2022.07.31 コラム
アプリ制作の流れを解説──iPhone・Androidアプリの違いとは
社内でアプリを制作する際、どのように進めるべきか悩む担当者は多いのではないでしょうか。基本的な制作の流れや注意点、準備物について把握しておくと制作をスムーズに進めることができます。本記事ではアプリ制作の流れや、アプリの種類・特徴について解説します。
アプリの種類
アプリは大きく「Webアプリ」と「スマホアプリ」の2つに分けることができます。それぞれの特徴について解説します。
▽WEBアプリ
Webアプリとは、インターネットブラウザ上で表示するアプリのことをいいます。スマホアプリとは異なり、ダウンロードする必要がなくChromeやSafariなどのブラウザで開くことで使用することができます。
有名なWebアプリには「食べログ」などがあげられます。ネット回線がつながっている状態であれば必要な情報がまとめられているページを立ち上げることができるため、よく利用している方も多いのではないでしょうか。
また、ダウンロードする必要がないためスマホやPCの容量を使用することなく使用することができる点もメリットです。
▽スマホアプリ
スマホアプリとは、スマートフォンにダウンロードすることで使用することができるアプリのことです。スマホアプリは「ハイブリットアプリ」と「ネイティブアプリ」に分類することができます。
「ハイブリットアプリ」は、ブラウザ上でもスマートフォンにダウンロードしても使用できるため、ユーザーが使いやすいほうを選択して使用することができます。「ネイティブアプリ」はスマートフォン端末にダウンロードすることで使用できるアプリのことで、多くのアプリはネイティブアプリに分類されます。
さらにスマホアプリは、iPhoneアプリとAndroidアプリに分類されます。次にそれぞれの特徴や違いについて解説します。
iPhoneアプリとAndroidアプリの違い
iPhoneアプリはApple社の認証を経てリリースされるスマホアプリです。対してAndroidアプリはGoogleが管理するスマホアプリです。
それぞれアプリを公開するための審査基準が異なるため、どちらか一方のみに公開されているアプリも多くあります。一般的に、iPhoneアプリの方がセキュリティ面に優れている傾向があります。
一方で、Androidアプリの方がアプリの自由度が高くなるため、それぞれにメリットがあるといえます。
またiPhoneアプリとAndroidアプリでは、開発に使用されるプログラミング言語が異なります。
アプリの自社開発に必要となる言語
自社でアプリを開発する場合には、開発したいアプリに合わせてプログラミング言語の知識が必要となります。主にiPhoneアプリとAndroidアプリでは以下のプログラミング言語が使用されます。
・iPhoneアプリ:Swift,Objective-C
・Androidアプリ:Java,Kotlin
それぞれの言語の特徴について解説します。
◇Swift
「Swift」はiPhoneアプリで多く使用されるプログラミング言語です。Apple社が2014年に開発したプログラミング言語で、現在では誰でも使用できるプログラミング言語として全世界で活用されています。
Swiftの特徴は、比較的書きやすい言語であり、不具合などのトラブルが起こる事象も少なく安定したアプリ構築ができるといった点です。
iPhoneアプリを開発したいと考えている方は、まずはSwiftを習得しておくとよいでしょう。
◇Objective-C
「Objective-C」とは、従来から使用されているC言語をベースとしたプログラミング言語です。C言語は1972年に開発されたプログラミング言語で汎用性が高いことが特徴ですが、習得への難易度が高く、初心者が一から学ぶにはハードルが高いとされていました。
Objective-CはC言語をより近代化したプログラミング言語で、近年でも多くのアプリに使用されています。Swiftよりも習得までの難易度は高いことが考えられますが、アプリ開発の幅を広げるためには習得しておくと便利な言語となります。
◇Java
「Java」はAndroidアプリを中心としたアプリ開発を始め、幅広いWeb制作に使用されていうプログラミング言語です。多くのアプリ開発や大規模なシステム開発にも使用されている応用力の高いプログラミング言語といえます。
「Javascript」というプログラミング言語と混同されがちですが、Javaとは異なりますので注意しましょう。
◇Kotlin
「Kotlin」はAndroidアプリを開発するために使用されることの多いプログラミング言語です。2011年に開発されたばかりのため比較的新しいプログラミング言語となります。
従来Androidアプリの開発にはJavaが多く使用されていましたが、よりオブジェクト指向を取り入れた言語とされ、コードを早く記述できることやJavaとの相互利用が可能といった点がメリットといえます。
アプリを制作する流れ
実際にアプリを制作する場合、基本的には以下の流れでプロジェクトを進行していきます。
1. 企画・設計
2. アプリの開発
3. テスト・修正作業
4. リリース
最初の企画や設計からアプリリリースまでは一般的に数ヶ月、大規模なアプリの場合は数年以上かかる場合もあります。
それぞれのプロセスで行われることをみていきましょう。
1.企画・設計
まずアプリ制作において必要となるのは、企画と設計です。その際「仕様書」を作成するケースが多く、仕様書にはアプリの目的や機能、端末の種類など全体の設計を記すのが一般的です。
仕様書によって企画内容や設計にかかる工数が明確となり、イメージするアプリを制作するためにどのような技術や機能が必要なのかを把握することができます。
また、画面のデザインや音声なども企画の段階で用意しておくとよいでしょう。
2.アプリの開発
次にアプリの開発を行います。設計内容をまとめた仕様書を元に、開発に進みます。
開発はそれぞれ設計したプログラミング言語を活用していきます。開発途中に不具合が生じた場合は、設計のどの部分を修正するべきかを考えていきます。
アプリ開発のフェーズでかかる時間や工数は、制作者の経験や技術によって異なりますので、それもふまえてスケジュール設定をしていきましょう。"
