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通販通信ECMOニュース・記事コラム健康食品OEMとは?費用相場やメーカー選びのポイントなどを解説

2022.10.29 コラム

健康食品OEMとは?費用相場やメーカー選びのポイントなどを解説

 健康食品OEMとは、メーカーに外注して自社の代わりに健康食品を開発・製造してもらうことです。健康食品OEMを行うことで、コスト削減やある程度正確な売上規模の把握などのメリットがあります。この記事では、健康食品OEMの費用相場やメーカー選びのポイントを中心に解説します。
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健康食品OEMとは?

 OEMとは、「OEM=Original Equipment Manufacturing」の略で、メーカーが他社オリジナルブランドの製品を受託して製造することを指します。OEMは、健康食品や化粧品、家電、自動車メーカーなどで幅広く利用されます。特に健康食品OEMは、自社では難しい特定保健用食品などの製造ができるとして注目を集めています。

▽健康食品とは

 いわゆる「健康食品」には、4つの種類があります。

 1つ目は、「特定保健用食品」です。特定保健用食品は、安全性や健康の維持促進に役立つことが国に認められ、消費者庁長官によって保険機能の表示が許可された食品のことです。一般的には「トクホ」と呼ばれています。

 2つ目は、栄養機能食品です。栄養機能食品とは、人体に効果が見られたという証拠のある栄養分を一定量含んだ食品のことです。栄養機能食品は、事業者の自己認証による栄養成分の機能表示が許可されています。

 3つ目は、機能性表示食品です。機能性表示食品とは、事業者の責任において機能性や安全性のエビデンスを消費者庁長官に届け、機能性の表示が許可された食品のことです。ただし、保健機能食品以外のサプリメントや栄養補助食品などは、機能性の表示ができません。

 4つ目は、上記3つのいずれにも当てはまらない「サプリメント」などを標榜する食品となります。

健康食品OEMのメリット

 健康食品OEMのメリットは、2つあります。

 1つ目は、コスト削減ができることです。もし自社で健康食品を開発する場合、製造工場の立ち上げや人員の確保など自社ですべて行う必要があり、金銭的にも時間的にもコストがかかります。その一方でOEMを行うことで、これらのコストが削減できるうえ、商品の開発や販促に注力できます。

 2つ目は、ある程度製品の販売数が見込めることです。なぜなら、すでに売れている商品の類似品を作れるためです。そのため、商品が思ったように売れないというリスクを軽減できます。また販売数が予測できることで、製造数量を調整できるようになるため、供給不足が起きにくくなります。

健康食品OEMのデメリット

 健康食品OEMのデメリットは、2つあります。

  1つ目は、健康食品を開発・製造するためのノウハウを獲得しにくいことです。なぜなら、健康食品の開発から製造までの過程をすべて外注することになるためです。

 2つ目は、商品がヒットした場合、OEMメーカーを通じて他社に真似される可能性があることです。また、OEMメーカーに自社ブランドとして販売されてしまうこともあります。そのため、商標登録や特許取得によって権利関係を明確にすることが大切です。

健康食品OEMの費用相場

 健康食品OEMの費用相場ですが、形状や加工プロセス、原材料の品質、ロット数などによって大きく変わってくるため、一概にはいえません。一応一例としては、ハードカプセルタイプのサプリメントをアルミパウチ(チャック型)の容器に詰める場合の費用相場は、10万粒で119万~128万円程度とされています。具体的な費用に関しては、OEMメーカーに見積りを依頼しましょう。

健康食品OEMの費用内訳

 健康食品OEMの費用内訳は、大きく4つに分けられます。

 1つ目は、サンプル制作にかかる初期費用です。こちらは無料になることもありますが、原材料が高価な場合や、発注数量が多い場合は基本的に有料です。

 2つ目は、バルク代です。バルクとは、完成した健康食品が容器詰めされる直前の状態のものです。バルクの製造コストは、原料の品質や安全性の検査の有無などによって変わります。

 3つ目は、容器やラベルなど、健康食品の外側にかかるコストです。形状によって、瓶やペットボトル、パウチなど用意する容器が変わります。また、ラベルにかかる費用もどの程度こだわるかによって変動します。

