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2023.03.04 コラム

置き配をECサイトで活用するメリットと注意点|配送会社も紹介!

 ECサイトで置き配サービスを利用する人が増えています。置き配はユーザーだけでなく、ECサイトにとってもメリットのあるサービスです。今回は置き配をECサイトで活用するメリット・注意点、置き配サービスを利用できる配送会社と主なECサイトを紹介します。

置き配とは?利用が広がる理由

 宅配ボックスや玄関前、メーターボックスなど購入者が事前に指定した場所に宅配業者が非対面で荷物を届けるサービスが置き配です。自宅で待機していなくても荷物が受け取れる便利なサービスとして、近年注目されています。また不在時だけでなく、在宅でリモート会議をしている最中などでも、置き配であれば荷物を受け取れます。

 コロナ禍で対面をなるべく避けたいという人が増えたことにより、置き配の利用が広がりました。またEC事業の拡大に伴うドライバー不足を解消するため、再配達の手間が省ける置き配をすすめる宅配業者も増えているのです。

置き配を活用するメリット

 置き配はユーザーだけに便利なサービスと考えられがちですが、実はEC事業者にとってもメリットがあります。ここからは置き配を活用するメリットを、EC事業者・ユーザーそれぞれの視点から解説していきます。

◎EC事業者側にとってのメリット

 ユーザーがECサイトで商品の購入を検討している場合、荷物の受け取り方法に置き配があることで購入の後押しになる点がEC事業者にとってのメリットです。日中は仕事に出ている人にとって、置き配が選択肢にあることで再配達の依頼などにかかる手間が省けるからです。

 また、置き配が選べることで競合のECサイトと差別化も図れます。このように、置き配はEC事業者にとってもメリットがあるサービスといえます。

◎ユーザーにとってのメリット

 置き配によるユーザーのメリットには配達時間に縛られずに済む点が挙げられます。不在時でも荷物が配達されるため、配達時間を気にせず外出などの予定が立てやすくなります。

 また、非対面で荷物を受け取れる点もメリットです。配達員と対面することなく荷物を受け取れるため、飛沫によるウイルス感染などの可能性も軽減できます。このように、置き配を活用することは、ユーザーにとってのメリットも大きいといえます。

置き配サービスを導入する際の注意点

 ユーザーだけでなく、EC事業者にとってもメリットのある置き配ですが、サービス導入時に注意しておきたいポイントがあります。

・商品の破損や汚れ
・誤った場所に配達されても気づかない
・盗難の可能性がある

詳しく解説していきます。

▲商品の破損や汚れ

 置き配の指定場所によっては、雨に濡れたり落下して破損したりする可能性があります。そのため、荷物の受け取り方法を選択する画面では、安全な場所を置き配指定にするよう促すなど、注意書きをしておくと良いでしょう。

 また、万が一置き配利用時の商品が破損したり汚れてしまったりした場合には、EC事業者とユーザーのどちら側が補償するかについても、あらかじめECサイトの利用ガイドなどに記載しておくことをおすすめします。

▲誤った場所に配達されても気づかない

 置き配は対面での配達とは異なり、受け取りの際の本人確認がありません。そのため他人の荷物が自宅の前に置いてあったり、反対に自分の荷物が他所へ配達されてしまったりといったリスクがあります。他所に配達されてしまったら最悪の場合、荷物の所在が不明となってしまいます。

 原因としてはユーザーが住所の入力を誤ることや、配達員の勘違いによるものが挙げられます。所在が不明の荷物の補償は誰が行うのか、あらかじめ明らかにしておくと良いでしょう。

▲盗難の可能性がある

 置き配によるトラブルで注意しておきたいのが盗難です。鍵付きのボックスなどを用意しない限り、どうしても他人が荷物をもっていってしまうリスクがあります。EC事業者としては、配送が完了したことを知らせる写真つきの通知や、配達時間を知らせる通知などの機能を付随させると良いでしょう。

 また、高価な商品を発送する場合は、コンビニや宅配ロッカー受け取りなど別の配送方法を指定できるようにしておくのも有効です。仮に盗難にあった場合、ユーザーかEC事業者か、どちらが商品代を補償するのかという点にもECサイトで事前に触れておきましょう。

置き配サービスを提供している配送会社は?

 置き配サービスのメリットと導入の際の注意点を解説してきました。ここからは、置き配サービスを提供している配送会社をご紹介します。置き配サービスの導入を検討されているEC担当者の方は、サービス選定の参考にしてください。

▽ヤマト運輸

 ヤマト運輸では、個人の方向けのサービス「EAZY」を提供しています。EAZYと連携したECサイトで購入した荷物に対して、EAZYに登録しているユーザーにお届け予定日の通知が届くサービスです。さらにLINEで受取日時や受取場所を手軽に変更できます。

 EC事業者にとっては、配送に関する問い合わせへの対応が減るなどの効果が期待できます。  

▽佐川急便

 佐川急便では2020年より置き配サービスを提供しています。特徴は、置き配による荷物の配達が完了した際に配達員が配達済みの証拠写真を撮影し、通知してくれる点です。そのため盗難や破損など置き配に不安があるユーザーにとっては、ECサイトの配送方法で佐川急便が選択肢にあることが安心感につながるといえます。

 ECサイトにとっては、ユーザーが安心して置き配を利用できる点で購入の後押しとなってくれる効果が期待できます。

▽日本郵便

 日本郵便では独自の置き配バッグ「OKIPPA」を採用しています。OKIPPAを設置してあることで置き配の指定がなくても不在時にOKIPPAに荷物を配達してもらえるというサービスです。OKIPPAをすでに利用しているユーザーにとっては、日本郵便が選択できるメリットは大きいといえます。

 また「置き配保険」サービスも提供しており、置き配されている荷物が盗難された場合に、保険から補償金が支払われます。置き配によってユーザーとトラブルが発生することに不安を感じるEC事業者は保険の利用を検討しましょう。       

【事例】置き配サービスが利用できる主なECモール

 さいごに、置き配サービスが利用できる主なECモールとして楽天とAmazonをご紹介します。自社商品をお持ちでECモールへの出品を検討している場合の参考にしてください。

◇楽天市場

 楽天では、自社のECサイトを置き配サービス対象ショップに登録することで、ユーザーに置き配指定を利用してもらえるようになります。ただし置き配サービスの利用には以下の条件があります。

・10,000円以下のご注文、かつクレジットカード払いなどによる前払いで購入した場合
・医薬品以外
・メール便などポスト投函による配送方法を除いた宅配便での受取に限る

 これらの条件をクリアした場合に置き配サービスが利用できるため、自社商品が条件に該当するかどうか確認したうえで検討しましょう。

◇Amazon

 Amazonでは対象のエリアで置き配サービスが利用できます。Amazonが置き配を推奨していることもあり、対象のエリアに住むユーザーが商品を購入した場合、初期設定が置き配になっています。

 また、荷物を配達した際の状況を写真付きで通知してくれるサービスもあり、ユーザーが安心して置き配を利用できます。Amazonのマーケットプレイスに出品することで自動的に置き配が利用できるため、EC事業者にとっては最も簡単な方法といえます。

まとめ

 今回は置き配について、EC事業者とユーザーそれぞれのメリット、ECサイトに置き配サービスを導入する際の注意点を解説しました。

 置き配はユーザーだけでなく、EC事業者にとっても導入することでメリットが得られるサービスです。この機会に、自社のECサイトへの置き配サービスの導入や、置き配サービスが利用できるECモールへの出品を検討してみてください。

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