通販ビジネスは日本において数少ない成長分野の１つであり、数多くの企業が参入してきています。今回の連載では成功した企業、失敗した企業の事例を参考に、通販ビジネス参入時に失敗しないためのポイントをお伝えしていきます。

化粧品企業Ａ社は自社ブランドの化粧品をエステに卸すのが本業でしたが、経営者の通販をやりたいという強い想いがあり、ある年から新規事業として、通販にチャレンジをしていくことになりました。

新規事業の責任者は通販ビジネスの経験も浅く、経営者含め、右も左もわからない方でのスタートでした。そんな中、本業の業務もある中、率先して打ち合わせにも参加し、新規事業を引っ張る経営者の姿勢が一際目立ちました。経営者自らが一生懸命通販ビジネスの構造を学び、基本に忠実に取り組んだ結果、参入１年目にして、事業を軌道に乗せることに成功しました。 健康食品企業Ｂ社は全くの異業種からの参入で、社員２名でのスタートでした。当初は通販業界とは別の知り合いから紹介されたパートナー企業と共に準備をしていたのですが、通販経験の少なさが露呈し、非常に苦労をすることとなりました。具体的には、商品開発、広告出稿、フルフィルメント体制の整備とあらゆる面で問題が起きてしまったのです。そこである時期から通販経験の豊富なパートナーを改めて見つけることとし、その後、ようやく通販体制を整えることができました。現在では順調に売り上げも伸び、事業は軌道に乗っていますが、一歩間違えれば、事業撤退もあり得る状況でした。 健康食品企業Ｃ社の経営者は通販ビジネス参入が長年の夢でした。事前に書籍やセミナーで勉強を重ね、通販ビジネスは先行投資が必要で、回収にも３年くらいかかることを学びました。自社の現状を考えると通販ビジネス参入は時期尚早と認め、本業の事業拡大を図りつつ、独学で通販の勉強を重ねました。その後、４年の歳月を経て、通販ビジネスに参入後しましたが、経営者自らが広告作成、ツール作成にも励み、主体性を持って取り組んだこともあって、３年もかかることなく、売上拡大と投資回収を実現しました。 上記事例以外の企業も含め、通販ビジネス参入に成功した企業には、以下の共通点があります。 ①経営者自らが通販ビジネスに真剣に取り組み、担当者任せ、外部のパートナー（コンサルタントや広告代理店等）任せにしなかった。 ②経営者自らが、セミナーや書籍を通じて通販ビジネスの構造を事前に学んでいた。 ③専任の担当者を置き、片手間での取り組みにならないようにしていた。 ④自社のオリジナル商品を持ち、その商品の販売に集中した。 ⑤通販経験の豊富なパートナーと組み、外部の力も借りながら事業に取り組んでいた。 ⑥参入後も貪欲に情報収集を行い、自社の取り組みの参考にしていった。 特に①の経営者の本気度合いは事業の成否をほぼ決めると言っても過言ではないくらい重要なポイントです。

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株式会社 通販総研 辻口　勝也 e-mail：tsujiguchi@tsuhan-soken.com TEL：03-5579-9001 健康食品・産直品・化粧品業界通販専門コンサルティング会社 株式会社通販総研 http://www.tsuhan-soken.com/

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＜通販ビジネス参入時に失敗しないためのポイント＞②通販ビジネスの構造を理解する ＜通販ビジネス参入時に失敗しないためのポイント＞③通販ビジネスを始めるにあたって（１） ＜通販ビジネス参入時に失敗しないためのポイント＞④通販ビジネスを始めるにあたって（２） ＜通販ビジネス参入時に失敗しないためのポイント＞⑤何よりも継続することを第一に ======================================