 4つ目は、梱包代・配送代です。これらも見積もり時に提示されます。

健康食品OEMメーカーの探し方

 健康食品OEMメーカーの探し方は、以下のとおりです。

1.ランキングサイトを見る
2.商工会議所から紹介してもらう
3.展示会に参加する
4.商品記載の製造元に問い合わせる

では、それぞれについて解説します。

1.ランキングをサイトを見る

 インターネットで「OEM ランキング」と検索すると、OEMメーカーのランキングサイトがヒットします。ランキングサイトでは、OEMメーカーの特徴や所在地などの情報が素早く手に入ります。また、順位がつけられているためOEMメーカー選びがしやすいです。ただし、ランキングサイトによってはランク付けが恣意的にされていることがあるため、その点は要注意です。


2.商工会議所から紹介してもらう

 商工会議所では、ビジネスパートナーのマッチングを行ってくれますが、中には地元のOEMメーカーを紹介してくれる所もあります。地元のOEMメーカーによっては、ネットで検索しても情報が出てこないことがあるため、新たな出会いがあるかもしれません。ただし、商工会議所の場合は基本的に地元のOEMメーカーの紹介を行うため、自社のニーズとOEMメーカーの強みが一致しない可能性があります。

3.展示会に参加する

 健康食品メーカーは、展示会に出展する機会があります。そのため、展示会に参加することで、自社にマッチするOEMメーカーと出会えるかもしれません。展示会のメリットは、さまざまなOEMメーカーが一度に参加することにより、比較検討をしてより自社に合ったものを選べる点です。健康食品メーカーは、OEM展示会の他にもマッチングイベントや美容食品専門イベントなどに参加しているため、OEMメーカー探しのために参加してみるのも一つの選択肢です。


4.商品記載の製造元に問い合わせる

 健康食品は、食品表示法により、製造所や加工所の所在地、氏名の掲示が義務付けられています。そのため、それをもとにメーカーに問い合わせることが可能です。この方法のメリットは、作りたい製品により近いイメージの健康食品を製造しているメーカーにアプローチできることです。ただし、メーカーによってはOEM製造を請け負っていないケースがあるため、必ずしも有効であるわけではありません。

健康食品OEMを選ぶ際の6ポイント


 健康食品OEMメーカーを選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。

1.機能性表示食品に対応している
2.ODM体制がある
3.安全性が高い
4.小ロットでも発注できる
5.得意な形状が自社の求める製品と合っている
6.実績がある

 では、それぞれについて解説します。

1.機能性表示食品に対応している

 機能性表示食品は、他の健康食品よりも許可のハードルが高いです。そのため、機能性表示食品に対応しているOEMメーカーは、幅広いニーズに対応できると考えられます。もし製品がどのレベルまでの許可を得ることが必要なのかわからなければ、機能性表示食品に対応しているOEMメーカーを選んだ方が安心です。

2.ODM体制がある

 「ODM」とは、製品設計から製造までの過程を一貫して請け負うことです。ODM体制が整っているメーカーの場合、自社に健康食品製造に関する知識がなくても、すべての過程を安心して任せられます。

3.安全性が高い

 健康食品は人体の中に入るものであるため、当然高い安全性が要求されます。そのためOEMメーカー選びの際は、製造環境や品質管理、食品衛生管理システムが導入の有無などをチェックし、安全性の高いものを選びましょう。できれば、実際にOEMメーカーの向上を見学し、安全性に対する姿勢を確認すると良いです。


4.小ロットでも発注できる

 小ロットからでも発注ができる場合、発注数を柔軟に変えられます。当初は大量発注する予定であっても、その後予算の変更など何らかの理由で発注量を減らすことになる可能性があるため、小ロットから対応しているOEMメーカーの方が安心です。


5.得意な形状が自社の求める製品と合っている

 健康食品の形状には、ゼリーやドリンク、カプセルなどさまざまなものがあります。しかし、OEMメーカーによって得意な形状が異なります。そのため、自社の求める製品の形状を得意とするOEMメーカーを選ぶと良いです。


6.実績がある

 OEMメーカーは、市場におけるシェア率や大手であるかどうかで選ばず、実績を一つの選定基準としましょう。なぜなら、実績は厳しい品質管理や、高い加工技術などを持っていることの証明となるためです。特に、自社が求めているものと同ジャンルの製品の実績が豊富であるとなお良いです。


まとめ:健康食品の製造はOEMメーカーにお任せ

 健康食品は自社で製造することも可能ですが、もし自社が持つノウハウに自信がなかったり、リスクをなるべく小さくしたい場合はOEMメーカーに任せるのがおすすめです。OEMメーカーは、ランキングサイトや展示会など、さまざまな方法で探せます。ぜひ自社に合ったOEMメーカーを見つけてみてください。
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