2013.06.18 コラム
<通販ビジネス参入時に失敗しないためのポイント>③通販ビジネスを始めるにあたって(1)
通販ビジネスを始めたい方とお会いすると、「通販はいくら予算を用意したら成功できますか?」という質問をされます。この質問に対しては、明快な回答はないのですが、1つ言えるのは予算が多くあることは通販で成功することの必要十分条件ではありません。 数億円という広告費を使いながら、通販事業から撤退することになった企業もあれば、数百万円の予算で成功へのきっかけを掴んだ企業もあります。 実際に、予算が多すぎることの弊害というのも目の当たりにしてきています。通販ビジネスを始めますと、数多くの広告代理店を始めとする外部企業から提案を受けることとなります。その中には、一見すると魅力的なプランも含まれており、企業側は経験不足もあって、そのプランにお金を出してしまうことが多々あります。時に「とりあえずテスト」という言葉を旗印にして、あまり深く考えないで広告出稿を続けてしまう場合もあります。広告だけでなく、コールセンター、配送センター、コンサルタントとお金のある企業は外部のパートナーをすぐに活用できますが、初期の頃は売上も少ないので、費用倒れになる可能性もあるのです。
また、広告出稿1つとっても予算が少ない企業の方が真剣です。予算が少ないので、広告もなるべく自社で製作し、情報も貪欲に収集して出稿していきます。結果として、この追い込まれている状況が成功への確率を高めているとも言えます。
もちろん、予算が少ない企業と同じような執念を持てば、予算のある企業の方が数多くのテストができる分、有利なのは間違いありませんし、スピーディーに事業拡大を実現することもできます。ただ、予算は多かろうが、少なかろうが、慎重に、そして執念を持って事業拡大に取り組んでほしいものです。
化粧品通販企業S社は当初、広告予算が捻出できなかったので、独学でWEB通販を立ち上げ、ホームページの製作も外部に依頼する製作費がなく、書籍を見ながら、自ら作成していきました。事業拡大の過程では、とにかく「1人1人のお客様を大切にする」という取り組みを愚直に積み重ねていきました。立ち上げから7年経過し、今でこそ、それなりの規模になりましたが、当初の2年間は売り上げが少なく大変な苦労でした。
化粧品通販企業M社も当初、広告予算が乏しく、折り込みチラシのテストを行う際に、広告原稿は担当者自らが作成することになりました。そして、最初の折り込みチラシのテストは予算の都合上、5,000部で行いました(一般的には5万部~10万部はないとテストはできないと言われています)。その後、少部数でのテストを繰り返しつつ、自社独自の当たり広告を開発し、少しずつですが、事業拡大を図ることができるようになりました。この企業には幾つかの広告代理店から広告作成の提案があり、実際に依頼もしたのですが、現時点では担当者自らが作った広告のレスポンスを超えることはできておりません。
健康食品通販企業K社は広告代理店任せで広告出稿をしていたのですが、なかなか目標とするレスポンスが取れずに苦戦していました。ある時、担当者はセミナーに出席した際に、自分達で主体性を持って広告を作る重要性を感じとりました。早速、社内に戻りパート社員も巻き込み、広告作成に着手し、テストを重ねた結果、目標を超えるレスポンスを獲得するようになりました。
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株式会社 通販総研 辻口 勝也 e-mail:tsujiguchi@tsuhan-soken.com TEL:03-5579-9001 健康食品・産直品・化粧品業界通販専門コンサルティング会社 株式会社通販総研 http://www.tsuhan-soken.com/
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<通販ビジネス参入時に失敗しないためのポイント>①通販事業の成否を握る経営者の本気度 <通販ビジネス参入時に失敗しないためのポイント>②通販ビジネスの構造を理解する <通販ビジネス参入時に失敗しないためのポイント>④通販ビジネスを始めるにあたって(2) <通販ビジネス参入時に失敗しないためのポイント>⑤何よりも継続することを第一に ======================================
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