メルカリは11月29日~12月3日の期間限定で、原宿にて
没入型施設「ウチの実家」をオープンした。本施設は、実家にありそうで懐かしく、「メルカリ」で出会えるモノ2,000点以上で構成。懐かしい実家を感じられる疑似体験を提供した。本企画の手応えについて、メルカリ マーケティングチーム 山岸 香織氏に話を聞いた。
「かくれ資産」の価値を知ってもらうために実施
――本企画に至った経緯を教えてください。
日本全国の家庭に眠る、1年以上使っていないモノを「かくれ資産」と定義して価値を調査したところ、全国で推計66兆円という結果になりました。前回2021年に調査した際は44兆円でしたので、約1.5倍に拡大しています。
かくれ資産を1人あたりに換算すると、約53.2万円です。このように自宅にあるモノに価値があるという結果が出ている一方で、これからの季節、大掃除等で不要品を処分される方も多いと思います。
実際に処分する予定である不要品を調査し、その価値についても調べたところ、1人あたり約8.5万円もあることがわかりました。そこで、「実家に眠っている意外に価値があるモノ、使っていないモノ、粗大ゴミとして捨ててしまったモノ」など含めて、自宅や実家にある不要品の価値を知ってもらいたく本企画を実施しました。
来場者数は1800人超、80分待ちになることも
――どれほどの方が来場されましたか?
想定していた来場者数1500人に対して、1800人超の方にご来場いただけました。テレビ・SNSを見て来場された方、通りがかりで発見し興味を持っていただいた方など老若男女問わず多くの方にご来場いただき、連日行列が絶えずピークでは80分待ちになることもありました。
素直に会場をイマーシブ体験として楽しんでくださるお客さまからは、かくれ資産というデータや、年末年始に多く出る不要品に対しても目を向けることなど、気づきをいただくことができました。
共感を呼ぶことに成功した体験づくり
――お客さまからはどのような反響がありましたか。
開催期間中に訪れた来場客からは、「実家の大掃除の際に今日見たものがありそう」「実際に実家にもあるものが高値で取引されていた」など、年末の大掃除シーズンに向けて実家のかくれ資産に対する発見をされる方もいました。
さらに「また来るね」とキャストと掛け合う姿や、キャストの父母と一緒に写真を撮る「疑似家族写真」を楽しむ来場者も多く、疑似体験を提供できたと思います。Z世代のお客さまからは「こんなのあったんだ」「おじいちゃんの家だ」「平成レトロのやつだ」など楽しんでいただけた様子でした。
また、本企画で設定した「兄妹」と同世代である30〜40代のお客さまからは、「感動」「まさにウチの実家そのまんま」「懐かしいなぁ」とエモい体験として楽しんでいただきました。SNSでも同様に「懐かしさと安心感がある」「参加者全員親戚に見えてくる不思議」といった感想など、数多くの投稿があり、大きな反響を得られました。
5日間の期間限定開催だったため「もっと長い期間やってくれよー」といった投稿もあり、多くの期待と満足感がうかがえる投稿も多く見られました。
――懐かしい実家を再現する際に工夫した点や苦労した点があれば教えてください。
まずは、どういう人が住んでいる実家なのかという設定をプロジェクトメンバーでしっかりと考えました。リアリティがないと違和感が出ると思ったので、実際にいる人や実際に体験したことをまじえてたくさんディスカッションを重ね、ブラッシュアップし、人物の設定を決めた上で置くアイテムも選びました。
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