(株)ベルーナが7月31日発表した2024年3月期第1四半期(23年4月~6月)連結決算は、売上高が前年同期比3.0%減の518億4200万円、営業利益が同34.0%減の11億5600万円、四半期純利益は同0.2%増の13億8500万円となった。
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化粧品通販は売上高3.7%増
同社グループは「アパレル・雑貨」「化粧品健康食品」「グルメ」「ナース関連」「データベース活用」「呉服関連」「プロパティ」「その他」の各事業8セグメントを運営。売上高は化粧品、健康食品、グルメ、ナース関連、データベース活用、プロパティの4セグメントが増収。利益面ではナース関連、プロパティが増益となった。
主力のアパレル・雑貨通販事業は、売上高が前年同期比17.5%減219億1100万円、セグメント利益が同66.0%減の2億7800万円。商品価格の見直しで受注単価は上昇したものの、レスポンスは鈍化傾向となった。また、紙媒体の発行量を抑制したため新規顧客の獲得が減少し、稼働顧客数も減少傾向となった。
化粧品通販事業は、売上高が前年同期比3.7%増の37億6400万円、セグメント損失は4100万円(前年同期は2億7300万円のセグメント利益)となった。新規顧客の獲得強化のために広告宣伝費を投下した結果、大幅な減益。一方で新規顧客の獲得が進んだため増収となった。健康食品通販事業は、インフォマーシャルを中心に新規顧客獲得の強化を図ったが減収となり、一方で獲得効率が改善し増益となった。
グルメ通販事業の売上高は前年同期比0.3%増の67億3300万円、セグメント利益は同55.0%減の8200万円となった。原材料や資材の価格高騰を受け、一部商品で価格の見直しを行った。また原価高騰に伴い、広告宣伝費の抑制を行った。
看護師向け通販事業で広告宣伝費を適正化
ナース関連事業は、売上高が前年同期比8.4%減の37億9200万円、セグメント利益は同61.5%増の2億4900万円となった。看護師向け通販事業では、コロナ禍の拡大時に増加した特需顧客向けの紙媒体発行を抑制するなど、広告宣伝費の適正化を行い、収益性確保を優先した事業運営を行った。
データベース活用事業の売上高は前年同期比16.0%増の43億5700万円、セグメント利益は同3.1%減の13億8000万円。封入・同送サービスでは、新たなサービスの強化を図ったもののアパレル・雑貨事業におけるカタログ発行数と商品出荷件数の減少で減益となった。ファイナンス事業においては、新規顧客獲得の拡大で増収増益となった。
呉服関連事業は、売上高が前年同期比9.7%減の39億9100万円、セグメント損失は8億5100万円(前年同期は8億1300万円のセグメント損失)。和装販売事業は、店舗縮小による来店顧客数減少などの影響により減収減益となったが、(株)さが美、(株)東京ますいわ屋の構造改革が引続き浸透し、収益力の向上が図られた。衣裳レンタル事業は卒業式袴レンタルの早期受注会の実施による大幅な受注増に伴い、受注経費の増加が発生した。
プロパティ事業は売上高は前年同期比95.8%増の63億3300万円、セグメント利益は2億900万円(前年同期は2億1900万円のセグメント損失)となった。ホテル事業は、コロナ禍の落ち着きで旅行や出張による宿泊需要が回復したことで、既存ホテルの稼働率や客室単価が改善し、大幅な増収増益となった。
その他の事業の売上高が前年同期比11.9%減の11億3200万円、セグメント損失は2800万円(前年同期は4700万円のセグメント利益)となった。コロナ禍による行動制限が緩和された影響で飲食店事業は増収増益。一方で、宿泊予約事業は新規顧客獲得のため積極的に広告宣伝費を投下したことにより減益。アパレル卸売事業は販売先の展開縮小などにより減収減益となった。
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