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2023.01.27 コラム

オンライン接客とは?導入事例と効果を上げるために必要なことを解説

オンライン接客とは?導入事例と効果を上げるために必要なことを解説


新型コロナウイルスの流行をきっかけに、対面での接客や商談が難しくなってきたことから、オンライン接客を導入する企業や店舗が増えてきています。


本記事では、オンライン接客の導入を検討している方に向けて、オンライン接客のメリットデメリット、企業の導入事例、効果を上げるために必要なことなど、オンライン接客に関することを専門家の監修のもと詳しく解説していきます。


Fanplayr_Web接客チェックシート
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オンライン接客とは

オンライン接客(Web接客とも呼ばれています)とは、対面ではなくオンラインで顧客の対応や商品・サービスの販売をすることです。従来の接客は対面が基本でしたが、新型コロナの影響によって、オンラインでの接客も徐々に普及してきています。


コロナ禍(2020年2月)以降の、オンライン接客導入割合を見てみましょう。


  • 100%オンライン接客:3.0%
  • 70%~90%はオンライン接客:6.7%
  • 40%~60%はオンライン接客:9.5%
  • 10%~30%はオンライン接客:12.9%
  • オンライン接客は0%(対面接客のみ):67.9%

※参照:株式会社ライクネス「コロナ禍とオンライン接客」に関する調査


上記のように、オンライン接客の導入率は約3割となっています。普及率としては高くありませんが、今後の感染症対策の浸透に伴って導入率が上昇する可能性はあるでしょう。


ただし、対面接客を好む層が一定数存在するのも事実です。そのため、シーンに合わせてオフラインとオンラインを使い分けることが重要になります。


オンライン接客に向いている業種・業界は

オンライン接客で使われる主なツールは「動画」と「チャット」です。動画はビデオ通話と同様に扱えるため、不動産の間取り案内や英会話スクールなどに向いています。チャットは商品サイズや質感などの説明に適しているため、アパレルやブランド品の販売に向いているでしょう。


実際にオンライン接客を受けた人は、主に下記のようなサービスや商品を利用しています。


動画によるオンライン接客

  • 不動産(戸建て・マンション):24.8%
  • 飲食店、グルメ:21.4%
  • ブランド品 :20.5%
  • 賃貸住宅:20.5%
  • 住宅設備、ショールーム:16.2%
  • 英会話:12.0%
  • フィットネス、運動、ジム、ヨガ:9.4%
  • 美容室、ヘアサロン:7.7% など

チャットによるオンライン接客

  • アパレル:32.3%
  • ブランド品:24.4%
  • 不動産(戸建て・マンション):20.5%
  • 家電:19.7%
  • 携帯電話、スマートフォン:19.7%
  • 食品・グルメ:19.7%
  • 化粧品・美容:11.8%
  • 金融サービス:8.7% など

※ライフネット生命保険株式会社「オンライン接客に関する調査」より


ツールによって適正商材は異なりますが、幅広い業種・業界で利用されていることがわかります。そのため、オンライン接客は、ほとんどの業界・業種で対面接客の代替手段になると考えていいでしょう。


オンライン接客導入による顧客側のメリット

オンライン接客の導入は、顧客側にも次のようなメリットがあります。


  • お店に行く手間がなくなる
  • 好きなタイミングで利用できる

それぞれ詳しく解説します。


お店に行く手間がなくなる

オンラインで接客が完結するため、顧客は店舗に出向く必要がなくなります。


動画によるオンライン接客であれば、自宅でも違和感なく商品を選べます。店舗に出向く労力や時間を省ければ、商品を比較検討する機会も増えるでしょう。


対面接客ならではの説得力と安心感も軽視できませんが、店舗まで移動する労力や時間の方を重視する顧客は少なくありません。


好きなタイミングで利用できる

オンライン接客は、基本的に利用するタイミングを問いません。顧客は商品やサービスの詳細を知りたいタイミングで問い合わせや商品の選別をすることができます。


店舗で商品の選別中にスタッフから声をかけられ、購買意欲を削がれた経験がある人も多いでしょう。このように、スタッフのタイミングによる声かけは、機会損失につながることがあります。


一方、オンライン接客は、顧客のタイミングでスタッフに問い合わせをすることが可能です。近年では店舗側からの過度な営業が敬遠される傾向にあるため、商品購入の主導権が顧客側にあるだけでも成約率の向上が期待できます。


