(株)ファーマフーズが6日発表した2022年7月期(21年8月~22年7月)連結決算は、売上高が前期比28.7%増の601億8500万円、営業利益が同81.0%減の10億8000万円、純損失は3億7400万円(前期は38億4100万円の純利益)となった。
広告費に357億4800万円・研究開発に7億6600万円投資
「ニューモ」に続く主力商品が育ち、研究開発費は前期比46.8%増の7億6600万円、広告宣伝費は同43.8%増の357億4800万円を計上した。研究開発投資では、吸収分割により承継した(株)アンテグラルのバイオサイエンス事業を。新商品への広告投資では、明治薬品(株)の機能性表示食品「シボラナイトGOLD」の受注好調を受けて注力した。
新商品の販売では、「シボラナイトGOLD」以外にも、累計出荷70万本超のヒットとなったまつ毛美容液やロート製薬(株)のアイケアサプリメントが売上高の増加に貢献した。海外販売では、ニューモ育毛剤のECプラットフォームおよび代理店向けの販売が、新規事業として売上高の増加に寄与した。
「BtoB事業」の売上高は183%増の80億7900万円
「BtoB事業」の売上高は前期比183.3%増の80億7900万円、セグメント利益は同115.6%増の16億6000万円となった。機能性素材の主力商品『ファーマギャバ』の売上高は同5.8%減の12億7100万円。海外市場では、特に中国でのロックダウンの影響を受けた。国内市場では、機能性表示食品制度における「GABA」の届出件数は716件(7月末時点)で、引続き第1位の採用実績を維持。食品メーカーによるGABAの採用拡大が継続している。
新規事業である越境ECでは、TモールGlobalなどのECプラットフォームや現地代理店向けが増加し、売上高は3億円となった。新規の製造・販売チャネルでは、明治薬品が手がける医薬品製造受託の「CMO事業」の売上高が36億4200万円、機能性食品・医薬品などのドラッグストアチャネルでの販売を行う「CHC事業」の売上高が18億100万円となった。
「BtoC事業」の売上高は19.2%増の518億8600万円
「BtoC事業」の売上高は前期比19.2%増の518億8600万円。定期顧客のさらなる獲得をめざし、広告宣伝費356億800万円(前期は248億5800万円)を計上し、セグメント利益は同88.6%減の6億3800万円となった。
7月末時点の定期顧客件数は前期比29.4%増の100万1356件。特に『シボラナイトGOLD』の定期顧客件数は20万9379件となり、売上高は31億9400万円となった。受注好調による製造ラインのひっ迫により、予約販売を継続している。
『ニューモ育毛剤』の売上高は279億6700万円
『ニューモ育毛剤』の売上高は279億6700万円で、定期顧客件数は44万1403件と高水準を維持。リピート購入の進展で、全体の売上と利益の押し上げに寄与した。クロスセルにも引続き注力。『ニューモサプリ』の売上高は27億2400万円、『ニューモVactoryシャンプー』の売上高は7億1400万円となった。なお、『ニューモ育毛剤』の累計出荷件数は、7月23日時点で1500万本を突破し、引続き堅調な受注が継続している。
「バイオメディカル事業」の売上高は前期比41.3%減の2億2000万円、セグメント損失は2億3100万円(前期は8100万円のセグメント利益)となった。独自のニワトリ由来抗体作製技術「ALAgene technology」を活用・高度化し、あらゆる疾患を標的とした次世代抗体医薬品候補となり得るリード抗体の作製を開始している。
これらの状況をふまえ、23年7月期の通期業績予想については、売上高が前期比18.0%増の710億円、営業利益は同10.3%増の11億9100万円、純利益は8億8600万円(前期比は3億7400万円の純損失)を見込んだ。
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