「免研唐鎖機能性食品Ｇ」「糖鎖エキスプレミアムLD」など10商品

　同社は自社ウェブサイトで、「免研糖鎖機能性食品Ｇ」「糖鎖エキスプレミアムLD」「免研 ツバメの巣グミ」「免研オメガピーエス」などを販売。複数の商品チラシを作成し、商品に同梱したり、過去の購入者に配布したりしていた。不適切な表示は10商品で確認された。

　チラシには「難病改善に！！糖鎖の重要性」と表示し、「現在ガンを患っておられる方」「慢性の病気で治る見込みが少ないと言われ、諦めている方」などに商品を勧めていた。さらに、「コロナ終息？…変異株『オミクロン』の脅威がまた！ 糖鎖サプリ再登場 糖鎖・細胞レベルでの免疫力を元気に！！」などと表示していた。

表示を裏づける十分な根拠なし

　消費者庁が確認できたチラシは、最も古いのが昨年6月13日、最も新しいのが今年4月5日のものだった。

　同社から裏付けとなる資料が２商品について提出されたが、合理的な根拠とは認めらなかった。残りの商品については提出されなかった。消費者庁は表示が景表法に違反すると認定し、同社に再発防止策の構築などを命じた。

　「そもそも新型コロナウイルス予防の根拠がある食品はない」（表示対策課）ことから、消費者に向けて、新型コロナに便乗した広告に注意するよう呼びかけた。

容器包装の表示が食品表示法に違反

　景表法違反だけでなく、「免研糖鎖エキスプレミアムLD」「免疫糖鎖機能性食品G」など6商品の容器包装で、食品表示法に違反する表示も確認された。

　不適切な栄養成分表示や、「栄養機能食品（ビオチン）」とうたいながら糖鎖の効果を表示していた。さらに、「免研糖鎖機能性食品Ｇ」「医療機関向け機能性食品」など、機能性表示食品と紛らわしい表示をしていたことも違反に問われた。

　同社にコメントを求めたが、「対応できる者が不在」としている。消費者庁によると、同社は、昨年5月に今回と同じ内容物の健康食品の表示で、景表法違反に問われた販売会社の元売業者だったという。