企業側にもこんなメリットが

オンライン接客の導入は、企業側にも次のようなメリットがあります。


コスト削減

スタッフの交通費や店舗の光熱費が不要になるため、コスト削減につながります。複数の店舗を展開している企業は、年間の削減額も大きくなるでしょう。


人材の効率活用

スタッフが各店舗に常駐する必要がないため、少ない人材を効率的に活用できます。人件費の削減にもつながるでしょう。


商圏が広がる

オンライン接客は商圏が限定されません。ネット環境さえ整っていれば、場所を問わず営業活動が行なえます。


オンライン接客のデメリット

オンライン接客には、次のようなデメリットもあります。


  • ネット環境に影響される
  • 顧客のITリテラシーに左右される
  • オンラインでは伝えられない情報がある
  • 顧客との関係構築が難しい

それぞれ詳しく見ていきましょう。


ネット環境に影響される

通信環境が整っていなければスムーズな接客はできません。企業側だけではなく、顧客側の通信環境にも影響されるので注意が必要です。


通信環境に問題がある場合は、映像や音声などに不具合が発生してしまいます。


顧客のITリテラシーに左右される

扱いが難しいツールは少なくなっていますが、それでも、すべての人が使いこなせるわけではありません。


顧客が操作方法の難しさを感じれば、それだけで利用するのを避けられてしまいます。機会損失を防ぐためにも、シンプルでわかりやすいツールを導入するようにしましょう。


オンラインでは伝えられない情報がある

オンラインでは、味や香り、肌触りといった直接的な情報は伝えられません。オンラインで提供できるのは、映像や音声などの視覚・聴覚に届く情報だけです。


顧客の判断材料として嗅覚や味覚が重視される場合は、事前にサンプルを送付してフォローする必要があるでしょう。


顧客との関係構築が難しい

接客で重要なのは、商品やサービスの優劣だけではありません。顧客の感情や反応を読み取りながら話を進めることも重要です。


しかし、オンライン接客には「ネット環境に影響される」「伝えられない情報がある」といったデメリットがあるため、顧客との関係構築を阻害する恐れがあります。


ここからは、実際にオンライン接客を導入している企業を10社紹介していきます。さまざまな業種・業界の事例を紹介しますので、オンライン接客の導入を検討している方はぜひ参考にしてください。


オンライン接客導入事例10選

ビックカメラ

ビックカメラでは、専門スタッフがパソコン選びの疑問に答える「無料Web相談」を実施しています。Web相談の利用にはパワフルな性能と大画面のパソコンを推奨していますが、チャットのみでも相談可能です。


https://www.biccamera.com/bc/c/pc/hp/customer/index.jsp

オルビス

化粧品やスキンケア商品を販売している同社では、スキンケアやメイク方法の悩みに答えるオンライン相談を実施しています。専属のビューティアドバイザーとスマホで簡単に話せる手軽さが特徴です。


https://www.orbis.co.jp/contents/feature/online_counseling/

ベイクルーズストア

ファッション事業を中心に展開している同社では「Online Styling Service」を導入しています。店舗に出向かなくても、ZOOMのアプリでファッションアドバイザーに相談することが可能です。


https://baycrews.jp/news/detail/2915

住友不動産

住友不動産では、オンラインでマンションを見学できる「オンライン見学会」を実施しています。顧客はパソコンやタブレット端末を介して、マンションギャラリーと同様の体験ができます。


https://www.sumitomo-rd-mansion.jp/sogo_online3/

三越伊勢丹

三越伊勢丹では、独自のリモートショッピングアプリによるオンライン接客を導入しています。接客から決済、商品配送までをアプリ上で完結できるのが特徴です。


https://www.mistore.jp/store/nihombashi/shops/men/accessories_2f/shopnews_list/shopnews0179.html

