2013.07.09 コラム
配送サービスへの希望「当日配送」は4%、「翌日配送」は9%。「JADMA 2013配送満足度調査」
久保京子の「ネットショップCS情報局」より
送料無料化や「当日配送」「翌日配送」といったリードタイムの短縮など、通販の配送サービス競争が激化しています。 そんな中、(社)日本通信販売協会(JADMA)では、会員社の内12社の顧客を対象に「配送満足度調査」を実施しました。(※) ((社)日本通信販売協会(JADMA)発行情報誌「JADMANEWS(ジャドマニューズ)2013年6月号」より) この調査は1994年と2002年の過去2回実施され、今回11年ぶりの実施となります。 商品の配送状況や配送に対する消費者の不満点などを聴取しています。
≪調査概要≫ 調査参加企業: ①いきいき(株) ②(株)カタログハウス ③(株)JFRオンライン ④(株)千趣会 ⑤(株)髙島屋 ⑥(株)ディノス ⑦(株)ニッピコラーゲン化粧品 ⑧日本生活協同組合連合会 ⑨(株)ファンケル ⑩(株)ベルーナ ⑪(株)山田養蜂場 ⑫(株)ライトアップショッピングクラブ 実施方法: 2013年1月15日(火)~2月8日(金)に配送した商品にアンケートはがきを同梱、発送数130,000に対して回収数は8,159、回収率は6.3%(前回調査は6.4%)
●回答者属性 回答者の9割近くが女性。年代別では70代以上が30.3%、続いて60代が25.8%で、回答者の半数以上が60代以上となっている。一方、10~20代は0.9%と極めて低く、はがきでの調査の特徴が現れている。
●お届けした配送会社と選びたい配送会社 お届けした配送会社は、「ヤマト運輸」が最も多く過半数56%を占め、次いで、「佐川急便」20%、「日本郵便」15%の順。今回この調査に参加した会員企業の委託先によるところが大きい。 選びたい配送会社は、「ヤマト運輸」が54%でトップ、「佐川急便」が12%、「日 本郵便」が11%。「どこでも可」が31%となっている。(複数回答)
●注文から商品到着までの日数 「1 週間」が38%、「3日以内」が36%、「それ以上」も12%となっている。
●商品の受け渡しへの満足と不満足理由 「満足」との回答が全体で94%と非常に高い。(2002年の調査では96%)ただし、年代別でみると、10~20代では「不満」が18%となっている。 一方、「商品受け渡しの不満足の理由」は、「配達員の態度」が42%と最も高く、次いで「不在再配達の連絡に関して」(16%)、「代引き時の事前電話無し」(15%)が続く。
●梱包状態について 全体で83%が「ちょうど良い」と回答、「大きすぎる」(11%)、「過剰すぎる」が4%となった
。 ●配送サービスについての希望 「配達時間帯の指定」が68%、「配達日指定」が62%と配達日時指定に関する要望が高かった。「当日配送」は4%、「翌日配送」は9%と予想外に低かった。
●自由回答意見 〈今後の課題〉
・注文した商品以外の同梱物(チラシ等)が多すぎる
・複数点数を注文した場合、バラバラに届けられるが、一括配送を望む
・呼び鈴にすぐに対応できず不在と判断されてしまう
・玄関先での大声は困る
・不在票から再配達を依頼する(自動応答装置)手順が分かりにくい等 〈配達員への感謝の言葉〉
・いつも同じ人が届けてくれて安心 ・配達員のきびきびした態度や気遣いがうれしい
・大雪の中を届けてくれてありがとう 等
最近の大手ネット企業の影響を受け、リードタイムの短縮が注目されていますが、今回この調査では、翌日配送されているのは全体の8%に留まり、「当日配送」「翌日配送」への要望はそれぞれ4%、9%と予想外に低いものとなっています。 逆に、配送スピードを求める消費者は、参加企業の通販を利用していないということも仮説として考えられます。 また、今回の調査結果では、配送サービスへの満足度は高い評価を得ていると言えますが、若年層のニーズにも注目したいところです。
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久保京子 内閣総理大臣及び経済産業大臣事業認定資格 消費生活アドバイザー 株式会社フィデス 代表取締役社長 事業内容:ネット通販向け広告法務、Webユーザビリティ、ユーザー調査 http://www.fides-cd.co.jp ネットショップのCSを高める情報発信中! 『ネットショップCS情報局』 http://blog.fides-cd.co.jp ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【過去のコラム】 消費者に信頼されるパーソナルデータ取得手法とは 遅れる日本企業のパーソナルデータ活用。経済産業省が指針を発表 口コミサイト関連の消費者相談 は「返金、支払回避、契約解除、賠償請求等」が約6割 消費者が健康食品に対して重視するのは、「効き目・有効性」が約5割 健康食品、消費者の約6割が利用。50 代以上は約3割がほぼ毎日利用 24年度東京都健康食品試買調査 ネット購入の調査構成比高まる ECサイトのスマホ対応は6割に拡大(2013年2月) 「返金」にまつわる消費者とのトラブル事例と対策のヒント 健康食品の消費者にやさしく、事業者に厳しい新たな制度化の動き 「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」改訂。共同購入クーポンの当事者間の責任分担は?(平成24年11月 経済産業省)
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