(株)メルカリが運営するリコマース総合研究所が27日発表した『アパレル消費とリコマース市場に関する調査』の結果によると、今年のサマーセールで「アパレルを購入した/する予定がある」とした人は30%に満たず、セール離れの兆候? また、情報リテラシーが高い人ほど「リユース・レンタル品活用率」「買い物への満足度」が高い傾向が明らかになった。
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サマーセールを「利用した・予定がある」は29%
調査は11日と12日。全国18歳~69歳の男女1030人に聞いた。3年ぶりの行動制限がない夏、長引く物価高。同時に高まるサステナビリティへの関心などから、アパレルの買い物における消費意識を紐解くために調査を実施した。
それによると、今年のサマーセールについて、「利用した・予定がある」は29.9%。42.0%が「利用しない・予定はない」と回答していた。「利用しない・予定がない」の理由は、「欲しいアパレルがない」(42.7%)、「既に夏物アパレルが沢山ある」(25.2%)、「買っても使う予定がない」(23.3%)などとなっていた。
昨今はセール離れの傾向も
コロナ禍も落ち着き、セールへの追い風環境にもかかわらず、「利用した・予定がある」は3割未満。この10年で「服を買う時は、バーゲンやセールを利用することが多い」人は53.2%から47.4%に減少しており、昨今のセール離れの兆候がうかがえる。
セール品を購入した際の意識は「安く買えて満足した」が57.3%で最多となり、一方、「デザインに満足した」は19.0%、「品質に満足した」は15.6%だった。また、42.7%が「特定の決まったブランドで買うことが多い」と回答。世代別ではZ世代が最多の56.3%。Z世代は「失敗しない消費」を求める傾向からか、特定のブランドから購入する傾向が見受けられた。
安いものより高額商品を購入し、リコマースする方が満足度が高い傾向に
アパレルの購入体験別にみる満足度の差に関して。2000円の買い物を、3つの異なる買い物で比較検証を実施したところ、「ファストファッションで2000円のTシャツを購入し、1シーズン着て捨てる」に満足と回答した人は19.3%。「6000円のTシャツを購入して1シーズン着た後、フリマアプリで4000円で売却し、実質2000円でTシャツを購入したことになった」に満足と回答した人は40.8%。世代別ではZ世代が最多の61.2%だった。
「6000円のTシャツがリユース品で2000円で買えた」に満足とした人は45.1%で、Z世代が最多の60.2%だった。最終的に同等の出費でも、短期間で使い切るより、「リセールバリューを考慮して買ったモノ」や「リユース品の購入」の満足度が高いことが分かった。
リユース・レンタル品の活用に多様な選択肢
アパレル購入と情報リテラシーについて。「情報リテラシーが高い」とした人は、そうではない人と比べて、「セール品やアウトレット品を主に買い、定価ではほぼ買わない」「リユース品やレンタル品を活用している」「自分はよい買い物をしていると感じることが多い」という回答が多かった。また、リセールバリューを意識した買い物への満足度が高い傾向も顕著だった。
情報を収集・取捨選択することで、「定価で買う」以外にもリユース・レンタル品を活用するなど、「所有」「利用」に多様な選択肢があることから、自らの買い物に対する満足度も高いことがうかがえた。
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