2013.08.30 コラム
【通販フルフィル-第5回-】物流委託をしたい!!!でも複数社の見積りをどうやって見比べる!?
見積りをクライアント様に提出すると、よく「他社との見積りを比較検討するには、どうしたらいいですか?」との質問をいただきます。物流会社の見積りは、非常に多い項目で出したり、反対に少ない項目で出したりと様々です。また、会社によって出す項目名が異なるため、物流に精通していないと見積りを比較検討する際に困難をきたします。そこで今回は、物流委託を検討するうえで、各物流会社の見積りを見やすくする方法、また御社に適したサービスの見分け方についてお話します。 まず、やるべきことは2つあります。
(1) 固定費と変動費、その他の費用に分けて項目を整理すること
(2) 委託を始めるにあたり、どの項目にプライオリティーを置くか順番をつけること 一つ目は固定費と変動費、その他の費用に分けて項目を整理することで、各社の見積りの項目をそろえます。なお、委託をする場合、どの物流会社もおおよそ以下の項目で見積りを作成します。
・保管費用…通常固定費 ※パレット保管の場合は1期10日制など、「期」に分けて保管費用をとる会社もあります。
・資材費用…通常変動費、無しの場合もあり ・運送会社の配送料…変動費
・会社によっては地域別で提出する会社もあり ・入庫・出庫の際の作業費用…通常変動費
・システム使用料(アナログ管理の場合はなし)…固定費もしくは変動費、または無し
・その他…スポット作業費用、初期設定費用など ※自社の倉庫管理システム(WMS)を使用する会社は、使用料や初期設定費用が発生する可能性が高いです。自社システムのため、社内に使用法に精通しているスタッフが多数いるのが特徴です。一方、他社の開発したWMSを使用する場合、大きなメリットとして初期設定費用がほとんどかからない点があります。しかし、不具合が起きた際にシステム会社を通して修復にあたるため、復旧までに時間を要する場合があります。 資材費や作業費に関しては、商品1点(ピース)単位であったり、ケース単位であったりそれぞれに単位が異なります。少し面倒ですが、月間に予想される出荷件数を各項目に当てはめると、おおよそどれ位の固定費・変動費・またその他費用がかかるのかを算出できます。会社によっては単に「作業費用」として提出してくる場合もあるため、入庫や出庫、梱包などの作業がどのような形で割り振られているかを確認するのも一つの方法かと思います。例えば、作業費用のなかに、資材費は含まれているのか、入庫や出庫の際の作業費用はどうかなど。(下記は固定費、変動費、その他作業費の振り分け図)それぞれの費用に関しては、御社特有の作業費用でスポットとして適用されたり、固定費の一部になったり、または変動費になったりと、会社によって様々です。
例えば、固定費は非常に低いが、全体的に変動費がランニングを通して高くついたり、固定費・変動費は他社とそこまで変わらないが、イレギュラーの作業に対して高めの値段を設定していたりなど。それぞれの見積りを項目単体で比べるのではなく、同じようなフォーマットに統一して比べることで、公平かつ包括的に見比べることが可能となります。 一番よいのは自社に適している最安値の物流会社を見つけることですが、値段だけで選ぶとサービス面で後々不満が発生するケースが多く見られます。自分たちが求める物流サービスを提供してくれる会社を選ぶほうが、運用が始まってからもストレスが少なく、うまくいくケースが多いです。 二つ目の作業として、クライアント自身が行いたい物流サービスを書き出し、それに優先順位をつけることで、ある程度絞った形で物流会社に質問・交渉が出来ます。パンフレットやお礼状などの同梱物が多く、同梱パターンが複雑な会社は、委託先で現在と同じオペレーションが可能か。また、ラッピングなどに重きを置く会社は現段階以上の対応が物流側で可能か、値段は予算に見合っているかなど、それぞれの会社のプライオリティーに対して物流側がどう対応するかを検討したほうがよいでしょう。 例えば、物流会社によってはクライアントからの専用資材の支給を受けいれない所もあるようです。自社専用資材で発送を行っている会社の場合、ショップのロゴ入りの資材が使えないことが、御社にとってどれ位のマイナス要因になるかを見極めればよいのです。 現在御社で行っているオペレーション、これから継続して行うオペレーション、また今後重きを置きたいオペレーションを加味し、順番をつけることで見積りの項目が重要であるかそうでないかを見極めることが出来ます。物流会社の中には、海外から商品を輸入する際に通関の手続きを代行する部署を兼ねそなえていたり、通関の際の検査に関する分析サービスを提供する会社もあります。 各物流会社の見積りを同じフォーマットに簡素化してまとめることで、御社が求める物流に最も適した会社を探すことが可能となります。 特に初めて物流委託を検討されている会社は、同じような形態・商材を取り扱った実績を調べたり、同じような会社がどのようなオペレーションを行っているのかを聞くのもよいでしょう。 他社の見積りにある項目が別の会社に無い場合は、その費用がどこに当てはまるか、質問をするとより詳しい情報が得られます。見積りの比較検討中はどんな些細なことでも、物流会社に相談してみてください。各社の項目をそろえ、それに御社の重要視するサービスを当てはめ、質・値段共に最適な物流を見つけ出してください。
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