(株)ZOZOが27日発表した2023年3月期(22年4月~23年3月)連結決算は、売上高が前期比10.4%増の1834億2300万円、営業利益は同13.6%増の564億2100万円、純利益は同14.6%増の395億2600万円となった。
ブランド各社の実店舗が好調で在庫供給が増加
商品取扱高は前期比7.0%増の5443億1000万円となり、営業利益とともに過去最高実績を更新した。その他商品取扱高を除いた商品取扱高は同8.4%増の5011億円となり、ZOZOTOWN事業が好調に推移した。ブランド各社の実店舗が好調な中、ZOZOへの在庫供給は増加。集客・販促施策ともに効果を発揮し、アクティブ会員の増加に貢献した。
「買取・製造販売」「受託販売」「USED販売」の3つの事業形態で構成するZOZOTOWN事業は、売上高が前期比10.7%増の1360億7500万円、商品取扱高は同11.2%増の4355億4200万円、取扱高に占める構成比は80.0%となった。ショップ数は1562ショップ(前期末1510ショップ)。新規出店ショップ数は111ショップ(純増52ショップ)となった。
アクティブ会員数が初の1000万人突破
第4四半期のアクティブ会員数は1019万2333人で、初の1000万人超え。前年同期比と前四半期比でそれぞれ増加したことで、年間購入者数も増加した。順調な増加は、昨年度に新規獲得した会員の定着に加え、22年5・9・11月に実施したZOZOWEEK期間と、6月の「夏本セール」、23年1月の「冬本セール」、3月のCOSMEアイテム販売開始2周年企画の期間に、TVCM放送とWEB上の広告などにより集客を強化したことが要因だ。
買取・製造販売の商品取扱高は前期比46.2%増の47億2600万円、売上高は同43.67%増の45億6100万円となった。今期末現在の買取・製造販売のZOZOTOWN出店ショップは28ショップ(前期末24ショップ)となった。
「Yahoo!ショッピング」事業の商品取扱高が13%増
受託販売の商品取扱高は前期比10.6%増の4147億6900万円で、商品取扱高に占める割合は76.2%(前期実績73.8%)。売上高(受託販売手数料)は同8.7%増の1158億1500万円となった。今期末現在、受託販売のZOZOTOWN出店ショップは1534ショップ(前期末1486ショップ)を運営している。USED販売の商品取扱高は同19.3%増の160億4600万円、売上高は同18.8%増の156億9900万円となった。
ZOZOTOWNを出店するオンラインショッピングモール「Yahoo!ショッピング」事業の商品取扱高は前期比13.8%増の498億8100万円、商品取扱高に占める割合は9.2%(前期実績8.6%)。売上高(受託販売手数料)は同14.7%増の146億5200万円。前期までに獲得した顧客の定着や、ヤフー(株)による販促施策投下の効果で、売上を伸ばした。
BtoB事業は大口ブランドの支援撤退などで取扱高が41%減
ブランドの自社ECサイトの構築と運営、物流業務を受託しているBtoB事業の商品取扱高は前期比41.2%減の156億8400万円、売上高(受託販売手数料)は同47.7%減の25億8700万円となった。商品取扱高の多くを占めるブランドの支援撤退があったものの、支援を継続しているブランド各社では、自社ECサイト活用の積極化が続いている。
24年3月期の通期業績予想は、売上高が前期比9.4%増の2007億円、営業利益が同6.3%増の600億円、純利益は堂6.3%増の420億円を見込んだ。また、商品取扱高は同6.7%増となる5808億円8100万円、ZOZOTOWN事業は同8.0%増の4704億円とした。
ZOZOTOWN事業では、引き続き「購入者数の拡大」「ファッション消費におけるZOZOTOWN利用率上昇」を図ることで、商品取扱高の成長をめざす。
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