分野・地域が連携し、日本の魅力を深めて発信するアウトバウンド・インバウンドなど、先進的な取り組みを表彰する『クールジャパン・マッチングアワード2022』がこのほど開かれ、新しいスタイルで日本の魅力の発信を進める9件の受賞取組の発表があった。
「チーム対戦型シューティングゲーム『Rogue Company』 Kyoto Job連携プロジェクト」がGPに
17の関係府省・機関、145の民間企業・団体などが参加する「クールジャパン官民連携プラットフォーム」(事務局:内閣府)が主催。2月~3月の募集期間に、日本の魅力を世界に発信する63件の応募があった。世界からの共感を得る「クールジャパン」の取組を後押しし、知恵や実績を結集・共有し、連携の拡大の機会をめざしている。
受賞プロジェクトは、「グランプリ」(1件)と準グランプリ(2件)、特別賞(3件)、マッチング賞(3件)の9件。その中で、グランプリに輝いたのは、京都市のKPMGコンサルティング(株)が「地域×ゲーム」の分野で取り組んだ、京都の世界発信と文化財保全に貢献する「チーム対戦型シューティングゲーム『Rogue Company』 Kyoto Job連携プロジェクト」。
コロナ禍で外国人の京都観光が困難になる中、世界で2千万人以上の同ゲームのユーザーがオンライン上で京都の街並みを体験でき、収益の一部を京都市に寄付する仕組みとした。これにより、京都の魅力の世界発信、新たなファンの獲得、文化財の保全につながった。
「byFood.com」は地産地消の食事と日本ワインのマリアージュを提供
準グランプリは、フィルミネーション(株)が「映画×オンライン」の分野で取り組んだ「日本映画の海外展開のためのBtoBプラットフォーム(PF)・フィルミネーション」。世界的に配信で映画を見る機会が増える中、日本の映画の権利者は日本語のみで、海外の取引先は英語のみで、契約を進めることができるシステムを開発し、日本の映画の権利者に提供している。
もう1つの準グランプリは、(株)テーブルクロス(北海道余市町)が「食×オンライン」として取り組んだ、日本の食のワンストッププラットフォーム(PF)「byFood.com」。町の紹介とともに、地産地消の食事と日本ワインのマリアージュを、食体験予約、レストラン予約、eコマースの機能を通じて海外にも提供している。
byFoodは、SNSで世界の20万人に定期的に情報を発信。世界のYouTubeクリエイターと動画を作成し、登録者は8万人、動画再生回数は400万回に達した。また、1人の予約につき10食の学校給食を途上国の子どもたちへ寄付する社会貢献も行っている。
「食×EC」のサブスク越境EC「Sakuraco」が特別賞に
特別賞の1つ「リーディングエクスポート特別賞」に選ばれたのは、東京都の(株)ICHIGOが「食×EC」の分野で手がけたサブスクモデルの越境EC「Sakuraco」。訪日外国人に人気の日本の和菓子の詰め合わせをオンラインでも提供するため、21年に地方の老舗メーカーの和菓子とお茶を詰めたオリジナルボックスを全世界向けに販売する「Sakuraco」を開始した。
同年には神奈川県や京都府と連携し、地元の製品を詰め合わせたオリジナルボックスを販売。約1年で16万個以上、320万個以上のお菓子を販売し、22年3月までに全国60のメーカーに取引を広げてきた。12月までに8つの自治体との連携を予定している。
■『クールジャパン・マッチングアワード2022』
https://www.cjma.go.jp/
この続きは、通販通信ECMO会員の方のみお読みいただけます。(登録無料)
※「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO会員」としてログイン出来ません。