(株)しまむらが27日発表した2023年2月期第1四半期(22年2月21日~5月20日)連結決算は、売上高が前期同期比比4.8%増の1493億1900万円、営業利益が同12.3%増の146億1500万円、純利益は同15.1%増の102億1200万円となった。
動画やSNS活用など多角的に販促
売上高、営業利益とも第1四半期間として過去最高を更新。ブランド力の進化、新規インフルエンサーとキャラクターの開発とともに、販売手法の多様化などで順調な売上となった。台湾で事業を展開する思夢樂事業は、コロナ禍の急拡大と低気温の影響で売上減となった。
販売手法の多様化に関しては、PBを中心に計18本のWEBCMを配信。動画を使った分かりやすい説明で商品の魅力をアピールした。SNSの活用では、インスタグラムの「しまスタイル」に加え、新たに「TikTok」に「しまむら公式チャンネル」を開設。デジタルチラシでは、デジタルチラシ配信サービス「Shufoo!」へのチラシ掲載を拡大した。
3月にはHPとアプリを全面リニューアルし、配信する情報量の拡大とオンラインストアとの連動が進んだ。また、EC事業で4月にアベイル事業とシャンブル事業の展開を開始し。5月にはKinKiKidsのCDデビュー25周年キャンペーンの当選企業16社に選ばれた。しまむらのCMも年内に公開予定でいる。
5月にサイバー攻撃を受けるも個人情報流出もなく、影響は最小限に
一方、大型連休中の5月4日にサイバー攻撃を受け、社内のシステムの一部に障害が出て、店舗のキャッシュレス決済を一時停止。全国の約2200店舗でキャッシュレス決済や商品の取り寄せの手続きができなくなった。システム自体には問題がなく、個人情報流出もなかった。その他のサービスも安全性を確認後、同11日に再開した。
EC事業の売上高を含めた主力のしまむら事業の売上高は、前年同期比3.1%増の1087億7300万円で、構成比は72.9%。PBとJBの品揃えを拡充。旬のインフルエンサー企画やキャラクター商品を積極的に展開し、都市部店舗限定のWEBチラシで打ち出した新規インフルエンサー企画は、該当店舗の売上増加に繋がった。
在庫管理では、冬物と春物の季節商品を適切にコントロールして余剰在庫を抑制し、売筋商品を短期間で追加生産する短期生産サイクルを活用して効率的な在庫コントロールを行ったことで、値下を削減できた。
ママインフルエンサーのライブ配信やOL離乳教室などが奏功
EC事業の売上高を含めたアベイル事業は、売上高が前年同期比10.0%増の145億4000万円で、構成比は9.7%。JBはレディースとメンズのアウター衣料と靴・服飾雑貨をトータルで品揃えし、売場でコーディネート提案したことで売上を伸ばし。インテリア・生活雑貨部門は、キャラクター商品を中心に品揃えを拡大したことが来店客数の増加に繋がった。
EC事業の売上高を含めたバースデイ事業の売上高は、前年同期比8.7%増の208億3400万円となり、構成比は14.0%。主力JBのの品揃えを拡充し、新たにスイムグッズやレイングッズ、ベビーカーでも展開して好調。新規JBは新生児用品のギフトセットを打ち出して需要を開拓。販促では、ママインフルエンサーのインスタライブや動画配信、栄養士のオンライン離乳教室などの新たな施策が効果を発揮し、来店客数増加に繋がった。
思夢樂事業は、売上高が前年同期比9.3%減の2億7600万となった。3月は夏物が順調に推移し、取扱い比率を引き上げた日本のPBやJBも好調だったことで売上を大きく伸ばしました。一方で、4月と5月は低気温とコロナ禍の急拡大で個人消費が急激に冷え込み、売上高が大幅に減少した。
この続きは、通販通信ECMO会員の方のみお読みいただけます。(登録無料)
※「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO会員」としてログイン出来ません。