株式会社シーボン

化粧品のサロン販売を行なっている同社では、Zoomを使った無料カウンセリングを行なっています。フェイシャリストによるアドバイスだけではなく、アイテムの購入も可能です。


https://www.cbon.co.jp/net/cbon/onlinebeautyadvice.aspx

セイコー

セイコーブティックでは、オンラインで商品に関する相談に応じています。スタッフが商品選びのサポートをしてくれるため、顧客は店舗に出向かなくても商品の専門的な情報が得られます。


https://www.seikowatches.com/jp-ja/online-concierge

スワロフスキー

スワロフスキー銀座では、専用のビデオ通話を利用したオンライン接客サービスを導入しています。経験と知識豊富なスタッフが顧客に適した製品を提案し、顧客の満足度と利便性を高めています。


https://swarovski-cp.com/

ニトリ

ニトリでは、リフォームアドバイザーによるオンライン相談を行なっています。カタログを共有したビデオ通話や、画面越しに自宅を見ながらの見積もりなどに対応しているのが特徴です。


https://www.nitori.co.jp/reform/ONLINE/

大塚家具

大塚家具では、商品やインテリアに関する質問・相談をオンラインで受け付けています。自宅のインテリアを映しながら、インテリアアドバイザーに相談することも可能です。


https://www.idc-otsuka.jp/item/page/remote/

オンライン接客で効果を出すにはツール選びが重要

オンライン接客に使用できるツールは多彩なので、目的と利用シーンに応じたツールを選択して導入効果を高めることが重要になります。


主なツールの特徴を詳しく見ていきましょう。


動画ツール

ZoomやTeams、Google MeetなどのWeb会議サービスやビデオ通話サービスです。このようなツールはビデオ会話形式で話を進めていくため、対面接客に近いコミュニケーションをとることができます。業界・業種を問わず導入できる活用幅の広さも魅力です。


SNS

LINEやInstagram、Twitterなどのチャット機能やライブ動画配信機能です。顧客が日常的に使っているツールなので、扱いやすいというメリットがあります。顧客との距離感が重要になるアパレルや美容業界に適しているでしょう。


チャット

スタッフによる有人チャットです。接客方法としてはシンプルですが、導入までのハードルは高くありません。オンラインに慣れていない顧客が簡単に利用できるというメリットもあります。文字と静止画だけで対応できる各種問い合わせなどに向いているでしょう。


チャットボット

Webサイトやアプリ上にチャットボットを設置して、無人オンライン接客を行う方法です。対人接客に抵抗がある顧客でも利用しやすいため、問い合わせ数を増やしたいときなどに活用するといいでしょう。


Fanplayr_Web接客チェックシート
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まとめ

今回は、オンライン接客の概要やメリット・デメリットなどについて解説しました。改めて本記事のポイントをまとめます。


オンライン接客とは

オンラインで顧客の対応や商品・サービスの販売をすることです。従来は対面接客が基本でしたが、新型コロナの影響による感染症対策の広がりに伴い、オンラインでの接客も普及してきています。


メリット

  • 店舗に出向く必要がない
  • 利用するタイミングを問わない
  • 企業のコスト削減と人材の効率活用

デメリット

  • 通信環境に影響される
  • 顧客との関係構築が難しい
  • オンラインでは伝えられない情報がある

オンライン接客にはデメリットもありますが、すでに幅広い業種・業界で導入されています。自社商品やサービスの情報をスムーズに提供できる新しいビジネスモデルとして活用を検討している方は、この機会に導入してみてはいかがでしょうか。



記事監修者 De-STANDARD株式会社 CMO 村上華子

監修者プロフィール:De-STANDARD株式会社 CMO 村上華子
熊本県熊本市出身。九州大学卒業 九州大学大学院修了。売れるネット広告社に入社し、MAツールを活用したインサイドセールスやセミナー企画・オウンドメディアの立ち上げ・SNSアカウント運用・広報活動等を駆使して、リードナーチャリングと新規受注の拡大に貢献。その後MOLTSに入社。インハウスマーケターして、グループ会社全体の新規案件の引き合いやインバウンド施策、広報・採用に従事。ジェイフロンティアでは、リードジェネレーションやインサイドセールス、MAツール・SFAの導入など、インバウンド型の営業・仕組み化に従事。同社新規事業であるメディカルプラットフォーム「SOKUYAKU」では、カスタマーサクセス・インサイドセールスの双方の立ち上げと仕組み化・BtoB拡大を図る。組織の1→10拡大フェーズにおけるマーケティング支援に特化した貢献がしたいという想いで、De-STANDARD株式会社に入社。同社CMOを務める。BtoBマーケティング・広報PR・採用の支援を得意とする。


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