(株)しまむらが26日発表した2023年2月期第3四半期(22年2月21日~11月20日)連結決算は、売上高が前年同期比6.2%増の4639億300万円、営業利益が同14.9%増の445億4700万円、純利益は同17.8%増の317億1100万円となった。
EC限定のインフルエンサー企画やキャラクター商品などが好調
売上高、営業利益ともに四半期および累計で過去最高を更新した。ブランド力の進化に加え、EC限定の新規インフルエンサー企画やキャラクター商品、地域専用商品が好調だった。台湾での思夢樂事業は、連日の高気温などで秋冬物販売が伸び悩んだ。
強化を図っているEC事業は、各事業の特徴に合わせた品ぞろえで計画通り推移。今期の売上40億円をめざす。社内スタジオでインスタライブを配信するなど、動画CMのWEB配信などデジタル広告を拡大した。ECと実店舗の会員を一元管理するデジタル会員証サービスを11月にスタート、会員数は186万人を数えている。従来のSNS会員数は前年同期比12.7%増の3300万人となった。
ECの売上高を含めた主力のしまむら事業は、売上高が前年同期比5.1%増の3464億5600万円となり、構成比は74.7%。品揃えを拡大したPB商品とJB商品のブランド比率は30.8%となり、売上はPBが同14.8%増、JBは同8.5%増となった。PBは冬物のニットや肌着、インテリアが好調。高価格帯の「CLOSSHI PREMIUM」は肌着や寝具で展開を拡大し、売上は同2倍に伸ばした。JBや旬のインフルエンサー企画、人気のキャラクター商品も好調だった。
都市部と郊外など、店舗立地に応じた適切な商品管理を実施
都市部と郊外、寒冷地域と温暖地域など、さまざまな店舗立地に応じて適切な商品管理を行い、売上規模が拡大したPBやJBは、ブランド別に売場作りと在庫管理を徹底したことで、値下を抑制できた。店舗別対応では都市部限定チラシの取組み強化で売上が伸長。第3四半期累計で3店舗を開設、3店舗を閉店し、1421店舗となった。
アベイル事業の売上高は前年同期比12.5%増の454億6100万円。JBとキャラクター商品が売上を伸ばした。メンズはレディースサプライヤーの活用でニットなどが売れ筋となり、レディースはJBの重点販売商品を定めてチラシ販促を強化、新企画を拡大して順調に推移した。服飾雑貨はブーツやバッグ、帽子、インテリア・生活雑貨はキャラクター商品を中心に品揃えと売場を拡大して好調だった。2店舗を開設、3店舗を閉店し、313店舗となった。
台湾事業は9.9%増の46億2700万円
バースデイ事業の売上高は前年同期比5.6%増の560億400万円。JBの展開を拡充し、新生児向けJBの「Cottoli(コトリ)」はギフト提案を強化し、ジュニア向けJBの「rabyraby(ラビラビ)」はトレンド商品を拡大して売上を伸ばした。ベビーカーやチャイルドシートなども好調。販促ではインフルエンサーの活用や新規販促媒体による産院向け広告の強化などで、新規顧客の獲得に取り組んだ。5店舗を開設、2店舗を閉店し、店舗数は313店舗となった。
台湾で事業展開する思夢樂事業の売上高は、前年同期比9.9%増の46億2700万円。9月は2度の台風、10月と11月は連日30度を超す真夏日を記録するなどで、秋冬物の販売が伸び悩んだ。一方、取扱いを拡大したPBやJBは順調に推移し、販促手法の多様化によりSNSの閲覧数が大きく伸長した。1店舗を閉店し、店舗数は41店舗となった。
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