登録品種「桃薫」の苗を出品

逮捕されたのは、静岡県焼津市の無職の男（25歳）と、岐阜県養老郡の会社員の男（64歳）の2人。書類送検されたのは、農家の女（52歳）や会社員の女（52歳）などの男女9人。

いずれの容疑者も、育成者権者の農研機構に無断で、インターネット上のフリマサイトに、イチゴの登録品種「桃薫（とうくん）」の増殖した苗を出品。フリマサイトのユーザーに販売したという。

逮捕された無職の男（25歳）については、今年3月24日～5月15日ごろ、フリマサイトに3回にわたって苗を出品。その際、「希少品種 苺苗 桃薫 2株 ￥1,800」などと表示していた。3月中旬～5月20日ごろの間に、4人に販売した疑いが持たれている。

無断販売は育成者権を侵害

育成者権は、登録品種の種苗や収穫物などを独占的に利用できる権利。育成者権者に無断で登録品種の種苗を業として増殖したり、譲渡したりすると、育成者権の侵害に該当する。

育成者権を故意に侵害した場合、10年以下の懲役または1000万円以下の罰金、その両方が科せられる。