2022.11.01 コラム
Facebook広告とは?種類やメリット、料金体系について解説
Web広告の中でも成功事例が多い手法の一つとして「Facebook広告」があげられます。国内利用者数も多いFacebookの強みを活かした広告戦略を立てることが可能です。本記事ではFacebook広告のメリットや種類、料金体系などについて解説します。(2022年4月初出/2022年11月改稿)
Facebook広告とは?
Facebook広告とは、Facebookと提携している広告枠に配信できる広告プラットフォームです。同社は2012年には主要SNSの一つである「Instagram」を買収しており、Facebook広告から配信をすることが可能です。
2019年時点での国内利用者数はFacebookが2,600万人、Instagramが3,300万人となっており、20~50代以上まで幅広い世代にアプローチできる広告媒体といえます。
まずは、Facebook広告の特徴やメリット・デメリットについて把握しておきましょう。
Facebook広告の種類
Facebook広告には複数の広告フォーマットがあり、配信先や広告の目的、アプローチ方法などによって最適なフォーマットを選択する必要があります。
Facebook広告の種類の代表的なフォーマットには以下があります。
- ・バナー広告
- ・動画広告
- ・カルーセル広告
- ・スライドショー広告
- ・コレクション広告
1.バナー広告
バナー広告は、1枚のバナーとテキストで訴求するシンプルな広告です。より簡潔に商品やサービスの魅力をユーザーに伝えることが重要となります。複数の広告クリエイティブ(広告掲載のために制作されたコンテンツ全て)を作成して成果を比較することで、効果の高いバナーを検証することが可能です。
2.動画広告
動画広告を使用することで、バナーよりも具体的かつ視覚的に商品やサービスを訴求しやすい広告です。近年需要が高まっており、サービスの認知拡大において高い効果があるとされています。動画を作成しなければならないため工数は発生しますが、画像を組み合わせたスライドショー形式の動画も配信可能です。
3.カルーセル広告
カルーセル広告は1つの広告で、複数の画像や動画を配信することのできる広告フォーマットです。複数の商品をまとめて訴求したり、漫画などストーリー形式の広告クリエイティブを使用したりすることが可能です。広告クリエイティブ毎にリンク先を分けて設定することもできます。
4.スライドショー広告
スライドショー広告は、複数の画像が次々に流れる広告で、音楽やテキストと組み合わせて配信することが可能です。動画を作成するよりも簡単ですので、画像広告以外で成果を試したいときなどに使用しやすいフォーマットといえます。
5.コレクション広告
コレクション広告とは、メイン画像1枚と小さい画像4枚を組み合わせてレイアウトを作成することのできる広告フォーマットです。特にECサイトなど複数の商品を訴求したいケースなどに使用されます。新商品などをアピールしたい場合などに使用しやすいでしょう。
その他「アプリインストール広告」「クーポン広告」「リード獲得広告」など業種やサービスによっては相性の良い広告フォーマットの種類があります。どのフォーマットが自社商品と相性が良いのかを試してみるとよいでしょう。
Facebook広告のメリット
Facebook広告を運用することで得られるメリットや考えられるデメリットについても覚えておきましょう。Facebook広告について理解を深めておくことで、施策の優先度をつけやすくなり、より効率よく広告配信を行うことが可能です。
Facebook広告のメリットには以下があげられます。
- ・詳細で信憑性の高いターゲティングが可能
- ・さまざまな目的に応じた配信の最適化が行われる
- ・少額から広告配信をテストすることができる
Facebookはほとんどのユーザーが実名で登録しており、他SNSと比較して居住地や年齢性別などの基本的な情報を正しく登録しているユーザーが多い傾向があります。Facebook広告のターゲティングでは、このようなステータス情報に基づいたターゲティングを行うことができ、アプローチしたいユーザー層にしっかりと広告が配信される点がメリットといえます。
また、Facebook広告では「認知拡大」や「商品購入」などの配信目的を最初に設定することで、自動で目的達成に向けた配信に最適化してくれます。Facebookがユーザーの行動履歴や購買行動などを記録しているためで、これらのデータを蓄積することでより確度の高いユーザーにアプローチすることが可能となります。
最低出稿金額が設定されておらず、金額や配信期間などを自由に設定できる点もFacebook広告のメリットといえます。
