売れ筋商品1位は『ポケモンカード』新作

　売れ筋商品では、昨年12月発売の『ポケモンカード』の新作が1位となった。ポケモンカード関連は20年第3四半期から7期に渡って首位を保持。また、アニメ映画『呪術廻戦』の日本公開時に限定プレゼントされたグッズが4位に入るなど、日本でしか手に入らないレアグッズも人気で、世界からコレクターが集まるeBayならではの特徴を表している。

　取引額ランキングでは、円安の影響で高額商品の取引が増え、順位にも現れている。1位の女性向け『ブランドバッグ』はエルメスなど100万円超える商品が好調で、成長率でも１位。成長率2位となった『自動車パーツ』は、日本車人気によるカスタマイズ需要が集まって順位を上げた。『楽器』もレアなギターが高額で取引され、急成長のカテゴリーとなっている。


カテゴリーランキング（取引額TOP10）

『女性向けのブランド品』が取引額と成長率ランクで1位

　日本からの取引に関するカテゴリーランキング（取引額）では、『女性向けのブランド品』が1位と不動の人気を見せたが、2位以下の順位には変動がみられた。4、5位の『フィルムカメラ』や『レンズ』、7位の『自動車パーツ』、10位の『ギター・ベース』は100万円以上で取引される商品が増えたことで平均単価が上昇し、ランクアップを果たした。

　成長率でも『女性向けのブランド品』が1位で、前年同期比17％増、2位は『オートパーツ』で、同12％増。今回初めて登場した3位の『ギター・ベース』はGibsonやFenderの有名アーティストシグネチャーモデルの中古エレキギターの高額取引が増え、同8％増となった。

　1万ドル以上の高額取引商材は、前期に引き続き『ブランドバッグ』『腕時計』の2カテゴリーで取引総額の約8割を占めた。『フィルムカメラ』『レンズ』もCanon、Mamiya、Contaxなどが人気で3位に。またMLBやNBA選手のスポーツカードもeBayでは大変需要が高く、日本からNBAレジェンド選手のデニス・ロッドマンのカードが約244万円で取引された。

　売れ筋商品では、「ポケモンカードゲーム ソード＆シールド」のハイクラスパック『VMAXクライマックス BOX』が1位となったほか、2位にはポータブルゲーム機の『ニンテンドー3DS LL』、3位には『遊戯王カード』と『マジック：ザ・ギャザリング』のコラボカードがランクインした。

ファッションカテゴリが好調

　ファッションカテゴリーは昨年からの好調を維持しており、特に『ブランドバッグ』は米国で導入した「真贋保証サービス」による需要の拡大と、HERMESなどの高額商材の取引上昇で取引額、成長率ともに日本で1位となった。メンズアパレルではスニーカーがNikeなどを中心に取引高、取引数とも上昇。今後が楽しみなカテゴリーとなっている。

　トレーディングカード、アニメ・キャラクターグッズカテゴリーは、円安の影響や国際宅配便利用者の増加もあって平均単価が上がった。人気の高いアニメ『ONE PIECE』は今夏で連載25周年の節目を迎えるため、第二四半期以降も注視している。

　第2四半期では、圧倒的なユーザー数を持つ「Pokemon Go」とコラボしたカードが発売予定でで、引き続き伸びると期待している。。さらに、ポケモンカードだけではなく、「ヴァイスシュヴァルツ」のホロライブも人気で、投資目的のバイヤーやコレクターから注目されている。

　2月から続くロシアの軍事進攻は、世界中の流通や取引に影響を与えている。eBayではウクライナのセラーに出品手数料を免除し、出品者を出荷遅延ペナルティなどから保護している。また、世界中のセラーに販売価格の一部の寄付を呼び掛けた。セラー、バイヤーの双方が参加できる取り組みで、集まった寄付金は3600 万ドル（約44億円）に上っている。