アリババグループ・ホールディング・リミテッドがこのほど発表した、2022年7月~9月期(23年度第2四半期)の決算は、売上高が前年同期比3%増の2071億7600万元(約4兆1435億円)、調整後EBITA(非GAAPベース)は同29%増の361億6,400万元(約7232億円)、純利益(非GAAPベース)は同19%増の338億2000万元(約6764億円)となった。
中国コマース事業の売上高は約2兆7086億円
タオバオ、Tmall、タオツァイツァイ、フーマー、Tモールスーパー、サンアート、Tmall Global、アリババヘルスなどの小売事業と、1688.comなどの卸売事業を含む中国コマース事業の売上高は1354億3100万元(約2兆7086億円)となった。
タオバオとTmallは異なる消費者グループにサービスを提供することで、高い顧客維持率を続けている。9月末までの12か月間、タオバオとTmallで1万元(約20万円)以上消費した顧客数は約1億2400万人となり、顧客維持率(リテンション率)は98%だった。
11月、第14回天猫W11は成功裏に終了。マクロ環境変化による逆風やコロナ禍の悪影響を受けながらも、前年に引けを取らない流通総額(GMV)を記録した。世界90以上の国と地域から29万を超えるマーチャントが参加し、商品カテゴリー数は7000に達した。
タオター、M2C商品によるGMVが前年同期比60%以上増加
タオター(淘特、旧タオバオ特価版)は、より多くの製造者が消費者に対して直接販売(M2C=manufacturing to consumer)できるよう、引き続き支援。M2C商品によるGMVは前年同期比で60%以上増加した。アクティブ・コンシューマーの平均購入額と購入頻度を増やし続け、ユーザー獲得コストの最適化に注力することで、赤字幅を大幅に縮小している。
タオツァイツァイ(Taocaicai)のGMVは力強い成長を遂げ、前年同期比40%以上の増加となり、赤字幅は大幅に縮小。グループの中国国内小売市場における生鮮食品販売の浸透を継続的に促進しており、タオバオとタオターのアプリによる注文割合は増加し続けている。
グループの直販・その他の売上高は前年同期比6%増の647億2,500万元(約1兆2945億円)。フーマー(盒馬鮮生)が牽引し、オンライン売上高は同65%増となり、損失を大幅に縮小。9月末時点で、大多数の店舗のキャッシュフローはプラスとなった。
グローバルコマース事業の売上高は前年同期比4%増の157億4700万元(約3149億円)。Lazada、AliExpress、Trendyol、Darazなどのプラットフォームを含むグローバル小売事業の売上高は107億3,00万元(約2147億円)となった。EC事業の力強い成長で、Lazadaは注文当たりの損失を同25%以上縮小、Trendyolの総注文数は同65%以上増加した。
グローバル卸売事業は、売上高が前年同期比6%増の50億900万元(約1001億円)。主に付加価値サービスの売上増加による。Alibaba.comは国際貿易を促進し、国際物流や貿易保証などの付加価値サービスを提供し、世界中の多くのマーチャントに利用されている。
ツァイニャオ・ステーションは約17万か所に
ツァイニャオ・ネットワーク(菜鳥網絡)の売上高は前年同期比36%増の133億6700万元(約2673億円)。総売上高の73%は外部顧客からのものだった。ツァイニャオ・ステーションの総数は同205以上増加し、約17万か所となった。都市部住宅地のツァイニャオ・ステーションの数は11万6000に上り、うち8万か所で宅配サービスを実施。10月には新しい国際仕分けセンターを2か所に設置し、国際仕分けセンターは合計で12か所になった。
クラウド事業の売上高は前年同期比4%増の207億5700万元(約4151億円)。主にパブリッククラウドの売上高成長が牽引した。グループの事業間取引控除後の、IT業界以外の顧客からの売上高は同28%増加しており、Alibaba Cloudの総売上高の58%を占めている。売上高増は、主に金融サービス、電気通信事業者、公共サービスの牽引によるものだ。
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