アリババはこのほど、今年の『天猫618ショッピングフェスティバル(618)』のGMV(流通取引総額)が、出店ブランドや企業と協力して新たな消費トレンドを捉えたことで、前年と比べて拡大を達成したと明らかにした。
618はW11と双璧の大規模セール
618は京東商城(JD.com)による、毎年6月18日近辺に開催される中国最大級のECセールで、アリババによる11月11日に開かれる「ダブルイレブン(W11)」と双璧といわれている。
アリババによると、今年の618には、26万を超えるブランドが参加し、多くが好調な売上高を記録した。売上高が1億元(約20億円)超の商品が100点近く、1000万元(約2億円)超の商品が2300点近く、100万元(約2000万円)超の商品が3万点以上あった。また、この3年以内にTmallやTmall GlobalなどのアリババのECプラットフォームに参入した400以上の新ブランドの期間中GMV成長率は、前年比で100%を超えた。
今年も多くの「消費トレンド」が生まれ、ブランドや企業にとって良い成長機会となった。キャンプ、健康やレジャーなどのトレンドと、関連した新ブランド、新商品が脚光を浴びた――。
釣り具の売上は50%増
中国の若者の間で釣りが人気を集めている。6月までの12か月間で、1995年以降生まれの300万人の消費者がタオバオとTmallで釣り具を購入。618の第1弾(5月31日20時~6月3日23時59分)で、釣り具の売上は前年同期比で50%近く増加した。
第1弾の期間中、Tmallのスケートボード関連の売上が前年同期比290%増となった。輸入スケートボードの需要も増加し、年初から6月中旬までの、越境ECプラットフォーム「Tmall Global」での販売台数は同100%以上の伸びを記録した。
男性のグルーミングとシェービング関連売上が50%増に
また、同じ期間中の男性のグルーミングとシェービング関連の売上は、前年同期比20倍以上だった。男性用のスタイリング剤、プライマー、ファンデーションも多くの消費者に支持されている。期間中、男性用UVカットウェアの売上も大幅に増加し、取引件数は同50%増となり、アウトドアアパレルの中で最も人気のある商品となった。
ペット用のスマートデバイスの売上が前年同期比150%近く増加した。特に、スマートコンパニオンロボット、自動給餌器、猫用スマートトイレなどが人気。また、同じく第1弾期間中のペット用スマート・トイの売上は同約130倍、屋外用ペットトイは同40%増となった。ペット用衣類も人気で、流行のペット用ベビーカーの売上は同80%増、猫や犬の夏服の検索ボリュームは同40%増、ペット用ヘルメットの検索ボリュームは同3倍以上となった。
Tmallイノベーションセンターが企業と協力して開発した新商品を投入
消費者需要の多様化で、カテゴリー横断的でマルチな使用用途を持つ商品が多く生み出され、企業やブランドにとって新たな成長エンジンとなっている。新商品開発をサポートするTmallイノベーションセンターが企業と協力して新たな商品を生み出し、市場投入した。
今年はLVMH、ケリング、シャネル、エルメス、リシュモンなど200以上の高級ブランドが参加し、合計2万点以上の新商品を発売。特に、春夏シーズンの新商品に対する需要の高まりが顕著で、先行予約販売初日(5月26日)には300点以上の新商品が販売された。イタリアのファッションブランド、マックスマーラが初参加し、2分間で100万元(約2000万円)の売上を記録したほか、プラダの最初の1時間の売上は、前年同期比で100%以上の増加となった。
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