(株)ベルーナが1月31日に発表した2023年3月期第3四半期(22年4月~12月)連結決算は、売上高が前年同期比4.8%減の1604億5400万円、営業利益が同22.9%減の78億7400万円、四半期純利益は同30.5%減の53億8200万円となった。
「アパレル・雑貨」「化粧品・健康食品」「ナース関連」など7セグメントで減益
同社グループは「アパレル・雑貨」「化粧品・健康食品」「グルメ」「ナース関連」「データベース活用」「呉服関連」「プロパティ」「その他」の各事業8セグメントを運営。減収減益となったが、売上高はグルメ、呉服関連など4セグメントが増収。利益面では呉服関連が増益、化粧品・健康食品、ナース関連、プロパティなど7セグメントで減益となった。
アパレル・雑貨事業は、売上高が前年同期比9.5%減の704億8000万円、セグメント利益は同12.3%減18億1100万円。通販はコロナ禍の影響が一巡し、既存顧客のレスポンスが鈍化した。また、急激な円安進行や原材料価格の高騰で、第3四半期より商品価格の見直しを行った。アパレル店舗は来店顧客数が回復傾向をたどってきたが、第3四半期はコロナ禍の影響により、減少傾向となった。
化粧品販売事業は台湾がコロナ禍で苦戦
化粧品健康食品事業は、売上高が前年同期比7.1%減の109億3000万円、セグメント利益は同75.6%減の3億2500円。化粧品販売事業は、台湾がコロナ禍で苦戦したほか、国内の新規顧客獲得の減少やTVCMなどで広告宣伝費が増加し、減収となった。健康食品通販事業は新規顧客獲得を強化した一方で、既存顧客の売上が減少し、減収となった。、
グルメ事業の売上高は前年同期比7.6%増の251億4000万円、セグメント利益は同21.5%減の15億2400万円となった。コロナ禍の影響が一巡し、既存顧客のレスポンスが鈍化傾向となったが、おせち販売の拡大やネット広告などによる新規顧客獲得の拡大により増収となった。また、新規顧客獲得拡大により広告宣伝費が増加した。
ナース関連事業は売上11%減、医療雑貨・消耗品需要が縮小
ナース関連事業は、売上高が前年同期比11.3%減の107億3600万円、セグメント利益は2億500万円。コロナ禍の影響が一巡し、前年同時期に特需があったマスクやパルスオキシメーターなどの医療雑貨・消耗品需要が縮小した。
データベース活用事業の売上高は前年同期比0.7%増の115億900万円、セグメント利益は同1.6%減の42億900万円。封入・同送サービスは、アパレル・雑貨事業の成長鈍化の影響で減収となった。ファイナンス事業は新規顧客獲得の拡大で増収となった。
呉服関連事業は、売上高が前年同期比3.9%増の158億4900万円、セグメント損失は5億1300万円(前年同期は12億4000万円のセグメント損失)。来店顧客数は回復傾向だったが、第3四半期はコロナ禍の影響で来店顧客数が減少傾向となった。また、(株)さが美、(株)東京ますいわ屋の構造改革が浸透し、収益力が向上した。一方で、受注に伴う経費発生が先行する衣裳レンタル事業における受注が好調なことから、受注経費が増加した。
プロパティ事業の売上高は前年同期比8.2%減の132億4400万円、セグメント利益は同38.4%減の7億8300万円。ホテル事業は、移動制限や入国規制の影響が縮小したことに加え、前期に新規開業したホテルの稼働率向上で、大幅な増収増益となった。一方で、前年同時期には大規模な海外不動産の売却があり、大幅な減収減益影響が出ている。
その他の事業の売上高は前年同期比2.3%増の32億6200万円、セグメント損失は7000万円(前年同期は100万円のセグメント利益)となった。コロナ禍の影響が縮小したことにより、飲食店事業、宿泊予約事業などが大幅な増収となった一方、アパレル卸売事業が苦戦した。
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