楽天エコシステムの夏トレンドからは、コロナ禍から通常の生活に戻りつつある多くのサインが見て取れた――。楽天グループ(株)は22日、生活用品や食品、衣料品、書籍、旅行、音楽など幅広いジャンルの消費動向をもとに、『楽天グループ 2022夏トレンド予測』を発表した。「楽天市場」「楽天ブックス」「楽天トラベル」「Rakuten Music」「楽天ママ割」での流通額や利用状況データをもとに集計。ポストコロナ時代に移行した今夏ならではの「トレンドキーワード」を選出した。
物販編のトレンドキーワードは『復調消費』『値上げ対策消費』
<物販編>では、トレンドのキーワードとしてまず『復調消費』を挙げた。「楽天市場」では、イベントや旅行などの関連商品の需要が急拡大。流通額の前年同期比では、「水着」が約1.6倍、「浴衣」が約1.3倍、「浮き輪」が約1.6倍、「旅行用バッグ」が約2.1倍。「楽天ブックス」では、「旅行関連本」が約1.6倍と、外出需要の拡大に伴った消費傾向が顕著にあらわれている。
そして『値上げ対策消費』。さまざまな商品やサービスの価格が上昇する中、猛暑の季節に備えて「暑さ対策関連商品」の需要が拡大。「楽天市場」では「冷却グッズ・暑さ対策用品」の流通額の前年同期比が約6.7倍。食品ジャンルでは「訳アリ品」の需要が拡大している。「楽天ブックス」では「節約本」の売り上げが同1.2倍となり、賢く節約する傾向がみられる。
もう1つは『防災消費』。集中豪雨などの懸念から、「楽天市場」では「防災関連グッズ」の流通額の前年同期比が1.2倍。夏の災害に備えて「ポータブル電源」(約1.6倍)や、「携帯用浄水器」(約4.6倍)なども好調だ。インテリアとしても楽しめる「ソーラーランタン」や、コンパクトに折りたためる「アウトドアテーブル」などが上位にランクインしている。
トラベル編は『リベンジ』『非日常』『宿満喫型ステイ』がキーワードに
<トラベル編>では、文字通りの『リベンジ』が浮上。「楽天トラベル」の7月~8月の宿泊予約状況は、6月上旬の時点で前年同期比約1.7倍。3人以上や子連れのファミリーによる予約は、いずれも同2.3倍に。コロナ禍での移動自粛や人との接触を控える期間が続いたことへの「リベンジ」として、旅行予約の大幅な回復とグループ旅行の増加傾向が顕著になっている。
そして『非日常』。自宅から離れた地域や訪れたことのない旅行先を選ぶ人が増加している。「楽天トラベル」の7月~8月の宿泊予約では、遠方に出かける割合が1月~6月から12.4ポイント増加。人気の旅行先は1位が北海道、2位が沖縄県、3位が東京都となっている。また、ゴルフ場予約サイト「楽天GORA」の7月~8月の宿泊を伴うゴルフの予約件数は、19年同期比で約1.5倍。宿泊を伴うプレーを楽しむ人が増加傾向にある。
これも関連ワードで『宿満喫型ステイ』。設備・サービスが充実した宿や、ハイグレードな客室の予約がコロナ前を上回り人気だ。高級宿カテゴリで、7月~8月の宿泊予約状況をみると、19年同期比で約1.3倍に増加。また、「スイート」「最上階」「クラブフロア」「ラウンジ」などのハイクラスな部屋条件をキーワードに含む客室の予約が約1.3倍と、19年を上回っている。
下半期ネクストブレイクアーティストは『BE:FIRST』『めいちゃん』『Chilli Beans.』
<エンタメ編>は、3グループとも「Rakuten Music」が選ぶ下半期ネクストブレイクアーティストだ。まずは『BE:FIRST』。7人組ダンス&ボーカルユニットで、作詞・作曲・振付をはじめ歌・ダンス・ラップにも高い才能をみせている。3月リリースの「Bye-Good-Bye」は、リリース週の総再生回数が前作の「Brave Generation」を8.8倍上回った。
『めいちゃん』も人気。11年に動画サイトに「歌ってみた」を初投稿して以来、天真爛漫なキャラクターと超実力派な歌唱力を持つアーティストだ。8月13日には初の単独・日本武道館公演の開催も決まり、ますます話題を集めている。
『Chilli Beans.』は、19年に結成された3ピースバンド。ロックと次世代のサウンドが融合したボーカルセンスとメロディが魅力のネオガレージスタイルが特徴だ。7月には初のフルアルバム「Chilli Beans.」のリリースも予定されている。
ファミリー編では『家族のおでかけ需要回復』『おうち時間アップデート』『ジェンダーフリーキッズアイテム』
<ファミリー編>では『家族のおでかけ需要回復』。「楽天ママ割」の調査によると、8割の家庭が今夏の家族旅行に前向き。おでかけ需要の高まりで、「楽天ママ割」メンバー内での「キャリーケース」の売上は、5月1日~6月5日の前年同期比で約3.2倍に。「子ども用ドレス」「ビーチバッグ」「ベビーサンダル」などのアイテムも軒並み売上が伸長している。
『おうち時間アップデート』は、おうち時間のさらなる充実化に向けた動き。子ども向けの「プレイマット」や「プール・水遊びグッズ」、作り置きなどの保存ができる「セカンド冷凍庫」といった、おうち時間を充実させるアイテムの売上は前年同期比約1.3倍と伸長。特に「プレイマット」は同約2.3倍と大きく伸長。デザイン性や機能性が高く、価格も高いものが伸びている。
男女兼用で使えるキッズ・ジュニア用『ジェンダーフリーキッズアイテム』の売上は、前年同期比で約2倍。従来の学校用水着よりもゆったりとしたシルエットや、上下が分かれていることによる着替えのしやすさ、日焼け対策ができる点などが支持されている。
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