3.テスト・修正作業
アプリの制作が完了したら、ユーザーに公開する前に操作テストを実施します。テストによって思わぬバグやエラーが見つかることがあるため、公開前には必ずテストを実施するのが通例です。
バグやエラーが見つかった場合は、修正作業を行います。修正作業は複数回実施されることも多く、試行錯誤を繰り返すことで、アプリ動作の精度を高めていくことができます。
アプリ制作におけるテストには「単体テスト」「統合テスト」「システムテスト」の3つがあり、それぞれ分けて実施する必要があります。
「単体テスト」は一つ一つのプログラムが正常に動作するかどうか、「統合テスト」ではそれぞれのプログラムを組み合わせて動作に異常がないか、「システムテスト」では実際に使用されるハードウェア上でアプリを起動し、動作や表示に問題がないかを確認します。
4.リリース
テストや修正作業を終えたらアプリを公開します。App storeやGoogle playなどにアプリの申請を行い、許可が下りるとアプリが公開されます。
アプリを公開した後もエラーやバグが発生することがあるため、そのような場合の修正対応を行う必要があります。またアプリを常に快適に提供するために、定期的なアップデートも欠かせません。アプリに不具合が出ていないかを常にチェックしておくことも重要です。"
アプリ自社開発のメリット・デメリット
アプリを自社内で制作するメリットやデメリットについて解説します。
◎アプリを自社開発するメリット
アプリを自社開発するメリットは以下が考えられます。
・社内にノウハウを蓄積することができる
・リリース後の対応がスムーズになる
・外注費用を抑えることができる
自社内でアプリを開発するメリットは社内にノウハウを蓄積することができたり、リリース後に不具合が生じた際などに迅速に対応できたりする点です。業者への外注費用も抑えることができます。
▲アプリを自社開発するデメリット
アプリを自社開発することのデメリットとしては以下があげられます。
・内製化までに時間とコストがかかる
・リソース不足の場合人材採用が必要となる
自社でアプリ制作をする場合、社内のリソースや技術力によっては内製化するまでに時間とコストがかかります。またリソースを補充するための人材採用にもコストがかかってしまう可能性があります。
社内でアプリ制作を完結させられるようになるとアプリのクオリティを高めるための改善がスムーズになりますが、社内の技術力を上げるまでに時間やコストがかかる、ということを覚えておきましょう。
アプリ制作外注のメリット・デメリット
アプリ制作が社内でできない場合、外注(アウトソーシング)することで解決することができます。アプリ制作会社や個人でアプリを制作しているフリーランスなどに依頼することができるため、社内にリソースが無い場合は検討してみましょう。
アプリ制作を外注する場合の、メリットとデメリットについて解説します。
◎アプリ制作を外注するメリット
アプリ制作を外注するメリットには以下の点があげられます。
・クオリティの高いアプリを制作することができる
・不具合が起こった際にサポートしてくれる
・複数のアプリをまとめて依頼することができる
アプリ制作の専門業者に依頼することで、社内ではカバーできない技術やノウハウを使用してクオリティの高い制作が期待できます。また不具合やエラーが起こった際にもフォローやサポートをしてくれる業者もあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
▲アプリ制作を外注するデメリット
アプリ制作を外注する場合のデメリットについても確認しましょう。
・外注コストがかかる
・社内のノウハウが蓄積されない
アプリ制作を外注する場合、アプリの規模や業者にもよりますが数十万円から数百万円の費用がかかることが考えられます。初期費用やオプションなどの別途費用がかかることもありますので、事前に見積もりをもらっておくことが大切です。
またアプリの制作に関するノウハウが社内に蓄積されないといった点もデメリットとしてあげられます。社内の技術を高めたい場合は並行して社内教育を実施するとよいでしょう。
アプリ制作の流れを理解し戦略的取組を
アプリ制作にはプログラミング言語をはじめとする知識や技術が必要となります。アプリ制作を内製化する場合は社内リソースを確保することや、正しい制作の流れを理解することが重要となるため、中長期的に内製化を進めていくことになります。
またアプリ制作は専門業者に外注することで実施することもできます。外注コストがかかるなど、社内で制作する場合よりも一時的なコストが発生しますが、アプリのクオリティを高めるためには有効といえるでしょう。
アプリで売り上げを伸ばすためには戦略的に施策を進めることが大切ですので、ぜひ自社に合ったやり方でアプリ制作を進めてみてください。"
アプリ制作に関連する資料
当サイト「通販通信ECMO」では、アプリ制作に関する資料を多数掲載しています。ぜひご確認ください。
アプリ制作に関連する記事
まずは情報収集から始めたいという方向けにアプリ制作に関する記事をまとめています。以下のリンクからご確認ください。
・「アプリ制作」関連記事一覧
※「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO会員」としてログイン出来ません。
資料DLランキング
-
1
【EC事業者様向け】ECを最短で軌道に乗せる最新のソリューションとは?
-
2
2024年プライムデー速報
-
3
越境ECウェブインバウンド白書2024
-
4
EC売り上げを最大化するマルチチャネル商品戦略
-
5
ECでの商品購入に直結するデジタル広告の実態調査
ニュースランキング
-
1
レシピと食材をセットに…Oisix「手作りおせち」の予約受付開始
-
2
メタバース事業化、9割以上が失敗…人材不足などが要因に
-
3
モルカー×ゴディバのZOZO箱、ランダム梱包で配送開始…限定100万個
-
4
楽天グループと日本ロレアル、パートナーシップ契約締結へ合意
-
5
コスメ際「@cosme BEAUTY DAY」、限定アイテムなど最新情報を公開