Facebook広告のデメリット
Facebook広告のデメリットとして考えられる内容についても解説します。主に以下の内容が考えられます。
- ・仕様変更がよく行われるため継続的な情報収集が必要
- ・リーチの幅を広げにくい
Facebook広告は機能追加や管理画面の変更などのアップデートが頻繁に行われている傾向があります。「久しぶりに管理画面を開いたら全然違う仕様になっていた」といったケースも珍しくありません。そのため小まめにアカウントを確認したり、公式のアップデート情報などのキャッチアップを定期的に行ったりなどの対策が必要です。
また、Facebook広告はFacebookやInstagramの利用者には幅広く配信できますが、あくまでツール内に留まるため、GoogleやYahooの広告と比較するとリーチできる層が狭まりやすいです。
Facebook広告だけで集客を完了しようとせずに、常に複数の媒体で施策を打てるよう準備をしておくことも大切です。
Facebook広告の配信先
Facebook広告の配信先には…
- ・Messenger
- ・Audience Network(オーディエンスネットワーク)
…の4つがあります。目的や成果に応じて配信先を選択することが可能です。
また「自動配信」という機能を使用すると、広告予算や目的に応じて最適な配信先に自動で配信してもらうことができます。配信先を指定しない方や、手動設定の手間を省略したい方などにおすすめです。
Facebookでは、ニュースフィードやストーリーズなどに配信される場合が多いです。またPCに配信する場合は右側広告枠という、画面の右側に表示されることもあります。
Facebookの特性上、ビジネスに関連して利用するユーザーも多く、BtoC商材だけではなくBtoB商材もアピールしやすい配信先と考えられます。
Instagram内のフィードやストーリーズ、リールなどに表示させることができます。Instagramには「発見」というユーザーへのおすすめ投稿が表示される機能があり、最近ではこの「発見タブ」にも広告が掲載されやすい傾向があります。
Instagramは国内ユーザーが3,300万人を超えており、より身近なSNSとして多くのユーザーの広告をアプローチできるといえます。
▽Messenger
MessengerとはFacebookが提供しているメッセージアプリです。ビジネス関連のやり取りに利用しているユーザーが多くなっています。
Messenger内での広告は、チャット画面内に表示されます。他の配信先と比べるとMessengerへの広告配信をしている企業は多いとはいえず、競合性がやや低いと考えられます。
▽Audience Network
Audience Networkとは、Facebookと提携しているアプリやWebサイトに広告を配信することのできる広告枠です。ニュースサイトやゲームやコミックアプリなど、さまざまなカテゴリのアプリやWebサイトに表示がされるという特徴がありますが、「広告が配信される可能性のあるサイトリスト(パブリッシャーリスト)」を確認することができ、リストから掲載したくないサイトなどをブロックすることも可能です。
Facebook広告のターゲティング
Facebook広告の強みは柔軟性かつ信憑性の高いターゲティング機能です。広告運用で効率よく成果を出すためにはターゲティングの精度を高めていくことが重要となりますので、Facebook広告で設定可能なターゲティングについても覚えておきましょう。
Facebook広告のターゲティングの種類は多岐にわたりますが、大きく分けると以下の3つに分類することができます。
- ・コアオーディエンス
- ・カスタムオーディエンス
- ・類似オーディエンス
◇コアオーディエンス
「コアオーディエンス」とは、Facebook広告に登録されているユーザープロフィールや興味関心、アプリ上での行動データを基にターゲティングを行います。
年齢や性別、居住地(地域)といった基本的なプロフィールから、「結婚歴」「職業」「ステータス」などの細かい情報までを選べます。
◇カスタムオーディエンス
「カスタムオーディエンス」とは、自社で所有しているユーザーデータを基に、Facebook広告内でリストを作成するターゲティング手法です。すでに自社サービスと接点があるユーザーの可能性が高く、コアオーディエンスよりも確度が高いケースも多いです。
カスタムオーディエンスの例としては「過去にサイトを訪れたことのあるユーザー」や「自社で保有するメールアドレスとFacebook登録情報が一致するユーザー」などをリスト化することができます。
◇類似オーディエンス
