ヤフー(株)は6日、運営する「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」の強みをかけ合わせた、新生『Yahoo!ショッピング』へ10月に統合・リニューアルすると発表した。送客分散の課題解消とともに、よりシンプルで探しやすく、安全・安心な買い物体験を提供するショッピングモールへと変革をめざし、サービス名称は、認知度の高い『「Yahoo!ショッピング』とする。
2つのECモールの違いがわかりにくい点や送客が分散する課題を解決
「PayPayモール」の強みである商品情報などが整理されたデザインと、商品を探しやすい検索などの機能の利便性をより高めるとともに、4億点を超える豊富な商品数を掲載し、多くのユーザーを抱える「Yahoo!ショッピング」の強みをかけ合わせて強化するという。
「PayPayモール」は2019年10月、Yahoo! JAPANが定める出店基準を満たした厳選ストアのみが出店する、プレミアムなショッピングモールとしてスタート。ユーザーファーストな売り場づくりで、電気機器メーカーのダイソンや家電量販店のヤマダデンキ、化粧品販売のFANCLなど有名ストアを中心に約1700ストアが出店。取扱高もこの3年で大きく成長した。
しかし、「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」の2つがあることで、一部ユーザーからは、コンセプトの違いが分かりにくいといった意見もあった。また、Zホールディングス(株)=ZHDのグループ各サービスからの送客が分散してしまうなどの面でも課題があった。
「優良ストア」の基準をより高めに設定、厳選ストアをアイコンで掲出
そうした状況下、互いの強みを生かして新生『Yahoo!ショッピング』に一本化することが、ユーザーにとっても、ストアにとっても、Yahoo! JAPANとしてショッピング事業を成長させていくためにも最適だと考えた。
新生『Yahoo!ショッピング』では、「優良ストア」の基準を従来よりも高め、より厳選された「優良ストア」をアイコンで掲出。トップページなどからも誘導を強化し、より安全・安心な買い物体験を提供する。また、ニーズが高い「配送」も強化を図る。20年12月から、ストアが注文の当日から翌々日までに配送する商品を伝えるために「優良配送」アイコンの付与を開始。ヤマトホールディングス(株)など物流を代行するパートナー企業と連携を強化してきた。
その結果、「優良配送」に対応している商品の閲覧数や対応ストアの売上成長率は、「非優良配送」と比べて伸長。ユーザーからのニーズも高い傾向にあり、8月ごろから対応商品を分かりやすく伝える施策を開始する予定でいる。また、実施ストア向けにキャッシュバックキャンペーンも実施しており、「優良配送」に対応するストアや商品も増やしていく考えだ。
PayPay・Yahoo! JAPAN・LINEからの総客を一本化
10月からは、約8600万人のYahoo! JAPAN、9200万人のLINE、4700万人のPayPayなどのZHDグループの資産を活用して、新生『Yahoo!ショッピング』への送客を一本化・最大化し、さらなる成長をめざす。ユーザーへ還元するPayPayポイントなどの付与キャンペーンも、よりシンプルで分かりやすい内容に変更していく予定でいる。
なお、新生『Yahoo!ショッピング』では、既存の「Yahoo!ショッピング」と同様、初期費用や毎月の固定費、売上ロイヤルティは無料。ビジネスモデルとしては、ストアの販売活動の一環として実施する広告出稿費用や、主催するユーザー向けキャンペーンへの参加費用、希望するストア向けに新たに提供する販売促進支援策の手数料となる。
この続きは、通販通信ECMO会員の方のみお読みいただけます。(登録無料)
※「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO会員」としてログイン出来ません。