(株)サイバーエージェントがこのほど発表した『2022年Z世代ヒットトレンドランキング』によると、今年最も流行ったのは『SPY×FAMILY』。各分野でSNSやTikTok、YouTubeなどの影響が大きく、「上の世代」との差や違いが世代分断となって表れていることがうかがわれた。
『ジェネレーションギャップランキング』の第1位は『チグハグ』
調査は8日~9日。15歳~59歳の男女2884人(うちZ世代<24歳以下の高校生・大学生・社会人>1236人)に聞いた。ランキング項目は、「全体ランキング」のほか、「各部門ランキング」として「言葉」「アーティスト・芸能人・インフルエンサー」「場所」「食べ物・飲み物」「ファッション・メイク」「音楽」「TikTok」「コンテンツ」に分けてまとめた。
「全体ランキング」のうち、『Z世代ヒットトレンドランキング』は、1位が『SPY×FAMILY』(人気漫画…流行ったと実感している数値は58.9%)、2位が『新時代』(映画 「ONE PIECE FILM RED」主題歌・58.5%)、3位が『Ado』(歌手・52.5%)など。5位は『ヤクルト1000』(49.5%)で、コロナ禍にZ世代間で健康志向や睡眠への意識が高まった可能性が考えられる。
同じく「全体ランキング」の『ジェネレーションギャップランキング』の上位は、1位が『チグハグ』(THE SUPER FRUITの楽曲・31.8pt差=24歳以下41.3%・25歳以上9.5%)、2位が『Habit』(SEKAI NO OWARIの楽曲・29.4pt差=46.8%・17.4%)、3位は『ギャルピース』(ピースを逆さまにして前に出すポーズ・29.0pt差=47.0%・18.0%)など。特にTikTok、YouTubeで流行ったことを踏まえると、それらが大きく起因していると考えられる。
依然として強い芸能人の影響力
「言葉部門」でも、『ブラボー』『知らんけど』以外は、中高年世代がほぼ知らないことが分かり、流行語の世代分断がSNSやTikTok、YouTubeによって起こっていることが顕著。「アーティスト・芸能人・インフルエンサー部門」 も、『Ado』『なにわ男子』『目黒蓮』らの芸能人が多くを占め、YouTuberやTikTokerより芸能人の影響力が依然強いことが判明した。
「場所部門」では、『ジブリパーク』がダントツの1位。「食べ物・飲み物部門」は、『ヤクルト1000』のほか、『カヌレ』『水グミ』など。SNSやTikTokにより「場所」「食べ物・飲み物」でさえ、世代分断が生じている傾向にあるようだ。
「ファッション・メイク部門」(女性のみ)では、『SHEIN』(通販ファッションブランド)や「アームウォーマー」(袖にアクセントを加えるY2Kファッション)などY2Kファッション関連がランクイン。メイクでは、2位の『純欲メイク』(中国発祥のメイクの表現の1つ)は、24歳以下と25歳以上の差が1位(35.0pt差)で、Z世代は中国からもメイクの情報を収集していることが分かる。
コロナ自粛ムードが明け、『リップモンスター』(KATEの色持ちの良いリップ)、『TIRTIR MASK FIT RED CUSHION』(マスクをしても崩れないと話題のファンデーション)が上位に入っていた。
映画・アニメの主題歌が「音楽部門」の上位に
「音楽部門」は、 『新時代』『すずめ feat.十明』(映画「すずめの戸締り」主題歌)や、『ミックスナッツ』(アニメ「SPY×FAMILY」主題歌)、『KICK BACK』(アニメ「チェンソーマン」主題歌)と、流行った映画・アニメの主題歌が上位を占めた。
「TikTok部門」は、利用しているZ世代(13歳~24歳)は30.6%で、ゆとり世代(25歳~34歳)は13.6%、上の世代(30歳~59歳)は7.9%。『ギャルピース』『Habit』などランキングされた音源やダンスなどは、中高年の間では流行しておらず、世代分断がくっきり。
「コンテンツ部門」は、『週刊少年ジャンプ』関連(「SPY×FAMILY」「ONE PIECE FILM RED」「ONE PIECE」「チェンソーマン」)が多くを占め、「ジャンプ」関連の年だったことが分かる。
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