2013.06.24 コラム
<通販ビジネス参入時に失敗しないためのポイント>④通販ビジネスを始めるにあたって(2)
通販ビジネス参入1年目は明確な売上目標を持たなくても構いません。初期段階では、売上金額は小さくても良いのです。重要なことは新規獲得、リピート獲得の勝ちパターンを作ることです。新規獲得の勝ちパターンとは目標とするレスポンスを実現するための広告を作り上げること、リピート獲得の勝ちパターンとは採算に合うリピートが取れるだけの販売体制を整えることを意味します。新規についてはCPO(顧客獲得単価)、リピートに関しては初回購入者の2回目の移行率、定期コースの会員推移、年間購入金額等、継続に関する数字を見ていくことが重要です。これらの指標をはじめ、様々な数字を継続して見ていくことで、自社の課題を明確に把握することができます。
1年目に行うべきことは、この2つの勝ちパターン作りに専念することで、そのための試行錯誤に時間と費用を費やすべきです。最初は顧客数が少ないからこそ、そこでしっかり新規客を獲得する力、そして顧客をリピートさせる力をつけなくてはいけないのです。 最初は「うちは100人しか顧客がいない。早く1,000人、10,000人にならないか」と願うものですが、あえてこう思ってください。「100名の顧客を満足させられなくては、1,000人、10,000人の顧客に満足を与えることはできない」と。顧客数を増やすことも大事ですが、そこに顧客満足度も伴うような努力を惜しまないでください。
通販事業の立ち上げ時はできるだけ固定費は安くしておきたいものです。最初は売上も商品の発送数も少ないので、人員は1~2名いれば十分です。やる気さえあれば、通販実務経験者でなくても構いません。経験者を採用することは一見良いことのように感じられますが、トラブルに発展する危険を秘めています。経験のある社員は過去の経験をベースに事業を進めてしまうため、経営者の「こうしたい」「こうして欲しい」という想いを無視してしまうことがあります。その結果、経営者のストレスが溜まり、社内でトラブルに発展してしまう恐れがあるのです。未経験者であることは大きなハンデにはならないので、やる気とセンスのある社員の方がいたらぜひ抜擢して事業と一緒に育てていきたいものです。
ある有名な通販企業の方から以前聞いた話です。その方曰く、「当社に来る中途社員の方は同業の有名な企業で働いていた方より、異業種から転職してきた方が早く戦力になることが多いです。どうも同業種から来る方は、過去の経験を活かそうとしてしまうのですが、それは当社として望んでいる姿勢ではなく、うまく適合できない場合が多いのです」とのことです。新規参入時に限らず、経験者であれば良いというわけではないと言えます。
また、数多くの企業を見てきて感じるのは、通販ビジネスは女性が能力発揮するのに非常に適したビジネスだということです。通販ビジネスに必要な想いの強さ、表現へのこだわり、受注、配送、DM発送といった日々の正確性の求められる業務等々、女性の持つ長所が活かせる場面が数多くあります。成功している通販企業にとって優秀な女性社員は欠かせない存在で、実際に、現場でリーダーシップを発揮し、活躍している女性社員は全国に数えきれないくらい存在しているのです。 ======================================
株式会社 通販総研 辻口 勝也 e-mail:tsujiguchi@tsuhan-soken.com TEL:03-5579-9001 健康食品・産直品・化粧品業界通販専門コンサルティング会社 株式会社通販総研 http://www.tsuhan-soken.com/
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<通販ビジネス参入時に失敗しないためのポイント>①通販事業の成否を握る経営者の本気度 <通販ビジネス参入時に失敗しないためのポイント>②通販ビジネスの構造を理解する <通販ビジネス参入時に失敗しないためのポイント>③通販ビジネスを始めるにあたって(1) <通販ビジネス参入時に失敗しないためのポイント>⑤何よりも継続することを第一に ======================================
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