回程度」が17.9%。
「定期(リピート)購入」と「都度購入」の比率は、シニア世代は「どちらかというと、都度購入が多い」が33.3%、「ほぼ全て都度購入」が47.7%、X・Y世代は、「どちらかというと、都度購入が多い」が30.6%、「ほぼ全て都度購入」が43.2%、Z世代は「どちらかというと、都度購入が多い」が23.2%、「ほぼ全て都度購入」が32.1%という回答だった。
シニア世代の商品認知は「ネット・ECモール・テレビ・ラジオ」が多い傾向
買い物をする際、商品認知のきっかけ(複数回答)となるものは、シニア世代は「ネット」が79.3%、「ECモール(Amazonや楽天など)」が55.9%、X・Y世代は「ネット」が72.1%、「ECモール」が68.5%、Z世代は「Instagram」が50.0%、「ECモールが45.5%という結果だった。シニア世代とX・Y世代では、「テレビ・ラジオ」もそれぞれ40%前後を占めていた。
そして、商品を探す・購入する媒体(複数回答)は、シニア世代は「ネット」が83.8%、「ECモール」が64.9%、X・Y世代は「ECモール」が75.7%、「ネット」が68.5%、Z世代は「ECモール」が54.5%、「ネット」が50.0%となっていた。
調査結果を受けて同社は、世代によって印象や購買行動に差があることが分かった。購入媒体は、全世代で共通して「ネット」「ECモール」が多い一方、商品認知のきっかけとしては、Z世代はInstagram、シニア世代やX・Y世代はテレビ・ラジオが比較的多いことも判明した。
また、商品を探す・購入する際、Z世代は自分の興味関心のあるものだけを調べたり、リアルな口コミ・レビューを見られるためSNSの利用が多いが、シニア世代はSNSやネットの情報に関する不信感が強く、年齢が離れるほど、購買のきっかけが分かれてることが明らかになった。同じ媒体でも世代の違いにより情報への印象、感じるメリットが変わるため、ターゲットとする年齢層によってセールスの媒体を変える必要性が浮き彫りとなった――としている。
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