「類似オーディエンス」は、作成したカスタムオーディエンスを基に、Facebook上の類似ユーザーをターゲットとする手法です。自社顧客などと似ているユーザーを開拓することが可能ですので、新規見込み客を増やしたい場合などに向いています。
注意点として、リスト数が100以上ないと類似オーディエンスを作成することができません。基となるリストのユーザー数が多ければ多いほど類似オーディエンスの精度が上がりますので、まずはリスト数を増やす施策を行ってみてもよいかもしれません。
Facebook広告の費用
Facebookの料金体系は大きく2種類に分けられます。
インプレッション課金(CPM*) | 広告が1,000回表示されるごとに費用が発生 |
---|---|
クリック課金(CPC*) | 広告が1回クリックされるごとに費用が発生 |
*CPM=Cost Per Mille(コスト・パー・マイル)
*CPC=Cost Per Click(コスト・パー・クリック)
Facebook広告では、インプレッション課金を選択するケースが多くなります。表示回数によって課金されるため、クリックされるほどクリック単価が安くなりやすいためです。とはいえクリック課金も、確実に流入を図りたい場合に活用できますので、目的に応じて選択するとよいでしょう。
*CPC=Cost Per Click(コスト・パー・クリック)
Facebook広告では、インプレッション課金を選択するケースが多くなります。表示回数によって課金されるため、クリックされるほどクリック単価が安くなりやすいためです。とはいえクリック課金も、確実に流入を図りたい場合に活用できますので、目的に応じて選択するとよいでしょう。
上限予算はキャンペーン、または広告セットごとに設定することができます。期間予算が決まっている場合は、掲載期間内での上限予算(通算予算)を設定することも可能です。
Facebookピクセルでの効果測定
Facebookピクセル(Metaピクセル)とは、Facebook広告の分析ツールです。
Webサイトへ所定のJavaScriptを設置することで、コンバージョン計測のほか、以前に関わりのあったユーザーへのリターゲティング、効果測定等を行うことが出来ます。
設定にあたっては少し専門知識を要するため、導入に足踏みをするかもしれませんがFacebook広告を運用するに際して必須ともいえる非常に効果的なツールです。
設定については以下を参照してください。
Facebook広告出稿のポイント
Facebook広告で成果を出すポイントとしては以下があげられます。
- ・配信目的を明確にする
- ・ターゲットを最適化する
- ・クリックされやすい広告クリエイティブを作成する
- ・中間CVを設定して成果が出やすい構成にする
特に最後の「中間CVを設定して成果が出やすい構成にする」は重要と言えます。
なお、中間CV(コンバージョン)とは、例えば最終ゴールが「商品の購入」だった場合、まだ購入に至る段階ではないものの、興味を持っていたり、情報収集をしているユーザーに対して、購入の前段階のステップを準備することで、ユーザー情報を取得するものです。
通常CVは「問合せ完了」「購入完了」といったポイントで設定しますが、「フォーム入力ページへの到達」などをCVポイントとすることでデータが貯まりやすくなります。
Facebook広告経由のCVが増えないといった方は、中間CVの設定を試してみるとよいでしょう。
Facebook広告はアカウントの最適化が重要
Facebook広告は精度の高いターゲティングや柔軟性のある広告配信が可能な点が強みと言えます。そのため、自社の成果につながりやすいターゲットや広告クリエイティブ、配信先を見極めることが重要となります。
まずは複数の広告クリエイティブなどでABテストを行い、アカウントの最適化を心がけましょう。細かいPDCA改善を図ることで、成果につながりやすくなりますので、これからFacebook広告を試してみるといった方も意識してみてください。
Facebook広告に関連する資料
当サイト「通販通信ECMO」では、Facebook広告に関する資料を多数掲載しています。ぜひご確認ください。
Facebook広告に関連する記事
まずは情報収集から始めたいという方向けにFacebook広告に関する記事をまとめています。以下のリンクからご確認ください。
▽関連記事:Facebookビジネスアカウントの作り方/機能/できること/メリデメ…個人アカウントとの違い
▽関連記事:【2022年版】Facebookのハッシュタグとは?ハッシュタグをつける意味と効果的な活用方法
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